となりの吸血鬼さん 第６話

　テレビアニメ「となりの吸血鬼さん」、第６話「インタビューウィズヴァンパイア」です。

　まだ夕方になる前、ソフィーが寝ている棺を誰かが開けました。それに写真も撮られてしまいます。
　実はソフィーの家に朔夜が来ていて、ソフィーへのインタビューや寝姿の写真撮影をお願いしていたのです。が、ソフィーは寝ぼけて忘れていたというわけでした。

　朔夜がソフィーの家に初めて来るという事で、これは絶対夕も一緒に来るものだと（原作コミックを読んでいた時も）思ったのですが、ここでは彼女達は別行動をとっていますね。理由はよくわかりませんけれど、例えば夕が妹の世話をする必要があったとか、または、よくありそうな原因としては、夕が「吸血鬼のお屋敷」へ行くのをためらった、とかも考えられそうでしょうか（夕自身は、第３話でソフィーと会っていますから、彼女が人間を襲うような吸血鬼ではない事はわかっているでしょうけれど）。

　ソフィーは、朔夜の期待に応えて「吸血鬼らしく」振る舞おうとしています。でも着替えて現れた彼女の姿はいつもと大違い。普段の様子を知っている灯やひなたは慌てています。
　朔夜は、自分が不思議な経験をした事がない分、常識では説明できないようなものへの憧れが強いみたいです。そんなオカルト好きな彼女を喜ばせるために、ソフィーは服装だけでなくあれこれ気を回しています。
　大げさに飾り立てるのが良いのか、それともいわゆる吸血鬼の振る舞いとはかけ離れた（ソフィー本人もその辺りは自覚しているっぽいですね）「一般市民」な姿を見せてしまっても良いのか、、、。まあ結果としては、どちらであっても朔夜は喜ぶのかもです。ちょっと変わった趣味を持つ自分を、ソフィーが気遣ってくれるのが何より嬉しいのでは。
（朔夜は、自分の趣味が他の人にあまり受け入れられていないと感じているかもしれませんが、それは、夕やひなたがこの手の話題にあまり乗ってこないから、というのもありそうな気がします。この２人の場合、恐がりなために怪談話みたいなものを遠ざけているわけですが、その時に何かと格好をつけたり何事もなかったようにやり過ごそうとする態度が、朔夜の目には、オカルトなんて誰も見向きもしないジャンルなんだと誤解させるように見えているのではないでしょうか。もしそうだとしたら、その誤解を解くのは（夕やひなたがかなり努力しない限り）難しそうですね。でも、夕もひなたも灯も、朔夜の事は大好きでしょうし、朔夜もその点では不安になったりはしないように思われます。）

　後半では、エリーの発案で、灯、ソフィー、エリー、ひなたの４人がお洋服を買いに出かけます。自分を美しく見せる事に余念がないエリーとしては、１００年ぶりに目覚めた現代のファッションとやらを制覇したい気持ちもあるのでしょう。

　日が沈んだ後ではあまりショッピングする時間がないからと、４人は昼間に外へ出ます。ソフィーとエリーにとっては命がけの行動ですが、おしゃれのためなら、という所なのでしょうか。
　でも案の定というか、２人はちょっと歩くのにも相当苦労しています。いつもは悠々としていて我が物顔な振る舞いを見せているエリーでさえ、かなりへばっています。これは珍しい光景かも？

　たどり着いたショッピングモールは、ちゃんと(?)屋根があり、吸血鬼達にも過ごしやすい環境です。しかもたくさんのお店があって、皆目移りしていますね。

　せっかく皆で来ているのだから、と、４人はお互いの服を選ぶ事にします。彼女達それぞれが、相手に対してどういうイメージを求めているのかがわかる場面かもです。

　ひなたは、エリーに対して失礼な事をちょっと考えてしまったりしたようですが、エリーのために一生懸命コーディネートしてあげていますね。エリーも少し大人になり、ひなたがやりたいようにさせているみたいです。
　代わりに、エリーはひなたに合いそうな服を見つけました。ひなたは照れてしまっていますけれど、とても似合っていますよね。

　灯は、（いつものように？）ソフィーのスタイリングに没頭しています。灯の趣味丸出しの服を合わせようとしたりもしていましたけれど、最後に選んだ服はとても良い雰囲気だったようです。
　こんな風に、４人は一緒に楽しい時を過ごせたみたいです。この日はショッピングを通して、彼女達はお互いへの愛情を深めていっているように感じられます。

・「となりの吸血鬼さん」レビューリスト