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2019年4月29日 (月)

スター☆トゥインクルプリキュア 第13話

 テレビアニメ「スター☆トゥインクルプリキュア」、第13話「ララのドキドキ初登校☆」です。

 宇宙星空連合の調査員、P.P.アブラハムに、地球に居続ける事を認められたララ。地球での新たな生活を始める彼女が望んだのは、ひかる達の学校、観星中に通う事でした。

 必要な情報はAIが何でも教えてくれるというララの故郷の星、惑星サマーンでは、もしかしたら学校というもの自体がないのかもしれません。地球人の年齢で13歳ぐらいだという彼女が、サマーンでは大人として扱われているというのも、その辺りに理由があったりするでしょうか。

 そのララが学校へ行きたいと言い出したのは、理由があるからなのでしょう。その点については、後半で語られていますね。ララが学校に興味を持つのは、ひかるやえれな、まどかに親密な気持ちを抱いている事も大きいのでしょう。

 さてこれで、本作でも初登校エピソードが描かれます。プリキュアシリーズでは、九条ひかり美々野くるみ東せつな黒川エレン紅城トワ花海ことはキラ星シエルルールー・アムールなどのように、妖精や元闇の勢力だった女の子が、プリキュアになり、学校へ通い始めるストーリーがありますね。
 だいたいの場合、颯爽と現れた謎の転校生は文武両道で何でもそつなくこなす美少女で、たちまち学園の人気者になっていたりします。ロケットを操り宇宙を駆け巡るララもやはりこのパターン、、、かと思ったらそうではなさそうです。文明が進んだ事で、かえって個人の能力が発揮できない場合もある、という事でしょうか。

 まあ今まで存在さえ知らなかった辺境の星にある学校とかいうものに通い始めて、いきなり地球人の中に違和感なく溶け込めるかというと、やはりそれは難しいでしょう。ひかる達も、ララが同じ学校に来てくれるだけで嬉しいのであって、それ以上のものを求めているわけではありません。

 なのに、ララは、懸命に自分らしさを隠し、AIを使ってまで地球人っぽく振る舞おうとしています。ひかる達には、なぜ彼女がそうするのか最初はよくわかりませんでした。

 ララとしては、自分が怪しまれると、友達のひかる、えれな、まどかにまで迷惑がかかってしまうと考えたみたいです。うまく振る舞わなければ、プリキュアの役目を果たす事もできなくなってしまうかもしれない、という思いがあったとも言えそうです。

 でも、それだけではないようにも感じられます。ひかる達は、ララはララらしくしていればいい、と考えています。が、ララにとって本当の自分とは、惑星サマーンからやって来た異星人、なのです。宇宙人や宇宙星空連合の存在を知らない地球の人達の前で、本当の自分をさらけ出す事は決してできない。そんな気持ちが、彼女の胸の中には常にあるのでしょう。

 友達には本当の事を言いたい。けど、ひかる達とは別の友達ができた時、どんなに仲良くなってもその子に真実を告げられない。これは、ララにとっては大きなプレッシャーになるような気がします。

 その点について、この話数では答えは出ていません。この問題に決着がつく事になるのかどうかはわかりませんけれど、いつかララが、晴れ晴れとした気持ちで本当の自分の姿を皆に伝えられるようになると良いですね。そしてできれば、皆もありのままのララを受け入れてくれたら素敵かもです。

 ララが皆と友達になれる日は、来るのでしょう。彼女こそが、宇宙と地球との架け橋になれるのでは(大げさでしょうか?)。またそうなったとしても、ひかるとの親密な絆を一番に持っていてもらいたいものです。

・「ふたりはプリキュア」レビューリストレビューセンター

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