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2019年8月16日 (金)

グランベルム プリンセプスのふたり 第5話

 テレビアニメ「グランベルム プリンセプスのふたり」、第5話「小さな少女の小さな願い」です。

 満月と新月は、九音の申し出を受け、3人で協力してジーグァンロンに対抗する作戦を考えます。3人は満月の家で話し合っていたのですが、そこへ、妹の希望の友達の寧々が姿を現します。彼女は、自分が風水師リンフェンフェンの娘だと名乗り、次のグランベルムで3人の挑戦を正々堂々と受けて立つと宣言します。

 これまで1年もの間、グランベルムに参加していても、対戦相手に見つからないように息を潜めてきた寧々。そのまま気配を消し続け、現実の世界でも相手と接触しなければ、相手の不意を突いて大打撃を与える事は簡単にできたでしょう。でも彼女はそうしませんでした。その彼女の振る舞いには、自分の母親との関係があったみたいです。

 母親は、風水師としてだけでなく、アルマノクスの使い手、つまりプリンセプスを目指す魔術師の末裔としても有名だったようです。母親と同じように魔術の才能に恵まれた寧々は、小さい頃から能力を発揮していたらしいです。

 そんな彼女を見て、母親は、力をむやみに発揮しないように、他の人に知られないようにと厳しく言いつけていました。それと同時に、自分が魔術師の子孫である事を誇りに思うようにとも伝えたかったようですね。

 普通の人間とは違う能力を持ち、そのせいで闇に飲まれてしまう危険性があった寧々ですが、母親の言葉があったから、耐えてこられたし、自尊心を保つ事もできていたのではと思われます。ところが、という事態が彼女に起きたのですね。

 寧々がグランベルムに参加する理由については、この話数でもはっきりとは語られていません。今は想像するしかありませんけれど、もしかしたら彼女は、この戦いに勝利して、母親に伝えたかったのかも、という気がします。あなたの娘はプリンセプスになれたんだよ、魔術師の家系である事は恥ずかしくなんてないんだよ、と。

 満月は思いがけず、寧々の思いを知る事になります。グランベルムとは何なのか、それに参加するという事は何を意味するのか、彼女は少しずつ思い知らされていくのかもしれません。

 ところで、アルマノクスって変形するんですね。操る人の意志の力がアルマノクスの能力につながっていき、形さえ変えてしまうらしいです。
 この変形でちょっと気になっていたのは、雪月梅花だったりします。雪月梅花の武器、「陰陽扇 飛梅(おんみょうせん とびうめ)」は、扇のような形になっていて、振るうと光の軌跡を描きます。でも何というか、アルマノクスの頭身が低く腕も短いため、せっかくの見た目の効果があまり高くない気がしていました。もし雪月梅花も変形して、例えば頭身が高くなるとしたら、この軌跡もきれいに描かれるかも? 実際にはどうなるでしょうね。

 百合的には、、、あまりない感じでしたけれど、寧々の振る舞いに少しそういう雰囲気が感じられる気がします。寧々が満月達に正体を明かしたのは、母親の事もあり、堂々とした姿でいる事に誇りを持っていたかったから、とも思えます。が、希望との関係を大切にしたいからそうした、という気もしちゃいます。

 寧々の妹の菜々や美々は、希望が寧々と仲良くなろうとしているのは、満月の差し金なのでは、と推測しています。寧々の情報をつかむために、妹を近づかせた、とか。

 それが本当なのかどうか、寧々はわかりません。もし本当だったら、彼女は悲しくなってしまうでしょう。
 そこで彼女は、自分の正体を、どの家系の人間なのかまで含めて満月達にさらけ出しています。こうすれば、希望に悪意があってもなくても無関係になる、と寧々は考えたのではないでしょうか。たとえ嘘の関係でもいい、希望にそばにいてほしい、という刹那的な気持ちが、彼女にこういう行動をさせた、とも考えられそうです。

 希望は、(今の所)魔術師やグランベルムとは離れた位置にいます。彼女が、寧々を、打算や掛け値なしの深い愛で包んであげられるようになると良いですね。

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