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2023年10月30日 (月)

アサルトリリィ BOUQUET 第5話

 シルトなら、シュッツエンゲルにしてもらえる事は何でも嬉しい、、、。それは確かではあるのでしょう。けれどだからといって気持ちのこもっていない対応などできない、というのもどの姉妹にだって同じのはず。特に夢結にとっては、とても大事な問題のようです。
(この話数では梨璃と夢結の関係が描かれていく以外にも、リリィ達を取り巻く状況が見えてきている気がします。)

 テレビアニメ「アサルトリリィ BOUQUET」、第5話「ヒスイカズラ」(JADE VINE - Froget me not - [わたしのことだけ考えて])です。

 自分が「シュッツエンゲル」の契りを結び、妹を持つようになるとは思ってもいなかった夢結。そのためなのかどうか、梨璃が喜ぶ事を何かしてあげたいと思うのに、具体的な方法が浮かんできません。悩んだ彼女は、学院の生徒達にあれこれ聞いて回るのでした。

 これまでの話数では、ヒュージとの戦闘があったり、そうでない場合でも訓練の様子や射撃練習など、戦いに関係する場面が描かれてきていました。が、ここではそういうアクションは登場していませんね。それだけじっくりと、夢結と梨璃の関係、夢結の思いとそれに対する梨璃の反応が描かれているのではないでしょうか。

 というのにプラスして、彼女達の暮らす環境についても少し見えてきている気がします。二水が漏ってきたタブレット型端末は、かなり珍しいもののようです。そういえば、彼女達が使っている携帯電話も、スマートフォンのような形ではく、番号の書かれたボタンが付いているものになっていますね。第4話で雨嘉や神琳が、第1話で夢結が持っている携帯電話は同じような形と色でしたから、百合ヶ丘女学院で支給しているものだったりするのかもしれません。実際、作中の世界、特に学院のある鎌倉府はヒュージのおかげでかなり荒れてしまっていますし、携帯の基地局も壊されてあまり残っていないのでは。
 壊されている、という点では、夢結が乗っていた路面電車も影響を受けているようです。(江ノ電ではなく)江之電は、「百合ヶ丘女学院駅」に続く3つほどの駅が使えない状態になっているみたいです。これは、第1話で梨璃が見ていた景色にあるように、駅が海に沈んでしまっているから、なのでしょう。ヒュージの襲撃と、それに対するリリィの応戦が、結果的にそういう状況を作り出していると思われます。
 ちなみに江之電の駅名は、江ノ電と同じだったり違っていたりするっぽいです。ヒュージとの戦いが50年も続いている中で、江ノ電とは別の発展をしていったのかもです。(気になったのは、駅名の一つにあった「藤ヶ谷」とか、、、。これは、あの作品と関係、、、しない? なお、書かれている駅名は、百合ヶ丘女学院、砂子坂、稲村ヶ崎、七里ヶ浜、日坂、谷戸、片瀬、西方、鵠沼、藤ヶ谷、川袋となっているようです。)
(それから今更ながら気づいたのですけれど、オープニング映像でミリアムと鶴紗がヒュージと戦っていた場所って、江ノ島のシーキャンドル、だったんですね。こういう場面を見ると、戦いのスケール感が見えてくる気がします。)
 学院の方の構成も少し表されていますね。普通科はIとIIの2種類あるらしく、他には工廠科、理工科、生物科なども見受けられます。工廠科にはミリアムや百由がいて、第2話でも施設が登場していました。他の科については、所属している生徒とかは出てきていないみたいですけれど、これから紹介されていくのでしょうか?
 所属と言えば、二水が漏ってきたタブレットで梨璃の「極秘情報」が表示されている場面で、梨璃の所属レギオンとして「一柳隊」と書かれているようです。まだレギオン結成の申請とかもしていないのではとも思いますけれど、「人類の叡智」で未来の情報が表示されているとか、なんて。

 レギオンのメンバー集めは、うまくいっているようないないような? 第4話、第5話と見てくると、かなりすんなり進んでいるように感じられますけれど、第5話ではもう6月になっているみたいで、つてがない状態から9人そろえるのはやはり難しいのかもですね。
 でも視聴している側からすると、ミリアムや神琳、雨嘉の加入の描かれ方があっさりしている印象だったりしますね。それぞれに抱えている事情や、梨璃に対する思いなど、もう少しゆっくり見ていきたいようにも思うのですが、それは話数の長さ的に難しいのでしょうか。(夢結と梨璃が契りを結ぶまでの彼女達の気持ちの動きなどももっと深く描いてもらいたいように感じたりします、、、。)

 夢結は、梨璃のために何かしてあげたい、彼女を喜ばせたい、という気持ちを強く抱いているようです。少し前までは、どこのレギオンにも所属せず1人でヒュージと戦っていた彼女。それがここまで変わったのはなぜなのでしょう。そこに自分達以外の何かが定めた理由があるのか、、、。いえ、夢結は胸の中ではそれを信じる気にはなっていないのでしょう。なぜなら、彼女は自分の足で動き、様々なものを目にしました。そして何より、遠い地で味わったあののどごしの冷たさ、その感覚は、誰のものでもない自分が感じた事実です。その事実をこれからも積み重ねていける限り、彼女は梨璃との本当の関係を築いていけるのではないでしょうか。

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