恋する小惑星 第5話
萌の提案で、彼女とみら、あお、舞の4人は海へ来ました。3年生の真理と美景は、夏期講習のため参加できないそうです。広い海の開放感を味わうまもなく、砂浜に着いたら早速珍しい石探しを始めるみらを見て、萌は、彼女がどんどん地学部員らしくなっていくのを感じます。同じ地学部員のあおとの仲も、着実に進展しているみたいでした。
小さい頃から今まで当然のようにみらの一番近くにいた萌。同じ高校に進学し、クラスも一緒になれて、これからも今までと同じようにずっと一緒にいられる、と、萌もみらも確信していたと思われますが、少しずつ事情は違ってきているようです。
昔出会ったあおとの約束を果たすため、みらは地学部に入ります。萌は、家の手伝いがあるため帰宅部に。
みらは地学部であおに思いがけず再会し、お互いに同じ夢を追っていた事を知って距離を縮めていきます。同時に地学部の他のメンバーとも仲良くなり、バーベキューに夏合宿、と様々な経験を皆で重ねていきます。
萌は、部室やバーベキューなどで舞達と知り合ってはいますが、地学部員ではないためさすがに合宿に参加するわけにもいきません。みら達が楽しそうにしている姿を見るにつけ、彼女はちょっと考えさせられてしまうのかもしれません。
けれど萌は、それぐらいで気落ちするような女の子ではないのですね。海へ遊びに行こうと提案したのは彼女で、誘った相手は地学部のメンバー全員でした(そしてそれ以外の人は誘っていないようです)。部員ではなくても一緒に遊べる仲間だという事については、彼女自身も、また真理や美景達も認めているのでしょう。
そうして彼女達は、海水浴で楽しい時間を過ごします。そこには面白いエピソードもいろいろあるわけですが、みらとあおの様子を眺めていた萌は、突然あおに「勝負」を挑んでいます。
こんな突拍子もない事をしてしまったのは、萌が自分の胸の中にあるもやもやした気持ちをどうにかしたいと思ったからなのではまいでしょうか。美少女2人がいちゃつく麗しい姿を間近で見られるおいしいシチュエーションよりも、優先したい何かが、彼女には会ったのかもしれません。
まあ「勝負」といってもゲームみたいなものですし、たとえ勝っても負けても、萌とみらとあおの関係は変わったりはしないように思えます。単に女の子達を眺めるだけではなく、自分自身もそこに関わっていけるんだとわかって、萌はすっきりできたのかもですね。
後半のエピソードでは、「ミネラルショー」(鉱物の展示会みたいなものらしいです)に地学部で出かける事になります。が、美景からの誘いが急だった事もあって、参加したのは美景とみらだけ。いつもとはちょっと違ったシチュエーションで、みらは緊張してしまっているようです。
このエピソードでは、進路に悩む美景の姿が少し描かれています。前回第4話の時に、彼女だけが将来の具体的な夢を描けずにいたのですが、その気持ちをまだ少し引きずっていたみたいです。
将来何になりたいか、と聞かれて、即答できる人もいれば、深く考え込んでしまう人もいるでしょう。そういう所は人それぞれで良いようにも思われます。
とは言っても、仲間達があれこれ夢を語り合う中で、自分だけその会話について行けないと、何かおいて行かれた気持ちになってしまうのでは。何でもきびきび決めていくイメージのある美景でも、そういう気持ちになる事があるんだ、と気づいたみらは、何とかしてあげたいと思うようになるのかも。
でもまあ1年生が、2学年も上の先輩をいやしてあげる、とかいうのはなかなか難しそうですね。というかそういう役目なら、舞が積極的にやってくれる? そうなれば、美景と舞の百合なエピソードがもっと増えていくかもです。
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