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2020年8月10日 (月)

Lapis Re:LiGHTs 第6話

 願いを胸に秘めずっとさまようように過ごしてきたガーネット。彼女に手を差し伸べる女性は、、、。魔女になろうと志す者なら当然の振る舞いだと思ったからそうしたのでしょうか、それとも、放ってはおけないなにかを感じたから行動したのでしょうか。

 テレビアニメ「Lapis Re:LiGHTs」(ラピスリライツ)、第6話「Ruin Explorers」です。

 森を調査する指令書と、捜索場所の地図を手に入れたティアラ達は、さっそく次の朝、現地に向かいます。先行しているIV
KLORE、この花は乙女、シュガーポケッツの3班に合流しようとしますが、ちょっと手間取っている様子。やっと皆の姿を見つけたものの、メアリーベリーが行方不明になっていると聞かされます。

 アバンの学院長室でのラヴィのエピソードは、前回第5話の時間軸で起きていた事、ですね。本作の場合、こういう風に以前の話数に関係する場面がさりげなく織り込まれていたりするので注意が必要かもです。
(以前も第4話の最初の方の場面で、寝る時間が近づいてもラヴィが服を着替えずに鼻歌を歌っていました。あの服は、その前の第3話でアシュレイがラヴィのために作ると約束していたもののようですね。この服を作ってアシュレイからラヴィへ渡す辺りで彼女達がいちゃつくエピソードとか見てみたかったのですけれど、そこは描かれなかったみたいです、、、。)

 この第6話は、第5話からの続きで、最近噂になっている「怪奇現象」を、ティアラ達魔女見習いが調査する流れになっています。第5話ではメアリーベリーの悩みがクローズアップされていましたので、ここで何か解決していくのか、と思ったら、そうでもないようです。物語の構成や、キャラ達の人間関係はもっといろいろある、という事なのでしょう。

 ここでは、エミリアとガーネットにスポットが当てられています。彼女達はここで初めて出会っています。2人とも、相手にどんな印象を抱くのでしょうね。

(公式サイトのユニット紹介では、IV KLOREは最初から4人で紹介されていますよね。ユニット名にも「IV」とあるので、4人組という印象がより強かったのですけれど、第1話から見ていてもエミリア、あるふぁ、サルサの3人しかいないのが気になっていました。4人目のメンバーの特徴を考えるとふだんは見えないのかなと思っていたのですが、途中から参加していく形になっていたのですね。これで彼女達も完成形になるのかもです。それと、この感じなら、第7話からオープニング映像は変わる、のかな?)

 行方不明になったメアリーベリー(愛称は「メア」というらしいです)を、皆は手分けして探しています。同じユニット「シュガーポケッツ」のメンバーであるラトゥーラとシャンペはとても心配していますが、特にシャンペは気が気ではない様子です。

 シャンペは、「全国生徒の妹」としてお姉様達にかわいがられ、「バレ〜部」でも人気ナンバー1なのだそうです。前回第5話でも、調査中に「出張バレ〜部」をやったりしています。
 彼女は、年上の女の子達から愛される事が多く、自分もお姉様達にたくさんの愛を与え続けています。でもメアリーベリーは、今までシャンペが触れあってきた他のどのお姉様とも別の存在、なのではないでしょうか。

 同じ年頃ぐらいに見える彼女達は、年相応の仲良しでもあるのでしょう。メアリーベリーはとても引っ込み思案で、「ベリーボード」と呼ぶアイテムがないと人とまともにお話もできないほど。でも、その奥にある気持ちをシャンペはわかっていて、そこに共感できていたのではないか、という気がします。だからこそ、同じ班になり、できれば一緒に「オルケストラ」をやりたいとも思ったのでは。

 メアリーベリーがシャンペの思いに応えられるのかどうかは、まだここではわかりません。けれど、ラトゥーラを含め彼女達3人なら、素敵なステージを見せてくれるのではないでしょうか。たとえ自分達が最低ランクの「ラピス」(ティアラ達も同じランクです)であっても関係ない、何でも一緒に経験していきたいと思える大切な仲間と、精一杯のパフォーマンスをしたい、と考えられるようになれると素敵ですね。

 ユニットという点では、エミリア達IV KLOREも、大事な場面になっているのではと思えます。メンバーの関係性が少し変わってしまう可能性もありそう?

 エミリアはサキュバス(女夢魔)で、亜人なわけですけれど、その割にはかなりの恐がりで、「怪奇現象」なんて言われるとつい腰が引けてしまうようです。自分の存在自体も怪奇と言われかねない彼女がなぜこんなに恐がりなのか、その理由が説明される事はあるのでしょうか。
 一方で、あるふぁは、怪しげな洋館を見ても、人形がしゃべり出すのを見ても全く動じていません。魔律人形と呼ばれる、魔法仕掛けの機械である彼女には、恐怖や絶望といった気持ちがわいてくる事はないのかもしれません。(あるふぁが、マリアンヌに対してあれほどサディスティックな対応をするのは、同じ「人形」だから、なんて事もあるのでしょうか。)
 サルサは、この話数ではあまり活躍できていませんが、人狼の血族であるためか体力は抜群で、いつも力をもてあましているように見えます。自分よりはるかに大きな力量を持つエミリアや、どんな存在だろうと分け隔てなくあしらうあるふぁだけが、自分を同じユニットに迎え入れてくれる、と、彼女は本能的に感じているのかもしれません。

(ところで「亜人」という呼び名は、いかにも人間側から見た言い方になっている気がしますね。エミリアもあるふぁもサルサも、種族は別々とはいえ、自分達は自分達なのであって、亜人(=人に準ずる者)なんて呼ばれるのは面白くないんじゃないかなという気もします。が、この話数でもあるふぁは自分達を指して「亜人」と言っていますので、まあその辺りはあまり気にしていないのかもです。
 彼女達の仲間とも言えそうなガーネットは、自分の進む道を見つけ始めているみたいです。ではマリアンヌはどうするんでしょうね。これきりなのか、それともガーネットについて行ったりするのでしょうか。そこは次回以降描かれていくのかな。
 それと、最初の方の場面であるふぁが、妖精の仲間として「ルサルカ」という名前を出していました。これは南ロシア辺りに伝わる水の精の名前、らしいです。別作品になりますが10月からテレビアニメの放送が始まるあの作品原作ノベルで、主人公の名前がRusalka(ルサルカ)とされています。、、、特に関係はない、ですね。)

 途中の場面で、あまりの恐怖に縮み上がってしまったエミリアにしがみつかれて、あるふぁはエミリアに見えないように、少しだけ、表情を緩めています。これは、自分の主人であるエミリアお嬢様のあられもない姿をまたさらさせてやった、という勝ち誇った表情、ではありませんね。
 誇り高きサキュバスの一族である宿命を背負わされていても、本当は臆病な所もあるかわいらしい女の子だという事を確認して、愛しさがこみ上げているのかもしれません。またそういう姿を見られるのが自分だけだという喜びみたいなものもあるでしょうか。

 とにかく、口では冷たい事ばかり言っていても、あるふぁにはエミリアに対する愛情がたくさんあるのではないかと思えます。無表情のおかげでエミリアには伝わっていなさそうですが、それでもそばにいてずっとお仕えできるのならそれでかまわない、と。

 でも、ここでガーネットの存在が大きくなってくるのですよね。ガーネットは、エミリアにとっては苦手な種族みたいです。本当の所は、そばにいるのも声をかけられるのも怖い、、、けれど、ガーネットが何者であろうとも、彼女自身が寂しさにとらわれ助けを求めているのなら、手を差し伸べないなんて選択肢は、エミリアにはないのでしょう。

 サキュバスであるエミリアは、触れたものの生気を吸い取ってしまうという性質(エナジードレイン)を持っています。これはどうも自分では制御できないみたいで、これまでの話数の中でも、第1話ではティアラから、第4話ではシャンペから、意識せずに生気を吸ってしまっていました。

 だから、亜人ではない普通の人間が通っているフローラ女学院に入った彼女は、誰かに触れる事をとても恐れているのでは、という気がします。本当は、愛しい人達と手を取り合い、たくさんの苦労を一緒に乗り越え、大きな喜びをともに分かち合いたい、と願っている。なのに、それができない、、、。だからこそ、エミリアは、「助け合う」という事に強いこだわりを持っているのかもです。

 正直言って、ガーネットに愛情を向けられるようになれるのかどうかはまだわからない、でもこれだけ慕ってくる彼女をいたわってあげたい、と、エミリアは考えているのではないでしょうか。彼女達が、何のしがらみもなく愛し合えるようになるのかどうかは気になる所です。

 またその時、あるふぁがエミリア達にどういう思いを抱きどんな行動を見せるのかも注目なのかも。あるふぁの場合感情表現が乏しいですから、少しの反応も見逃せなさそうです。

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