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2019年7月20日 (土)

八月のシンデレラナイン 第12話

 テレビアニメ「八月のシンデレラナイン」、第12話「世界で一番あつい夏」です。

 翼達の里ヶ浜高校と、小也香が率いる清城高校の対戦が続いています。一生懸命練習してきた翼達は、少しずつ実力を見せ、点を重ねていきます。清城も食い下がってはいますが、以前の練習試合の時に比べて堅さが目立っていました。

 どちらの高校の選手達も、願うのは試合に勝つ事。なのに、それぞれのチームで選手達の表情は違っています。
 野球経験者が少ない里ヶ浜は、まだ実力が十分でないものの、皆と練習を積み重ね、大会に出られる事を喜びとして、精一杯自分達の力を出し切ろうとしています。事情は似ているのですが、清城はかつての名門校で、それをよみがえらせる使命を果たそうとする小也香が、1人ですべての責任を背負おうとしているように見えます。

 チーム内の実力で言えば、小也香が断然トップで、他の選手達はそこまでではないみたいです(以前の記事では小也香は3年生なのかなと思っていたのですけど、もしかしたら彼女も含めて全員1年生なのでしょうか)。もしかしたらプレイの指導をするのも、対外的な折衝をしたりするのも、全部小也香がやっていたのかもしれません。
 他のメンバーも自分達で何かできればとは思っていた事でしょう。けれどどうしたら良いのかわからない上に、小也香が何でもそつなくこなしてしまうために、いつの間にか彼女を頼り、彼女の言う事には何でも従うようになってしまったのかもです。

 小也香は、「名門」としての清城の復活を考えすぎ、大会で優勝するためには1回戦などで立ち止まっている暇はない、という思いに逆に縛られてしまっているようです。さらには自分の考えをメンバーに伝えたい気持ちが強すぎて、つい厳しい言い方になっていますね。(メンバーも、小也香の事を決して嫌がっているわけではないから、彼女の願いに応えようとしているのかも。)

 この状態では勝てる試合も勝てなくなってしまう、と気づいて行動したのが、キャッチャーの花でした。彼女は自分の素直な思いを口にします。その言葉が、小也香や皆に改めて、自分達が野球をする理由を思い出させているようです。
 花は、小也香については何でも知っておきたいと考えているのでしょうか、例えば智恵が自主練習をする時に、小也香につきあってもらっている事を気にとめていました。そういう所から、花は小也香に意見できるようになったみたいです。これは実は、小也香と花がもう一歩お互いに近づけるためのきっかけになったのでは、とも思えますね。

 さて里ヶ浜の方はというと、緊迫した試合の中で、翼と智恵の連係プレーが実現しています。第6話のエピソードを経験した彼女達には、本番の試合でこういう事ができたのは、とても嬉しいでしょうね。

 もう1人、初瀬麻里安(はせまりあ)にも変化が出てきているようです。彼女は割と最初の頃からあちこちの場面で顔を出してきていました。が、野球部には入らずに、翼達を見つめている事が多かったように思います。

 麻里安は物語の世界に憧れを抱いている女の子だそうです。翼達の事にしても、どこか自分自身とは切り離して、目の前で現在進行形で起きている感動的な出来事、みたいな見方をしていたのかもしれません。(オープニング映像でも、青春している翼達がいるグラウンドを土手から見下ろしているような彼女の姿が描かれています。)

 それがこの話数では、、、。こういう風に、キャラ達が同じ場所に立てるようになるという所が、女の子同士の関係ならではのように思えます。

・「八月のシンデレラナイン」レビューリスト

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