キラッとプリ☆チャン 第46話
テレビアニメ「キラッとプリ☆チャン」、第46話「みんなの想いを届けてみた!」です。
記者会見の場で、プリチャンアイドルをやめると突然宣言したアンジュ。その後はタワーに閉じこもってしまい、誰も彼女の姿を見る事すらできません。
前回のエピソードでは、みらい、えも、りんか、あんな、さら、めるが何とかアンジュに会えましたが、彼女の考えを変える事はできませんでした。そして今度はあいらが、、、。
アンジュとあいらは昔から仲良くしていました。プリチャンアイドルだったあいらは途中でコーデのデザイナーに転身し、才能を花開かせていきます。やがて、有名デザイナーのグループである「デザイナーズ6」の一員になり、グループ名を「デザイナーズ7」に改めさせてしまうほどの実力を身につけるのでした。
アンジュの方はというと、キラ宿町にいた頃にあいらに見出され、プリチャンアイドルとしてぐんぐん成長していきます。彼女がまとう「キラキラ」は世界中の人々を魅了しています。誰もが、彼女こそトッププリチャンアイドルと信じて疑いません。
あいらはデザイナーとして、アンジュはプリチャンアイドルとして、世界に輝かしい光をもたらす、、、。この思いは、彼女達が一緒にいた頃と何も変わりません。違うのは、今の2人は離ればなれになっている、という事。
アンジュがあいらのブランドに所属しない、というのは、2人がそれぞれに実力を発揮していくために仕方のない決断だった、と言えるのかもしれません。人気が出始めていたアンジュを、駆け出しデザイナーの自分が引き留めるのは良くない、あいらはそんな風に考えたのでしょう。でもそれが、もしかしたらアンジュの胸の奥に悲しみを生み出していたのでは、とも思えます。
どんなにキラキラ輝けたとしても、あいらのコーデじゃなきゃ意味がない。世界中の人達が楽しんでくれても、あいらと一緒じゃなければ自分自身の喜びを分かち合えない。そんな気持ちが湧き上がってきても、皆の笑顔を前にすると口には出せなかったりするのではないでしょうか。
アンジュは、いつもゆったりと構えていて、どんな時でも穏やかな笑顔を浮かべています。はしゃいだり大笑いしたり、怒ったり泣いたりする姿をほとんど見せないのは、押し隠した自分の本当の感情を、誰にも気づかせないための必死の行動だったのかも、なんて思ってしまいます。
夢はすべて叶えてしまったらしいアンジュ。彼女が最後に望んだのはやはり、、、あいらとともにある事、なのですね。
今まで誰も見た事のない美しいステージが、アンジュとあいらによって紡ぎ出されていきます。彼女達の出会いのエピソードにまつわる白鳥をイメージしたパフォーマンスですね。アンジュは「フォーチュンカラット」でも似たモチーフのステージを見せていますが、2人になるとさらに魅力がアップする感じです。
途中に出てくるせりふも、「伝説のプリンシパルガールズ」と、ちゃんと複数形になっています。「プリンシパル」とは、バレエなどでは、トップダンサーという意味があるそうです。トップなら1人だけのはずですが、2人が一緒にプリンシパルになっているのが素敵です。
それだけではありません。きらびやかなコーデをまとい滑らかにステージを行き交っていた彼女達は、やがてともに手を取り合い、さらなる高みへ。彼女達の背中には翼が生え、空に浮かぶ月の方へと飛んでいきます。
その姿がまた良い感じです。手をつないだ彼女達、アンジュには右の翼が、あいらには左の翼が授けられ、2人で1組となっています。
これは、「比翼の鳥」ですね。常に2羽で1つの対となって飛ぶ姿には、彼女達の絆と、お互いへの愛情の強さがうかがわれます。
彼女達がこの姿を、皆へのステージで披露したのには、2人からのメッセージが込められている気がします。ファンの皆には申し訳ないけれど、自分達はお互いの事を一番に思っていて、これからは2人でともに進んでいきます、と言いたかったのかなとも思えます。
アンジュがアイドルのパフォーマンスをもう見せないつもりかもしれないというのは少し寂しいですが、可能性が全くないわけではなさそうな感じもします。あいらだってここでパフォーマンスしたのですから(しかも、久しぶりにステージに立つのに、トッププリチャンアイドルのアンジュと同じぐらいのできばえです)、アンジュもまた羽ばたく姿を見せてくれるのでは、と期待したくなります。
ともかく、アンジュとあいらは手をつなぎました。一度はお互いのために手を離してしまった彼女達ですが、これからは何があっても引き離される事なく、寄り添い合い愛し合えるようになると良いですね。
| 固定リンク
「百合レビュー」カテゴリの記事
- 月開発で百合(2023.04.21)
- アサルトリリィ BOUQUET 第2話(2022.11.07)
- 「艦これ」いつかあの海で 第1話(2022.11.07)
- ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第3話(2022.11.06)
- となりの吸血鬼さん レビュー(原作コミックを中心に)(2022.01.12)
コメント