アクションヒロイン チアフルーツ 第2話
テレビアニメ「アクションヒロイン チアフルーツ」の第2話を見てみました。サブタイトルは「普通の【ろこ】がヒロインやってみてもいいんだけど」です。
(このサブタイトルって、あの作品のイメージ、ですよね。あちらの作品のヒロイン、宇佐美奈々子(うさみななこ)役を担当されている伊藤美来さんは、本作では赤来杏(あかぎあん)役を担当されていますし、実は何か狙っていたり?)
黄瀬美甘(きせみかん)達の住む陽菜野市はフルーツが特産なのですが、それ以外は目立ったものもなく、他の街との吸収合併の噂も持ち上がっています。あるきっかけで、美甘と杏は、流行している「アクションヒロイン」のショーのまねごとをするのですが、それを偶然見かけた生徒会長の城ヶ根御前(しろがねみさき)は、陽菜野のご当地アクションヒロインを立ち上げる計画を、2人に持ちかけるのでした。
本作でちょっと気になっているのですけれど、メインヒロインは誰になるのでしょうね。第1話では美甘の視点で物語が描かれていた感じの割には、この第2話ではそこまで中心的な雰囲気でもないっぽいです。
話数ごとに主人公が持ち回りになるのかというとそうでもなさそうです。エンディングクレジットでは御前と杏の名前がトップに出てきていますし、エンディングの映像もこの2人の関係が多く描かれています。
それと、作中に出てくる設定もどこか独特な印象ですね。黒酒路子(くろきろこ)は駅員の家の娘らしく駅のすぐそばに家があるらしいです。使われなくなった客車を自分の部屋にしていて、その中には鉄道グッズがたくさん、という辺りまではそれなりにあり得ると思われます。が、部屋に並べたレールの上を走るおもちゃの列車が、途中でいきなり変形してロボットになり、しかも路子の入り組んだ悩み事の話し相手になる、というのはあまりなさそうな。
他には、御前が緑川末那(みどりかわまな)の家のお寺をアクションヒロインの練習場として借りる時に払っていたお金も。表に聖徳太子っぽい肖像画が描かれていたりします。それって、とても昔のお金のように思えるのですけれど、本作の時代設定っていつなのでしょうね。
まあそれはそれとして、百合な部分も気にしたいです。前にコメントでも少し書きましたように、第1話では美甘と杏のふれあいが少しだけあって、テイストとしてはそれぐらいだけになってしまうのかなと思っていたのですけど、そうではなかったですね。
御前と路子は小さい頃からの仲良しでした。いつも御前と一緒にいた路子は、御前が華やかな活躍の陰で誰にも知られずに苦労していたり、悔しい思いや悲しい思いをしていたのをずっと見てきました。路子はいつしか、御前のために何かしてあげたい、彼女が弱音を吐いた時は真っ先に駆けつけて助けてあげたい、と思うようになっていたみたいです。
でも、その助け方は、ちょっと素直ではない感じです。路子は、御前に気づかれないように、御前を助けるための努力を隠れて続けています。
そんな事をしなくても、すぐに自分から助け船を出して、2人で悩みながらでも問題を解決していった方が無理なく物事を進めていけそうな気がするのですが、路子はなぜかそのやり方はしていません。
そういうスタイルにこだわるのはなぜなんでしょうね。今まで御前を見てきて、そうした方が良いと思わせる出来事があったのでしょうか。それとも、悩む御前を颯爽と助けられる人間でありたいという願いが強かったりするのでしょうか。
路子は彼女なりにいろいろ考え、御前に負担をかけないようにしようとしていたのかもしれません。けれど、御前の方はどうもお見通しだったっぽいですね。
お寺の場面では、路子が隠れて見ている事を知った上で、路子が出てきてくれるのを待ち焦がれるような言い方をしています。相手がいつも自分の事を思ってくれていて、自分のために手を尽くしてくれている事への感謝をはっきりと言葉に表しています。いえ、感謝だけじゃないですね。あの場面で御前が言っていた「大好き」には、はっきりとした愛情が込められていたのではないでしょうか。
路子は、自分が胸に秘めてきた思いを、御前が真正面から受け止めてくれたのがとても嬉しかったのでは、と思えます。それだけじゃなく、真正面から愛の言葉を投げかけてもらって、彼女のハートはもうオーバーヒートしちゃってますね。彼女達は、自分達の間にあるものが友情ではなく愛情だと、確かめ合ったように感じられます。
それと、御前がこのタイミングで路子への愛を口にしたのには他の意味もある気がします。ここでは彼女達は2人きりではなく、美甘達後輩が一部始終を聞いていました。
御前は、美甘達に証人になってもらいたかったのかなと思います。もしまた路子が、クールなふりをして、(本当は自分から目が離せないのに)自分に興味を持っていない態度でもとろうものなら、御前はこの日の出来事を持ち出して、路子から本心を引き出そうとするのかもです。そういうエピソードが本編中で見られたりすると面白そうですね。
そういう流れを期待したいのですけれど、上にも書きましたように、エンディング映像では御前と杏の関係が近づいているように見えるのですよね。公式サイトのイントロダクションのページでも、背景には御前と杏がツーショットで出ています。それと公式サイトのトップに今あるメインビジュアルでは、桃井はつり(ももいはつり)が御前に抱きついている姿が描かれています。
できれば御前と路子のラブラブなエピソードをたくさん見てみたいですね。これからどういう展開になっていくでしょうか。
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コメント
御前と路子の百合夫婦ぶり、実に素晴らしい。しかし、こうしたのが主人公でなく準主役や脇役と言うのが多いのがちょっと・・・。
投稿: ジョーンズ卿 | 2017年7月30日 (日) 09時19分
女の子同士が出会い、いろいろなエピソードを経験
しながら絆を深めていく、そんなストーリーをメインに
据えた作品を見てみたいですね。脇役の場合は、
画面の端の方でも良いのでいちゃついてもらいたい
かもです。
投稿: ギンガム | 2017年7月30日 (日) 21時36分