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2019年8月 9日 (金)

ガールズ&パンツァー 最終章 第2話

 劇場版アニメ「ガールズ&パンツァー 最終章」第2話です。

 みほ達大洗女子学園チームは、BC自由学園の作戦にはめられ、大ピンチに。でも追い詰められていたみほ達は、何とか反撃のきっかけをつかみます。BCが得意とするフィールドでの対戦ですが、大洗女子学園に勝利のチャンスはあるのでしょうか。

 前回第1話からかなり時間がたってしまいましたが、第2話の上映が始まりました。第1話では、みほ達は追い込まれていましたけれど、新しく参加したお銀達サメさんチームのマークIVが活躍してくれました。みほ達が盛り返していく、という流れがこの話数では描かれています。

 反転攻勢に入った大洗は、やはり強いですね。BCはどんどん戦力をそがれていきます。まるで殲滅戦のような様子ですが、これはフラッグ戦なんですよね。こうなるとちょっとBCがかわいそうにも見えてきてしまいます(判官びいきというやつ?)が、どちらの学校も全力で試合に挑んでいるはずですから悔いはないのでしょう。

 試合中、優花里が考え込んでいる場面があります。第1話で彼女がBCに潜入して持ってきた情報が、BCの仕掛けた罠だった事を悔やんでいるのかとみほ達は心配しますが、そうではありませんでした。優花里は彼女なりに状況を分析しているのですね。
 全国大会前までの彼女だったら、自分のせいで大洗がピンチになってしまったと落ち込んだり大騒ぎしたりしそうな所ですけれど、こんな風に冷静になれているのは、成長しているからなのかもです。生徒会の副会長になれたのも、彼女のそういう部分が、周りの皆にも伝わっているからなのでは。この無限軌道杯でも、この先優花里の判断が光る場面がたくさん見られるかもしれません。

(ちなみにBCは、劇場版に登場していた大学選抜チーム所属のアズミの母校だそうです。アズミが押田のようなエスカレーター組なのか、それとも安藤のような外部生なのかがちょっと気になりますが、今はどちらもいがみ合う事なく手を取り合えるのを願っているようです。学園全体が連携し合えるようになれれば、BCは強豪校になっていくのかもですね。それには、マリーがリーダーシップを発揮して積極的に生徒達をまとめていくのが大事なのではとも思われます。)

 BCとの試合の後、みほ達は大洗へ帰ってきます。自分達の故郷とも言える町へ戻った彼女達は、それぞれにくつろぐ事ができているみたいです。桃の家の事情も少し見えてきて、みほ達はますます彼女のために、試合に力を入れなければと感じているようです。

(ところで本作は大洗の町をフィーチャーしているのが特徴と思われますけれど、町の様子がいつも描かれているというわけではなさそうですね。大洗女子学園が建っているのは学園艦の上ですし、何か大会の試合が始まると、いろいろな場所にある試合会場へ出向いていくため、町にいる事が少なくなってしまうような。まあその分、みほ達は、町に帰ってくると懐かしい気持ちになっているのでしょう(チームの皆は、みほ以外はほとんど大洗の近くの出身らしいです)。)

 さてみほは、大洗にある「ボコミュージアム」へ、愛里寿と一緒に出かけています。島田家(愛里寿の家で、こちらもみほの西住家と同じく戦車道では有名な家柄です)の財力でリニューアルされ新しくなったボコミュージアムですが、お客は相変わらず少なそう? それでもみほと愛里寿は、大好きなボコの活躍(殴られっぷり?)を見てつい大声で応援しています。同じボコファンとして、彼女達は一緒にいられる時間をとても楽しんでいるようです。

 その2人は、愛里寿の進路について話し合っています。愛里寿は飛び級で大学に入っていました(そして大学選抜チームの隊長までつとめていました)が、どうも改めて高校に入学し直すみたいです。

 その事で愛里寿の言った一言に、みほは少し表情を曇らせています。愛里寿の言葉をその通りに受け止めるとすれば、彼女はみほと同じ学校に通うつもりはない、という意味になりそうです。
 みほとしてはたぶん、同じ学校に通って、大好きなボコについてとことん語り合ったり、休みの日にはミュージアムで一緒に遊びたい、って、何となく期待していたのかもしれません。それを否定されたような形になってしまって、みほはちょっと寂しかったのかもです。

 愛里寿としては、みほを嫌いになんて全然なってはいないのでしょう。それどころかもっとみほのそばにいたい、身近に感じていたいと考えているのでは。
 彼女なりにその希望を実現する方法が、戦車道だった、のかなという気がします。みほも自分も戦車道の家柄だから、と考えれば、とても自然な発想だったとも言えそうです。

 お互い同じように相手に愛情を持っていても、その表現の仕方は違う場合もある、、、。2人にとってどういう関係でいるのが一番なのでしょうね。どちらかが寂しいのを我慢する、なんていう形ではなく、どちらも楽しく、お互いを近くに感じながら、思う道を進んでいけるようになると良いかもです。

 続いてみほ達の次の試合での対戦相手は、知波単学園です。知波単と大洗女子は、劇場版冒頭の親善試合で連携して戦っていました。知波単の隊長の絹代は、全国大会優勝校の大洗と組める事をありがたい事だと思っていて、今度の無限軌道杯でも、最初は勝つつもりなんて全くなかったようです。

 ですがみほ達とのふれあいの中で彼女は、全力を尽くして手合わせをする事こそが、相手に対する最大の敬意だと考えるようになったみたいです。勇ましい知波単のメンバー達も、この考え方には同調できたらしいです。
 そこへさらに、福田の作戦が効いてきています。この作戦も実は、大洗のアヒルさんチームとのやりとりの中から気づいたものなのですけれど、これまで明らかな弱点だった知波単の行動パターンをうまく利用できています。

 これで大洗はまたもやピンチに。今度の試合会場のジャングルのような場所も、知波単にとっては有利に働いています。
 団結して攻めてくる知波単はかなり手強く、第1試合では活躍していたサメさんチームも、早々と行動不能にさせられてしまっています。お銀達はこのシリーズからの参加ですしもう少し活躍してもらいたい気もするのですけれど、カバさんチームが通ったのと同じ道で苦労しているみたいです。この後の試合はどうなっていくのでしょうね。

(なお、挿入歌として歌われていた曲のタイトルは「知波単のラバさん」というらしいです。この「ラバさん」とは、Loverさん、つまり恋人という意味なのだとか。絹代や福田など知波単の女生徒達の恋するお相手は、、、やはり女性なのでしょうか。)

 第1話の後第2話が上映されるまでにかなりの期間がありましたけれど、試合の緊張感は変わらずに保たれている雰囲気です。その代わり、これだけ間が開いてしまうと、何かもう少し驚くような展開を期待したくなってしまったり、、、。次の第3話がいつ頃公開されるのか、そこで何が起きるのかは気になる所です。

 百合的には、、、みほと愛里寿の2人だけの親密な感じも気になりますけれど、ここでは何だか麻子とそど子(みどり子)に少し進展がありそうな? 第1話の時も、麻子は、連れ去られたそど子を追いかけるのに先頭を走っていましたし、第2話の試合中も、困っているそど子に手を貸す行動をとっています。

 麻子は、風紀委員のそど子を助けた直後、「遅刻3日分見逃し」なんて交換条件を出していました。遅刻常習犯の彼女にしては、見逃しの回数がやけに少ないような、、、? 実際、麻子としては、遅刻のもみ消しなんかは関係なくて、純粋にそど子が心配でいつも気にかけていて、そど子に何かあったらすぐに助けに行こうとしているのかもです。

・「ガールズ&パンツァー」レビューリストレビューセンター

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