やがて君になる 第５話

　テレビアニメ「やがて君になる」、第５話「選択問題／続・選択問題」です。

　侑の家は本屋で、彼女自身も時々店番をしたりするようです。学校から近いのかどうかはわかりませんが、生徒も割と利用しているらしく、時には知り合いが本を買いに来ます。

　皆にはそれぞれの読書傾向があって、侑にはだいたいそれがわかっているみたいでした。燈子の読むものも手に取るように理解できていた、はずでしたが、その日彼女がレジに出したのは、花井瞑作の、かの有名な(?)「裏庭の百合」です。
　映画化の予定があるほどの人気作らしいですね。内容は、タイトルを裏切らない百合のようで、さらに過激な表現も含まれているとか。
　燈子は売れ筋の文庫をよく読んでいるそうで、これもその一つとしてチョイスしたのでしょう。それをわざわざ侑にお会計してもらおうとするのはなぜなのか、、、という所はすぐに答えが語られています。

　それにしても、侑はこの本についてかなり詳しいですね。本屋の娘だから、扱っている書籍や世の中の傾向は一通り押さえている、のかもしれません。
　そういう名目で、実は百合に興味を持ち始めて片っ端から百合作品をあさっていたり、みたいな事はなさそうでしょうか。もし女性同士の恋愛関係に興味を持ったとしても、本に描かれているようなドラマと、自分が現に体験している出来事とを結びつけるのは難しいのでは、という気もします。

　燈子に恋愛感情を抱かれている事は意識しつつも、自分がどうしたいのかについては、侑はまだよくわからないみたいです。いえ、その点だけをわざと考えないようにしているのでは、とも思えてきちゃいますね。

　嫌なら相手を遠ざけてもいいのに、彼女はそうしていません。それどころか、一緒にいる時間を自分から増やしていたりもします。

　侑は燈子とどうなりたいのでしょう。「友達」としてもっと親しくなりたい？　それは燈子にとってちょっと酷な感じもします。
　侑本人も、どうしたいのか今はまだはっきりつかめていないとも言えそうです。だからといって相手の気持ちをないがしろにしないで、燈子のためにもちゃんとした答えを出せるように成長する必要があるように思えます。そこに百合な結果があると素敵ですね。

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