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2019年4月15日 (月)

八月のシンデレラナイン 第1話

 テレビ放送が始まったアニメ「八月のシンデレラナイン」を見てみました。第1話のサブタイトルは「プレイボール!」です。

 里ヶ浜高校では、4月に入学した新1年生に向けて、部活動の紹介をしていました。一通り紹介が終わった時、1年生の中から立ち上がり舞台へ駆け上る生徒がいました。彼女の名前は有原翼(ありはらつばさ)。彼女が生徒達の前で主張したのは、これから「女子野球部」を立ち上げるので、興味のある人は是非参加してほしい、というアピールでした。

 本作は、スマートフォン用ゲームが原作となっています。ゲーム版では、ボーイズリーグでプレイしていた主人公(=プレイヤー)が、生徒の女の子達に声をかけて女子野球のチームを結成し、練習や試合をしていく、という展開となっているようです。
 なので、アニメ版では、たくさんの女の子も出てくるけれど、主人公は男子で、しかもなぜか女の子達にもてまくってしまうとかそういう流れもあったりするのかななんて思っていました。でも少なくともこの第1話では、主人公は翼で、女の子達の力だけで女子野球部を盛り上げていこうとしている感じですね。この雰囲気で進んでいってもらえると良さそうですけれど、どうなるでしょうか。

 この話数では、翼と、彼女の幼なじみの河北智恵(かわきたちえ)、それから同じクラスの野崎夕姫(のざきゆうき)と宇喜多茜(うきたあかね)のエピソードがクローズアップされています。夕姫は中学ではバスケをしていたのですが、高校ではバスケ部に入るつもりではないようです。茜は運動部の経験がなく、さらに激しい人見知りですが、野球には興味を持っているみたいです。

 彼女達には、それぞれ抱えている思いがあるのですね。夕姫は、バスケをプレイする中で、チーム内での自分の立ち位置を見失ってしまっていたらしいです。それをきっかけに、団体競技からは一歩引いていましたが、翼達と野球に取り組む内に、皆と一緒に楽しむ事を思い出し始めているようです。
 茜は、自分によくしてくれた人が野球をしていて、そのプレイする姿に憧れていたそうです。そこで彼女は、自分も野球をやりたいと願うようになったみたいです。憧れの人と寄り添いたいとか応援したいとかではなく、同じ事をしたいと思う所が、茜がその人に対して抱いている気持ちを表しているように感じられます。

 夕姫も茜も、翼達と女子野球をする事が、自分自身を変えるきっかけになりそう、という予感を持ったのではないでしょうか。これから何が起きるのかはわからないでしょうけれど、その予感を大切に、一歩ずつ進んでいきたいと感じているのかもしれません。

 翼にも、何か胸の中に渦巻いているものがありそうな感じです。エンディングの映像からすると、彼女は昔男子に混じって野球をしていたみたいです。でも今はそういう状況ではないっぽいですから、過去に何かがあったのでしょう。男子野球部すら存在しない里ヶ浜高校で女子野球部を始めようとして、部活紹介に割り込むようなやや強引な手段を執っているのも、どうしてもチームを作らなければならない理由があるからなのかも。その辺りについては、やがて明らかになっていくのでしょう。
 智恵にも、彼女なりの事情があるのではという気がします。幼なじみだから翼を手伝う、といった理由はあるとしても、自分のやりたい事は置いておいて翼に徹底的について行こうとするのは、簡単な決意ではないのではないでしょうか。そういった部分も、エピソードの中で語られていくのかもです。

 では百合的にはどうなるでしょう。翼達4人と、これからチームに加わるかもしれない他の女の子達にはそれぞれに事情があって、それが相手の思いと折り合わない事もあるでしょう。そういう時に衝突しても、それを乗り越えた時に、彼女達はもっと近づけるのかもしれません。これでチームワークが良くなっていけばチームの実力は高まるのでしょう、けれど、それだけではないですよね。彼女達がもっと親密になれるエピソードが紡がれていけば、百合な印象はより強まっていくのかもしれません。

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