ワッチャプリマジ！ 第１話

　大きな夢を抱いているけれど、自分勝手な所もあるみゃむ。周りの人に気配りができるけれど、自分が本当にしたい事を見つけられずにいるまつり。もし彼女達が、お互いの素晴らしい所を引き出し補い合い相手を認め合えれば、どんな願いだって彼女達自身の力で叶えられる気もします。またそうする事で、彼女達の絆はより強いものになっていくのではないでしょうか。

　テレビ放送が始まったアニメ「ワッチャプリマジ！」を見てみました。第１話のサブタイトルは、「いっしょにプリマジしよ！」です。

　私立真直祥寺（まじじょうじ）学園に通う中１の女の子、陽比野まつり（ひびのまつり）は、女の子達の夢のステージ、プリマジに憧れていて、特にトッププリマジスタのジェニファーの大ファンです。彼女は自分でもプリマジを始めてみたいと思っているのですが、自信がなくて最初の一歩が踏み出せません。ある日まつりが、プリマジのショップ、プリズムストーンの前にいた時、突然目の前に不思議な女の子、みゃむが現れます。まつりの歌を聴いていたみゃむは、「プリマジをやろう」といきなり彼女を誘います。

　本作は「プリパラ」のシリーズという事になりそうですね。このシリーズでは「アイドルランドプリパラ」がアプリとアニメの同時配信される予定で先に告知されていましたけれど、スタートは来年の春に延期されているみたいで、「ワッチャプリマジ！」のアニメが先に見られるようになっているっぽいです。

　この作品では、「プリマジ」のステージでパフォーマンスするために、「マナマナ」と呼ばれる魔法界の魔法使いと、「チュッピ」と呼ばれる魔法を使えない種族（人間の事らしいです）が協力する必要がある、とされています。魔法の要素が入って、ややファンタジーな世界観も感じられます。まつり達が住む人間界で、マナマナや魔法の存在が普通のものとして認識されているのかどうかはまだはっきりしていない雰囲気ですが、プリパラとはちょっと「システム」が別物になっている気もします。こうなると、後でこの２つの世界観が重なるようなエピソードとかは、考えづらくなる？　この辺りはどうなるでしょうか。

　キャラクターとしては、まつりは割と頭身が高く、すらりとした印象があります。同じプリマジスタの心愛れもん（ここあれもん）や甘瓜みるき（あまうりみるき）は上級生なのですが、彼女達と比べても大人っぽい感じもあります。
　まつりに対して、みゃむは背が低く幼いイメージです。実際にみゃむの年齢がどれぐらいなのかははっきりしていませんけれど、精神年齢的にも、まつりとは差があるような。この関係の中で、まつりがみゃむを理性的に導いたり、みゃむがまつりを力強くぐいぐい引っ張っていったりするのかもしれません。最初にも書きましたように、彼女達はお互いを補い合えるような仲になれそうですね。

　ここでさらにポイントなのが、みゃむが人間の姿でまつりの前に現れた事なのかなと思えます。キャラ紹介のページを見ると、他の魔法使いのキャラは、皆動物の姿で描かれています。マナマナ（魔法使い）はどちらの姿にもなれるっぽい（最初の場面でフェスリダの前に集まっていたマナマナ達は人間の姿をしています）ですけれど、ビジュアルとしてみゃむだけ人間の姿をメインに描いているのは、これからも基本的に彼女はこの姿で描かれていく、という意味なのではと思われます。

　エンディングの映像でも、みゃむは人間の姿でまつりのそばにいます。しかも、家の中で一緒に過ごしたり、部屋着らしい服装でゆったりしている場面もあります。彼女達はこれから、同じ家（まつりの家？）でともに生活していくのかもしれません。

　その様子は姉妹のようにも見えます。が、実際には、彼女達の関係はそれよりもさらに深い、愛と信頼で結ばれたパートナーへと成長していくのではないでしょうか。
　彼女達を引き合わせたのは確かにプリマジかもしれません。けれど、彼女達が寄り添い合おうとするのは、紛れもなく彼女達自身がお互いに相手を思う気持ちがあるからなのでは。この先どんな事が起きても、彼女達は離れずお互いに力を合わせて乗り切っていくのでしょう。それは、彼女達の間に確かな愛情があるからなのかなと感じられます。