やがて君になる 第６話

　テレビアニメ「やがて君になる」、第６話「言葉は閉じ込めて／言葉で閉じ込めて」です。

　生徒会長になっても、侑の前でだけはかわいらしい姿を見せる燈子。侑は、この女性を愛せるようになりたい、と願い始めていました。

　愛せるようになりたい、と思った時点で、既に愛しちゃっているのでは、という気もします。でもそういう指摘をしてくれる人が、侑の周りにはいないようなので、彼女が自分で気づかずにいる気持ちをはっきり意識するようになるには、まだ時間がかかるのかもしれません。

　そうしている間に、沙弥香からも少しアプローチが始まっています。ずっと燈子の「隣にいた」彼女は、当然ながら、侑が現れた事で燈子に変化が起きている事、彼女達２人の間に何かがある事を素早く感じ取っているのでしょう。今になって口出しするような行動をしているのは、燈子を自分の隣につなぎ止めておきたいと思っているからなのでしょうか？　けれどあの言い方では、わざと侑にヒントを与えて、「７年前」の出来事にたどり着かせようとしているようにも見えてしまいます。

　沙弥香は、自分では今の燈子を変えられないと思い知っていて（たぶんこれまでにいろいろな事をしてきてこの結果に至ったのでは）、その上で今の燈子にずっと寄り添っていこうと考えているような雰囲気があります。一方で侑にいろいろ吹き込んでいるのは、自分でできなかった事を侑に託し、燈子を変えてほしいと願っているみたいにも感じられます。（ストーリーの流れに踊らされて(?)いないのなら、）沙弥香自身が望む燈子の姿と、それが実現した時に誰が隣にいるのが一番だと思っているのかを語ってもらいたい気がします。

　ところで沙弥香って、いつ頃から燈子と知り合いなのでしょう。７年前の出来事の時に既にその場にいたのか、それとも例えば高校になってから出会いその後相手の過去を知ったのか、、、その辺りによって、彼女の気構えが変わってくるようにも思えます。

　後半の場面で、離れかけた侑と燈子の関係が、また近づいていく様子が描かれています（２人の距離感を、川を渡る姿で描く演出が素敵ですね）。２人が改めてお互いに向き合い見つめ合える関係になれたように見えます。が、それぞれの気持ちは少しすれ違っているっぽい？　彼女達が、周りの事情など関係なく、お互いの気持ちを通じ合わせられるようになる日は来るのでしょうか。

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