アサルトリリィ ふるーつ 第１話～第３話

　デフォルメキャラ達がにぎやかに描き出していくストーリーは、やはりコミカルな展開が特徴になっています。が、百合な雰囲気もきちんと(?)押さえられていて、その瞬間には麗しい絵柄が見られるようです。

　スマートフォン用ゲーム「アサルトリリィ Last Bullet」内で期間限定配信されている（YouTubeでの期間限定配信もあるようです）ミニアニメ「アサルトリリィ ふるーつ」を見てみました。形式としては、第１話から第３話で一柳隊、ヘルヴォル、グラン・エプレがそれぞれメインになっていますので、その３話分について書いてみます。

・第１話「いちご」
　一柳隊のリーダー、梨璃の元気な声でエピソードがスタート、、、と思ったら、急に声のトーンが下がって、彼女は落ち込んでいる様子。何と、CHARMを起動するための大事な指輪をなくしてしまったらしいのです。梅や楓をはじめ仲間達は、指輪がどこへ行ったのかあれこれ推測しますが、どれももっともらしいようでいて、的外れなような感じでもあります。
　それぞれのキャラらしい受け答えをしながら、コミカルな流れになっているのが「～
ふるーつ」らしさ、とも言えそうです。コミカルさがあまり行き過ぎてしまうとキャラが変わってしまう危険性もありそうです（この第１話だと梅がやや怪しい様子、、、？）けれど、その辺りのバランスがどうなるのかはちょっと気になります。
　それから、百合テイストがどうなるのかがとても興味のある所ですね。この第１話では、短い時間ではあるもののちゃんと(?)描かれています。しかもその時は、デフォルメキャラではなく元の頭身の絵柄になっていて、百合っぽさも楽しめる気がします。

・第２話「おれんじ」
　ヘルヴォルの１年生、藍が瑤に甘えています。瑤もかわいらしい藍にまとわりつかれるのは全然嫌ではない様子。それを見ていた恋花は、冷やかしの言葉をかけています。
　瑤、恋花、千香瑠は、２年生だからというわけではないのでしょうけれど、年下の藍をかわいがっています。いろいろ言いながらも、３人とも彼女には甘くなってしまうみたいです。その気持ちは一葉に対しても同じで、いくら一葉がヘルヴォルのリーダー、エレンスゲでの序列１位だったとしても、愛らしく感じてしまうのは止められないのでしょう。
　一柳隊やグラン・エプレの場合は百合カップルな女の子達がいたりしますが、ヘルヴォルではそういう雰囲気は（今の所）あまりないような（最初は、序列１３位の恋花と１４位の瑤の間で何かあるかなと思っていたのですが、それほどでもなさそうです）。そのためか、第１話の時のような百合シーンはちょっと見受けられませんでした。そこはこれから変わっていく？

・第３話「さくらんぼ」
　グラン・エプレのリーダー、叶星が花のお手入れをしていた時（彼女は神庭女子藝術高校の造園科所属です）、花のとげで指を傷つけてしまいます。それを見た高嶺は、血がにじんできた彼女の指を瞬時に口に含み、止血を始めます。２人の場面を目撃した紅巴は、思わず尊さをかみしめてしまうのでした。
　叶星と高嶺の関係性には過敏なほどに反応してしまう紅巴ですが、この時ばかりは姫歌も、２人のただならぬ雰囲気に思わず顔を赤らめています。では灯莉はというと、、、この行動は、何もわかっていないからなのか、それともわかっていてやっているのでしょうか。
　高嶺の振る舞いは大胆だったり繊細だったりしますが、ともかく叶星を愛でるという信念(?)が中心にあるようです。それに対して叶星の方はというと、攻められっぱなしでいつも恥ずかしい気持ちにさせられてしまっているみたいです。でも、高嶺が自分にしてくるような事は、他の子達はしていないというのだけは、叶星もわかっているのではないでしょうか。高嶺がいろいろ言ったり仕掛けたりしてくる事はすべて愛情に満ちたものだと感じているし、そうされる事自体を、実は叶星も心地よく感じているのでは、という気がします。これが彼女達の愛し合い方なのかもしれません。

　この他エンディングでは、主題歌「きゃんとすとっぷ・ふるーてぃー」が流れる中、４コマ漫画風のイラストでおまけエピソードが描かれています。ここもくすっと笑えるようなポイントになっていますね。

　といった感じで、コミカルではありつつも、百合テイストが楽しめるのは素敵ですね。これからもこの流れをキープしてもらいたい所です。