アズールレーン 第2話
テレビアニメ「アズールレーン」、第2話「【激戦】鼓動の波、鋼鉄の翼」です。
かつて敵だったセイレーンの力を取り込み、ユニオンとロイヤルの基地へ攻撃を仕掛けてきた重桜。艦船達には大きな被害が出ましたが、次の襲撃の可能性に備えなければなりません。赤城と加賀に攻められ浅くはない傷を負ったエンタープライズは、応急処置のみでまた最前線に立とうとします。彼女がなぜそこまでするのか、ジャヴェリン達は理解に苦しむとともに、彼女の事が心配になるのでした。
重桜と一緒に「レッドアクシズ」を立ち上げた鉄血の艦が姿を見せています。鉄血のプリンツ・オイゲンと重桜の加賀の態度を見ていると、同じ枢軸に属するといっても、仲間意識みたいなものはあまりない感じですね。
利害関係が一致しているから同じ陣営にいる、とかなのでしょうか。だとしたらその利害って何? という所も気になるのですけれど、今はまだ説明されていないようです。
赤城は、前回第1話でもここでも何かメンタルキューブのようなものを手にしています。そこに一つの鍵がありそうですが、こちらもまだ謎に包まれています。
メンタルキューブとは、赤城や加賀、ジャヴェリンやラフィーなど艦船の能力を持つ少女達を生み出すものらしいですね。という事は、(前回気になっていた点でもありますが、)彼女達は元から人間だったのではなく、作られた存在だったのですね。
しかも作られた目的は、セイレーンと戦ってこれを打ち破り、海を取り戻す事。彼女達が存在する意味は、戦いにしかない、という事になりそうです。
この点が、彼女達の悩みの根源になっている、とも考えられる気がします。同じ艦船と仲良くなっておしゃべりしたり、おいしいものを食べたり、穏やかな陽差しの下でうたた寝したり、、、そういう事ができる彼女達は、普通の人間と全く変わらないように見えます。
でもいったん戦いが始まれば、自分の命をかけて相手と渡り合わなければなりません。もしそれができなくなったり拒んだりしたら、彼女達は存在を認められなくなる、のかもしれません。
そこに疑問を持つ艦船達は多いのではないでしょうか。特に、今はセイレーンの脅威がほとんど消え去っているそうですから、彼女達はますます、自分達の居場所がなくなってしまうのではないかと不安になっているのではと思えます。
重桜や鉄血がとった行動は、そんな自分達の身の上に疑問を投げかける行為だった、とも考えられるでしょうか。戦いがなければ生きるのを許されないというのなら、戦いを引き起こせば生きていられる。メンタルキューブから自分達を作った者達に対して、自分達を生み出した事が何を意味するのかを突きつけようとした、とか。
重桜と鉄血の意図がどこにあるのかはまだよくわかりません。それに、どちらの陣営も、所属する艦船すべてが同じ考えで行動しているわけではないらしいのも気になります。
赤城は明らかに何かの狙いを持って行動しているようです。が、周りにはそれを伝えていないように感じられます。
加賀は、姉の赤城を信頼していて、何があってもついて行こうと考えているようです。それでも赤城の深い部分にある気持ちに触れられていないのを、はがゆく思っているのではないでしょうか。
綾波は、淡々と任務をこなしていましたが、基地でジャヴェリンやラフィー、ユニコーンと出会って、何か変化が起き始めているようです。赤城達から聞かされていたユニオンやロイヤルの印象とは違う何かを、ジャヴェリン達の中に見たのでしょう。
鉄血の側のプリンツ・オイゲンやZ23(通称ニーミ)にも、抱えた思いがいろいろありそうです。この後さらに艦船達が増えてくればそれだけたくさんの意見が聞こえてくるのではと思われます。それを全部束ねて同じ方向を向けるようにする司令官(提督?)のような人はレッドアクシズにはいないっぽい(赤城とかは自分の計画を優先させている印象です)ので、艦隊戦のような大きな軍事行動にはなかなか結びついていかないようにも思えます。
その点では、ユニオンとロイヤルも似ているのでしょうか。ロイヤルのクイーンエリザベスは、いかにも「クイーン」な振る舞いを見せていますが、指揮官とはまたちょっと別な感じでもありますし。
指揮系統がきちんとしているかどうかは、戦いの時に重要になってくるのでしょう。この話数でも戦闘の結果が描かれていますが、何というか命をかけた真剣勝負という感じではないみたい、、、? 相手に打ちのめされていても、倒れ方がややコミカルな雰囲気です。第1話でも加賀はエンタープライズにゼロ距離で攻撃されていますが、命を落としたりはせず、赤城に手当てをしてもらって(それから傷口をなめてもらって)復活しているようですね。
この感じだと、戦いに勝っても負けても全体の流れにはあまり影響がないようにも見えちゃいそうです。(次は「第3話」なのでもしかしたら衝撃的な出来事があるのかもしれませんけれど、)彼女達の主張の違いは戦いによってしか解決できないのか、それとも彼女達ならではの方法で打ち解け合う事ができるのか、明らかになるのはもっと先になりそうでしょうか。
その手がかりになりそうなのが、アバンの最後のせりふとオープニング曲の最初の歌詞のつながり、ですね。第1話と同じ言葉が、ここでも使われています。もしかしたらこの組み合わせは、シリーズを通して続く事になるのかも? でももしかしたら、言葉が全く同じであったとしても、エピソードごとにその意味合いが変わってくる、みたいな仕掛けがあるのかもしれません。そこはちょっと気になりますね。
後は百合的には、、、。この話数では姉妹の絆が割と描かれている感じです。エンタープライズとホーネット、翔鶴と瑞鶴、赤城と加賀など。
でも、赤城と加賀は、他の姉妹達とはやや別物っぽいようにも見えます。加賀が姉と自分の関係について話そうとすると赤城がそっと止める、といった流れがあり、彼女達2人は何か特別な関係にありそうにも思われます。
それがわかった時、彼女達は、単なる姉妹以上の関係になれるのでしょうか。そこに百合な心情などがうかがえると素敵かもです。他の女の子達も、たとえ姉妹ではなくてもいちゃいちゃしてもらいたいですね。
(ところで、赤城と加賀というと、つい最近、アメリカの調査チームが、本物の空母の方の赤城や加賀を太平洋の海底で発見したらしいですね。本作が放送されている時期と重なっているのは、偶然なのでしょうか、それとも狙っている?)
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