Lapis Re:LiGHTs 第9話
たった1日でちりぢりになってしまったティアラ達「LiGHTs」のメンバー。もう夢は叶える事ができない、と暗い気持ちになってしまうのは、自分達の立場が変わってしまったから、ではありますけれど、それ以上に、5人で一緒にいられない寂しさが影響しているのではないでしょうか。ここからどうするのかは、彼女達自身の決断にかかっているのではと思えます。
テレビアニメ「Lapis Re:LiGHTs」(ラピスリライツ)、第9話「Gradience」です。
学院でも一番低いランクのラピスだった自分達が、一生懸命努力し工夫を重ねて、オルケストラを成功させられた、、、。そう思ったのもつかの間でした。ティアラ達に届けられた知らせによると、魔力の充填をする区域以外にも魔法が作用してしまい、その分は発表された結果から差し引かなければならないらしいです。でもそうすると及第点には達しなくなり、ティアラ、ロゼッタ、ラヴィ、アシュレイ、リネットは連帯責任で全員退学。5人はたちまち学院を追い出されてしまいます。
対象になっていない区域まで魔力を充填してしまったのは痛いミスでしたね。この感じだと、魔力の量としては十分にタワーの色を変えさせるだけのものがあったという事でしょうし。
オルケストラを続けながら場所を移動する、という発想はこれまでにはなかったもののようで、この点でもLiGHTsの独創性は高かったと言えそうです。そういう部分を評価したとしても彼女達のポイントは及第点には届かなかったのでしょうか。
それにしても、退学になったとたん、学院から閉め出されてしまうというのも大変ですね。フローラ女学院は魔女を養成する学校として特別な存在らしく、カエデやユエ達のように外国から留学してくる生徒もいるほどです。実家などの住む場所がすぐそばにない生徒が追い出されたら路頭に迷うのは目に見えているのに、そういう事をしてしまう学院ってかなり非情なのではという気もします。
確かに、赤点で退学というのは不名誉な事でしょうから、厳しく対処する意味もあるのでしょう。でも、場所によっては魔獣に遭遇して襲われてしまうような世界でこんな事をしたら、すぐに命に関わる問題になりそうにも思えます。「暁の魔女フローラ」の意志を受け継ぎ、世界に喜びと平和をもたらす魔女達を育成する学院なら、もう少し別の対応ができるのでは。
(学院をやめてしまった生徒がもう一度入学できるのかどうか、というのも気になります。Sadistic☆Candyのアンジェリカ(=Rayのあんじぇ)は、Rayの活動の後、しばらく別の場所にいたのを、理事長のクロエ(彼女もRayのメンバーです)に呼び戻されたらしいです。アンジェリカは休学状態から復学したみたいな扱いだったらしいですけれど、そうなるとティアラ達とは別みたいですし。)
それから、マームケステルの街の人達は、ティアラ達のような、学院をやめてしまった女の子達の事はどう思っているのでしょう。学院に通う女の子達は、学院に通っているからこそ、魔女の卵として皆から尊敬され期待されているのでしょうか。だとしたら、今のティアラ達には愛想良くする価値もない、と考えていたりする? この話数では街の人達と話すような場面はあまりなかったのではっきりしていませんけれど、「魔女」が特別な存在であるからこそ、魔女になれなかった女の子達がどう扱われるのかが気になります。
まあともかく、今度の事で、ティアラ達はいろいろなものを失ってしまったかもしれませんが、簡単には消せない大切なものもありますよね。あまりの事にあたふたしてしまって忘れがちかもしれませんが、少し落ち着いて考えれば、すぐに思いつくのではないでしょうか。
ティアラ達5人に共通しているはずの気持ち、これはたぶん、魔女になる事を目指して仲間達と協力し合う中で絆を深めていく事ができた女の子達皆が持っているものなのでしょう。それが集まって、古いしきたりを変える力になっていくと良いですね。
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