推し武道 第7話
せっかくまた元気になれたのに、えりがやり始めた事を舞菜は心配しています。自分のためにそうしてくれているのは嬉しいでしょうけれど、えりの場合、限度がないのが危ういのですよね。でも、なぜそこまでするのか、、、えりの気持ちは、彼女の胸にはどう響くのでしょう。
そうしている間にも、ChamJam初めての人気投票の結果が発表されます。この企画には、メンバー、ファン、それぞれに思いがありそうです。さらに舞菜も、自分の気持ちを確信できたのではないでしょうか。
テレビアニメ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(略称「推し武道」)、第7話「舞菜のために走るんだ」です。
ようやくけがが全快したえり。これで心置きなく舞菜のファン活動ができると思ったのもつかの間、今度の週末には人気投票の締め切りがあります。焦った彼女は、またフルスロットルでバイトに励みまくるのでした。
えりの(今度の(!))けがは第4話から続いていました。本人も言っていますけれど(放送的にも)1ヶ月ぐらいかかってますね。あの元気なえりにしては長いですし、実はかなりの重傷だった?
それもようやく治ってまた元気に、と思ったらすぐにアルバイトに復帰、どころかもっとたくさんのバイトに手を出しています。これではまた同じ危険に陥ってしまいそうですね。
彼女としては、舞菜のために働く事が生きがいみたいなものだし、どんなに仕事がきつくても、稼いだお金を舞菜のために使えるのなら苦しくも何ともないみたいです。本人がいいと言うなら、周りは意見のしようもない、でしょうか。
でも、えりの事を胸の底から心配している人がいます。舞菜ですね。
舞菜は、えりが自分のために、人気投票用のお金を稼ごうとアルバイトに励んでいる事を知りました。えりが、自分を喜ばせようと一生懸命になってくれている、それは彼女にとってはとても嬉しい事でしょう。
けれどそれがもとでまたけがなんてしたら、悲しい。舞菜の場合、この2年間、えりが自分を推してくれる姿を見続けてきましたから、えりがこのまま猛烈に突進していったら変な事が起きるに違いないというのは心得ているかもしれません。
嬉しいけど、無理はしないでほしい。この言葉はお世辞でも何でもなく、本気でえりを心配する彼女の気持ちの表れなのではないでしょうか。
ところが、というか何というか、舞菜の言葉もえりには逆効果だったようで。案の定(?)、えりに身の危険が迫ってきます、、、。
さて人気投票の方はというと、途中経過でも、やはりこの頃のメンバーの事情が影響しているみたいです。空音は、男と一緒にいたという(間違った)目撃情報のおかげで、順位はなかなか上がりません。空音を本気で独り占めしたいと思っている基にとっては、彼女に他のファンがつかない方が都合が良い、らしいですが、本当にこれで良いのでしょうか。
その一方で、文の中間発表での順位は、空音よりも下、、、。デマだったとはいえ目情が出ている空音より人気がないと言われているようで、彼女にとってはショックだったみたいです。
文は、ユニットに入った時から、いつかはセンターに、というやる気に満ちあふれています。彼女のこの思いは、ユニット全体の人気を高めるためにも、大事なものなのではと思われます。
彼女は自分の小ささという特徴を最大限に生かし、妹のような愛されキャラでもって活動してきたわけですが、その点について、彼女のファンの小菅と藤川からは気になる一言が、、、。焦った文の行動がここでは描かれていますね。
ステージが始まる直前の場面では、舞台袖で文が空音を険しい表情で見つめるカットがあります。文は別に、空音が憎いわけでもないですし、彼女に嫉妬しているわけでもないのでしょう。
特定の男とつきあうという、アイドルの風上にも置けない事をする人間よりも、男の噂さえ立てず黙々と努力を続けてきた人間の方が評価が低い、という事にやりきれない気持ちを抱いていたのではないでしょうか。空音が男と交際していない事は、ファンよりも空音の近くにいる文はよくわかっているはずです。空音に落ち度がないからこそ、文は、自分のこの感情をどこへ持って行ったらいいのかわからなくなっているのでしょうね。
舞台袖の場面では、文の様子に優佳がいち早く気づいています。優佳は「空気が読めない」事に定評がある(?)みたいですが、こういう風に他のメンバーの動き、特に文の振る舞いには敏感なようです。
人気投票締め切りの後、控え室にいた優佳はMCでも噂になっていたソシャゲをプレイしているようです。隣には文がいて、一緒に画面をのぞき込んでいます。ゲームの事をMCの話題に出したのも文ですし、いつも近くにいるから、彼女達はお互いの事がよくわかるのでしょう。
ゆめ莉と眞妃も、これまでと同じように仲良くできているみたいです。第5話に描かれているように、今度の人気投票の中では、ゆめ莉は新しい景色を見る事ができました。彼女としては、いつまでも眞妃の背中を見続けたい、追い続ける位置にいたいという気持ちは変わっていないのかもしれませんけれど、アイドルとしての自分を意識するきっかけはつかめたのかもしれません。
ゆめ莉と眞妃、実は2人とも、アイドルである事について大きなこだわりを持っているわけではないみたいです。が、いつも寄り添って、仲良く何かをする、だけでなく、皆で何かを作り出していく場所として、ChamJamは大切な場になっているのでは。
れおと空音は、少しだけ(物理的な)位置づけが変わってしまったみたいです。空音としては、いつも隣にいて、いつも見続けていたから、アイドルの鑑のようなれおが、どんな思いを抱え、どうなりたいと願っているかを知る事ができたとも言えそうです。
でも、隣にいられなくなったら、、、。フォーメーションが変わる、歌うパートが少なくなる、ステージに呼ばれる回数が減る、いえ、そんな事よりも何か大切なものを失ってしまう、と、空音は思ったのではないでしょうか。彼女にとってこの出来事は、自分がれおをどう思っているのかを気づくきっかけになるのかもしれません。
舞菜は、、、いつも公演に来てくれるえりの姿が見えないと、どうしても気になってしまいます。えりと同じように自分を単推ししてくれる玲奈に対するのとは、明らかに別の気持ちを、彼女はえりに対して抱いているのですね。
握手会で目の前に玲奈がいても、舞菜がつい目で探してしまう相手は、、、。この態度は、目の前にいるファンに対しては失礼に当たるものと言えそうです。
けれどたぶん、舞菜はそういう所には気づいていないのでしょう。アイドルとしての意識が低いと言われたら全くその通りとも考えられますが、そんな風になってしまうぐらい、彼女はえりを求めているのではないでしょうか。
自分を単推ししてくれるから、自分にたくさん積んでくれるから、ではない。嬉しい事も悲しい事も、一番に伝えて分かち合いたい。彼女は、1人の女性としてのえりが大好きなのでしょうね。
今度の事で、えりとのふれあいの中で、舞菜はそれを自覚できたように思えます。1クールの折り返し辺りのエピソードとして人気投票の結果発表は大きいものですが、舞菜にとってはそれよりもっと大事な気持ちに気づけたのでは、という気がします。
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