スター☆トゥインクルプリキュア 第１６話

　テレビアニメ「スター☆トゥインクルプリキュア」、第１６話「目指せ優勝☆まどかの一矢！」です。

　年齢、階級関係なしに、全国で最も弓の腕前が強い人を決める「全国弓道王大会」に、まどかが参加します。彼女は去年の優勝者でもあり、今年の活躍も期待されています。彼女は全力を尽くして試合に臨むつもりではありますが、そう思うのには別に理由があるようでした。

　強い者が勝つ、シンプルなルールですがそれだけに厳しい戦いになっているようです。試合のやり方もトーナメント方式で、同点だった場合は結果に差が出るまで休みなしで射続けなければなりません。

　去年の優勝者であるまどかは今年も注目されているわけですけれど、気の持ち方は去年とは大きく違っているみたいです。その理由は、昔弓道をやっていたらしい父親に対して誠意を見せたい、という思いからきているように感じられます。

　まどかは、父親が政府の仕事として宇宙人を捜索しているのに、ララ達が宇宙人だと伝える事ができません。星空界を救うため、ララ達や自分がプリキュアとして活動を続けるため、そして何よりララ達と一緒にいたいから、宇宙星空連合の規約に従い、ララ、フワ、プルンスが追放されないよう、その正体を隠さなければなりません。まどかにとって、父親に嘘をつき続けなければならないのはとてもつらいでしょう。
　まどかの父親も、難しい状況にいるようです。観星町で起きている事態が、映画の撮影などでないのは明らかですが、かといってそれが宇宙人の仕業という証拠も見つけられません（政府側は、ララ達とノットレイダーの違いがまだわかっていないでしょうから、どちらがやったとしても「宇宙人の仕業だ」としか言いようがないのかもです）。しかも事件が起きている現場には、必ずと言っていいほど、自分の娘とその友達が居合わせているのです。正直者で今まで嘘などついた事のないまどかが、何か不穏な事柄に巻き込まれてはいないかと思うと、悩ましい気持ちになるのではないでしょうか。

　本当の事を父親に知らせられないまどかは、大会に全力で取り組む事で、自分の気持ちにけじめをつけようとしています。たとえわかってもらえなくても、自分が今進んでいる道は間違ってはいないのだと。　言葉で言わない限り理解してもらえないだろう、と、まどかは考えているかもしれません。でもそんな事はないのでしょう。彼女が試合をする姿を見て、父親は、娘の尊い決意に気づいたのでは、と思えます。

　それにしてもこうしてみると、まどかの家系は、悩みを多く抱えてしまう性質なのでしょうか（母親は割とほんわかした感じっぽいですけど、彼女も家族を心配していろいろ考えているのでしょう）。まどかが、いつかちゃんと自分の口から、このいきさつを説明できるようになると良いですね。

　それまでは、ひかる達周りの女の子が、まどかをいやしてあげられたら素敵かもです。特に、えれなの太陽のような微笑みで、凍り付きそうなまどかの気持ちを救い出してもらいたい所です。

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