アズールレーン 第5話
テレビアニメ「アズールレーン」、第5話「【再会】その手をさし伸べて」です。
赤城がセイレーンのオブザーバーから受け取ったメンタルキューブを、シェフィールドとエディンバラは奪取しました。赤城の秘密をのぞいてしまった明石を連れて2人は逃走しようとしますが、潜伏場所に選んだ廃墟の島を早々に発見されてしまいます。重桜の哨戒機が上空を飛び回る中、彼女達は何とか脱出するチャンスを見つけようとします。
ベルファストが言っていた「メイド隊」のシェフィールドとエディンバラはピンチに陥っています。重桜の最重要機密とも言えそうな物を、偶然とはいえ手に入れてしまったために、相手方の大戦力で追い詰められています。
この状況を、ベルファストはどう捉えているでしょうか。「外套と短剣」とも言われるスパイ活動をする仲間ではあるものの、スパイなら自分のした事の後始末は自分でつけるのが鉄則、だったりするのでしょうか。
彼女の場合、優雅な振る舞いやちょっと厳しいものの言い方に隠れて、本心が見える事はあまりないような気がします。が、シェフィールドとエディンバラを救出する作戦での彼女の行動は、彼女の胸の中をはっきりと示しているようにも感じられます。
(それにしても、エンタープライズが姿を見せただけで、戦いの場の支配関係が一気に変わってしまうなんて、彼女の実力は、どの陣営の艦船にも認められているっぽいですね。)
アズールレーンとレッドアクシズの交戦状態は、だんだん激しくなってきています。本当は争い合う理由なんてなくて、力を合わせれば問題解決できるのに、何かのタイミングで道を踏み外してしまったためにこうなったのかもしれません。
例えば、瑞鶴は、エンタープライズにやり込められたのが悔しくて(もしくは恥ずかしくて)彼女に仕返ししようとしています。アズールレーンは、シェフィールドとエディンバラを助け出すために一大戦力を差し向けましたが、レッドアクシズの方から見れば、自分達の機密事項を盗み出すだけでなく、明石をさらっていったメイド隊を捕まえないわけにはいきません。
お互いに、自分が主張するばかりで相手の言葉に耳を傾けようとしないなら、事態は良くない方向にしか行かないでしょう。たとえかつての同胞であったとしても、これでは傷つけ合うばかりです。
こんな風に、どうしても戦う態勢になってしまうのは、彼女達が、人間ではない、戦うために作られた存在だからなのでしょうか。戦闘行為以外に、彼女達に進む道はないのでしょうか。
この事については、ベルファストが一つの意見を言っています。それは彼女自身の考えであり、艦船達誰にも当てはまる正解ではないかもしれません(エンタープライズは、ロイヤル陣営らしい考え方だと思っているようです)。
そうだとしても、少しだけ手を止めて、考えてみても良さそうに思えます。自分達が何者なのかという問いへの答えが出なくても、自分達がどう振る舞えばこの世界を良くしていけるのかという問題を解くためのアイディアは生まれてくるのではないでしょうか。
問題に対して真正面から向き合おうとしている女の子達も、この戦いの中にはいます。彼女達が示す行動が、もしかしたら、少しずつでも大きな困難を乗り越えていく力になるのかも、と思われます。
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