スター☆トゥインクルプリキュア 第28話
テレビアニメ「スター☆トゥインクルプリキュア」、第28話「燃やせハート! 職人フレアとロケット修理☆」です。
プルルン星にたどり着いてから、アイワーンの邪魔も入りましたが、ひかる達は何とか星の中心部へとやって来ます。ヤンヤンによれば、ここにはプラズマ星から来た鍛冶職人、フレアがいて、その操る炎でロケットを直してくれるのだそうです。
プラズマ星は火の星、フレア自身も燃える炎で形作られているようです。それなのに、なぜ水だらけのプルルン星にいるのでしょう。
フレアがこの星にやって来た原動力は、未知なるものへの憧れ、なのかもです。それまでの自分の人生にはなかったものを見つけたフレアは、それを自分の目で確かめたい、自分の肌で感じたいと考えたみたいです。
でも、この星に来るまでの道のりは、簡単なものではなかったでしょう。フレアの体は、水にさらされると小さくなり、火が消えてしまうらしいです。もしそうなったら、たぶん命に関わる危険な状態になってしまうのでは。
なのに、ほとんどすべてが水でできているプルルン星の、しかも中心部まで行こうなんて、他のプラズマ星人から見たら無謀以外の何物でもないですよね。自分の命を危険にさらしてまでそこへ行く必要があるのか、と、周りの仲間達はフレアに尋ねた事でしょう。
それでもフレアの気持ちは止まらなかったのでしょうね。実際にこの星に暮らしていても、海に入る事はできませんし、毎日やって来るスコールも避けなければなりません。が、フレアはこの土地で、悩む事もなく鍛冶職人として立派に仕事をこなしています。
このフレアの生き方は、ひかる達にどういう影響を与えるでしょうね。この後のエピソードで活かされる事はある?
まあそれはそれとして、この話数について気になっていた事がありました。それは前回第27話で本編後に流された次回予告映像、、、。たくさんのカットの中で、まどかとえれなが向き合っている場面です。
2人とも険悪な表情、相手をにらんでいるように見えます。これって、けんかしちゃってる?
けんかしているのだとしたら、なぜそんな事になってしまったのか、果たして仲直りできるのかなど、いろいろ気になってしまいます。それに、仲直りするとしたら、その時はとても感動的なエピソードが待っているに違いない、という期待もありますよね。
それで本編はどうかというと、、、確かに一瞬険悪な雰囲気にはなっていましたが、そこまで深い部分に発展するまでにはならなかったようです。この話数ではそこがメインテーマではなかった、という事なのでしょうか。
まどかとえれなは、フレアの依頼でふいごを踏む作業を任されましたが、強い力で繰り返し足を踏み出さなければならず、見かけよりかなり体力を使うようです。2人ともほとんど同時に力を出せなくなっています。
後で2人とも言っていますけれど、彼女達がこんな風に弱音を吐くのは珍しい気がします。それだけあの作業が、簡単なものではないという事なのかもしれません。
でもそれとは別の意味もあるのかな、という気もします。2人とも、相手に甘えたかったのかな、と。
まどかもえれなもお互いに、相手の事を素敵な人だと思っているみたいですから、相手と2人だけで同じ作業をしている時、もし自分が弱気になったら、どんな風に声をかけてくれるか気になっていたのかも。もし相手が自分を励ましてくれたら、とても力がわいてくる。もし相手が自分を優しく包み込み甘やかしてくれたら、とても嬉しい気持ちになる。自分に都合のいい考え方かもしれないけれど、そうなってくれるのならこんなに素晴らしい事はない、みたいに考えていたりしないでしょうか。、、、いつもきりっとしている彼女達なので、そういう気持ちを持っているのが見えてきたりすると、より人間味を感じられるように思います。
さてふとした事から言い合いのようになってしまったまどかとえれな。彼女達が言いたかったのは、相手がどれだけ立派な人なのかという事でした。
でも、自分が相手をほめると、相手は自分をその何倍もほめてきます。自分なんて取るに足りない普通の人間なのに、尊敬しちゃうほどの相手からそういう言葉を聞かされると、そんなはずはない、と反論してしまうみたいです。
言葉の応酬は続きますが、やがて彼女達は、自分達が意味のない事をしているのではないかと気づきます。そして何だか、楽しい気分にもなってきているようです。
たぶん彼女達は、これまで自分が相手に対して抱いている評価を、一言も口にした事がなかったのでしょう。プリキュアとして一緒に活動する時間が増えても、それを言うチャンスがなかったのからなのかもしれません。
お互いに言えなかったという事は、お互いに相手がどう思っているのかを知らなかったという事、ですよね。彼女達は、それをここで初めて知らされたのでしょう。
自分が推測していたのよりもずっと、相手は自分を思ってくれていた。その事実が、彼女達それぞれの喜びにつながっているのではと思えます。
彼女達は、ほめられ慣れていないわけではないと考えられます。「観星中の太陽」、「観星中の月」と並び称されるえれなとまどかは、集まってきてくれるファンの女の子達から、たぶん毎日のようにほめ言葉をかけられているんじゃないかと思います。
でも、えれなはまどかの、まどかはえれなの、気持ちのこもった言葉をもらえて嬉しかったのではないでしょうか。他のどの女の子よりも、お互いに相手からもらえる言葉が一番嬉しい。このエピソードでは、その事に初めて気づけたのではないかと思われます。
相手から好意的に思われている、と知った彼女達は、これからどうなっていくでしょうね。この話数でも息の合ったコンビネーションを見せていますし、これから先も、プリキュアとしては連携技を磨き、まどかとえれなとしてはもっと親密に寄り添えるようになれたら素敵ですね。
10月に公開予定の劇場版映画「映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて」の本予告映像では、ひかるとララ、まどかとえれながそれぞれで行動しているカットが見られます。この2組が、5人のプリキュアの中でもより親しい間柄になっているという意味かもしれません。この劇場版に向けて、テレビ放送のエピソードで、まどかとえれながどんどん距離を近づけていくようなエピソードとかが見られると良いですね。
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