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2019年11月24日 (日)

スター☆トゥインクルプリキュア 第40話

 テレビアニメ「スター☆トゥインクルプリキュア」、第40話「バレちゃった!? 2年3組の宇宙人☆」です。

 放課後、ひかるとララは、ララのロケットのある場所まで一緒に行きます。ユニやプルンス達とともにロケットの掃除をするのですが、そこへまどかの父、冬貴がやって来ます。地球外生命体を追う政府の役人である冬貴は、これまでの出来事から、ララが宇宙人なのではないかと疑っていました。その場はアブラハム監督の機転で何とか乗り切ったものの、疑いが晴れる事はありませんでした。

 今まで何とか隠し通してきたものの、不思議な出来事がこれだけ観星町に集中していると、さすがに感づかれてしまうのかもです。しかも相手は捜査のプロ。正体がばれるのは時間の問題のように見えます。
 ララ達の前に現れた冬貴は思わせぶりな事を言っていますが、相手の動揺を誘うために鎌をかけたというよりは、確信みたいなものを持っている雰囲気です。これにはひかる達も思わず身構えてしまいます。

 ですがこれだけでは終わりませんでした。冬貴はララにターゲットを絞り(ユニについてはまだ情報不足だったのでしょう)、聞き込みを始めています。対象はララの関係者ですが、彼女は家族と離れ1人で地球に来てロケットで暮らしていますから直接調査できません。ひかるやえれなはララに味方しているらしいため協力はしてくれないでしょう。
 自分の娘のまどかは、、、いつでも正直で、嘘をついたりしないようにと厳しく育ててきましたから、たとえララの側にいたとしても、本当の事を教えてくれるかもしれません。が、まどかは冬貴の家族ですから、政府に提出する証言としては、証拠能力が低くなりそうです。

 たぶんそこで、ララの通っている観星中のクラスメイト達に聞き込みをしよう、という事になったのではと思われます。これは当然の流れとも言えそうですね。

 けれど、この聞き込みの仕方が良くなかったんじゃないかという気がします。桜子やタツノリの言っている感じからすると、冬貴(またはその部下達)は、ララが宇宙人かもしれない、とクラスメイト達に言ったのではないでしょうか。

 これは、多感な中学生達にとっては衝撃的な発言のように思えます。宇宙人の存在がまだ知れ渡っていない、宇宙星空連合に加盟していない地球の人達が、あなたが毎日会っている人は実は宇宙人でした、と言われたらパニックになってしまうのでは。しかも、「観星中の月」として皆から慕われているまどかの父親の言葉ですから、簡単に否定などできません。

 桜子達は必死に、自分達の身に起きている事を把握しようとした事でしょう。テレビ番組や映画などで語られている(想像上の)宇宙人ぐらいしか参考にできるものはないでしょうから、それと自分達の経験を照らし合わせ、、、。桜子やタツノリは、自分が気絶した経験(たぶん気を失うなんて生まれて初めての事だったのでは)と、気づいた時にララ達がそばにいた事を結びつけて、恐ろしい想像をしてしまったみたいです。

 こうなるともう抑えられなくなってしまいます。クラスメイト達は、ララに対して良くないイマジネーションを膨らませてしまうのですね。

 確かにララは宇宙人です。けれど、彼女は決して、桜子達が想像しているようなタイプの宇宙人ではありません。
 なのに、連合の決まり事で、彼女は正体を明かす事ができません。連合に加盟していない地球のような星での宇宙人の活動はとても制限されていて、その存在を知られてしまうと、ユニやアブラハムなど、地球にいる他の宇宙人に迷惑がかかってしまうから。

 いえ、それ以上に、ララには耐えられない事がありました。地球にいられなくなるのが、彼女にとっては一番つらい仕打ちなのでは。
 以前は存在さえ知らなかった辺境の星、地球で、彼女は様々な経験をしました。地球は、彼女の故郷の星サマーンに比べれば、文明的には進んでいない星でしたが、人々のふれあいの中には、サマーン星人達が忘れてしまった何かがある。ララはそれを直に感じて、胸に暖かさを覚え、この星に愛着を感じるようになっていたのかなと思えます。

 だから、この星も、そこに住む人々も、彼女は嫌いになんかなれないのでしょう。その気持ちは、たとえ相手から誤解され嫌われたとしても、変わる事がありません。

 ララは自分の気持ちに従い、行動します。その振る舞いが、周りに影響を与えていき、彼女自身にも変化をもたらしていくようです。

 ちなみに宇宙人の存在については、既に天文台の遼じい(空見遼太郎)にはばれていますので、ララやユニ達はもうピンチになっているとも言えそうです。トッパーが率いている連合が、ララ達や地球の事をどう考えているのか、今の状況を知ったら何をしようとするのかは気になる所です。

 まあそれはそれとして、、、ララは地球への愛情を強く抱いているようです。そういう思いを持つきっかけを作ってくれたのは、ひかるなのでしょう。彼女とのふれあいの中で、ララは自分の気持ちを見つめ直し、サマーンにいた時に感じていた息苦しさから抜け出せたのかもしれません。

 地球人の中で一番の仲良しはひかるだと、ララは自覚しているように思えます。地球を追われたくないという気持ちになるのも、実はそこにひかるがいるから、だったりするのかも。

・「ふたりはプリキュア」レビューリストレビューセンター

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