八月のシンデレラナイン 第6話
テレビアニメ「八月のシンデレラナイン」、第6話「これからの私たち」です。
「はじめての試合」の後、野球に対してより熱心に取り組むようになった里ヶ浜ナイン。テスト期間が近づいたため、1週間同好会活動はお休みにする事にしましたが、智恵だけは、その期間も自主練をしていました。
皆練習に励んでいますし、上達もしてきているようですね。例えば茜は、球が飛んできたら落下点をすばやく判断してすぐに走って行き、ちゃんと正面を向いて捕球しています。
成長している茜を見て、龍は微笑んでいます。彼女は前回のエピソードで、茜と2人きりで話して以来、相手を特に気にかけているのではないでしょうか。野球経験者としては、初心者全員を同じように指導しなければならないかもしれませんが、特に気になっている子にはつい目が行ってしまうのも仕方ないですね。彼女達がもっと仲良くなって特別な関係になると素敵かもです。
仲の良さで言えば、同好会の中では翼と智恵もそうでしょう。2人は幼なじみで、智恵は野球経験者ではないものの、いつも翼のプレイを応援してきました。智恵は翼がやめていた野球を再開する後押しをし、2人は高校入学とともに女子野球部を立ち上げようとしたのでした。
野球以外でも、2人は一緒にいます。クラスは別々になっていますが、テストの準備を家でしたり、勉強が苦手な翼のために、智恵が翼専用のノートを作ってあげたりしています。お互いに何も言わなくてもこういう事ができているのは、ずっと前からこうして2人で寄り添い歩んできたからなのでしょう。
なのに、この頃野球の練習では、彼女達の思いがかみ合わなくなってきているようです。捕球ミスをしたセカンドの智恵を、ショートの翼が的確にサポートしていますが、智恵はそういう所に苦しさを感じているみたいです。(確かにこれでは、連係プレーは確認できるかもですけど、セカンドの守備練習にはならなさそうです。)
ここからのストーリーの流れが感動的ですね。2人の関係が、野球によってどう変わってしまったのか、智恵と翼ははっきりと感じさせられているようです。
以前の話数で言われていた所では、小さい頃、翼が野球に夢中になってしまい、翼と自分の時間を奪われてしまうのではないかと思って野球を嫌いになっていた時期が、智恵にはあったらしいです。でもやがて、翼の気持ちを理解した智恵は、翼を応援するようになります。
高校入学前、彼女は翼に、自分も野球をやると言いました。それは、野球をやめていた翼を元気づけるためでした。その時の彼女には、あの頃のはつらつとしていた翼の姿をまたすぐそばで見たい、というシンプルな気持ちぐらいしかなかったのでしょう。
でも、この選択が、彼女達の関係を決定的に変えてしまったのですね。もう元には戻れなくなった彼女達は、いったいどうするのでしょうか。彼女達がどんな選択をしたかは、後半に描かれていきます。
翼も智恵も、基本的にいつでも相手の事を最優先にしているのですよね。またお互いに一緒にいるのが楽しくて、他の人とではこうはならないとも思っているのではないでしょうか。相手を甘えさせたいし自分も甘えたい、そういう気持ちをいつでも抱いているのでしょう。たとえ新しい関係になったとしても、その部分は変わらないのでは、と思えます。
(ところで途中の場面で、この前練習試合をした清城学園のピッチャー、神宮寺小也香が登場する場面があります。彼女は最初は智恵と接していたのですが、そこへ翼が、、、。何だかもうこの辺りは痴話喧嘩(?)みたいになっていて、小也香は詳しい事情も知らずに完全に巻き込まれちゃってます。彼女にはこの後、翼と智恵がどうなったか、本人達の口からちゃんと伝えた方が良さそうですね。)
・「八月のシンデレラナイン」レビューリスト
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