« 響け! ユーフォニアム2 第1話~第10話 | トップページ | 百合コミックアンソロジー「ガレット」 創刊記念リーフレットのサンプル画像が限定公開されています他 »

2017年1月25日 (水)

劇場版 艦これ

 アニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」は、テレビシリーズの放送の後、劇場版が公開されています。この作品、「劇場版 艦これ」を見てみました。

 かつての戦艦の魂を受け継ぐ者、艦娘(かんむす)。吹雪や睦月、夕立といった艦娘達は、海を支配しようとする深海棲艦を倒すため戦いを繰り広げていましたが、ある時その海に異変が起きます。海域が暗い色に染まり、そこに踏み込んだ艦娘達の艤装が急速にさびつき、場合によっては戦闘不能に陥ってしまうというものです。
 海域はどんどん広がり、このままでは深海棲艦の勢力を止める事すらできなくなってしまいます。提督が不在の間に指揮をあずかる秘書艦の長門は、この海域の調査と原因究明を艦娘達に命じます。

 本作の全体的な雰囲気は、何かふわふわとしていて、テレビシリーズに比べると少し幻想的な雰囲気も感じられます。そう思わせる部分が、物語の設定や、場面の描き方にあるような気がします。

 物語の舞台は、謎の海域や、作戦の目標近くに作られた前線基地が中心になっています。基地には、様々な設備の他、間宮の食堂もあり、大和も料理を作ったりしていて、艦娘達は不自由なく生活できているようです。が、その景色は、赤煉瓦の建物が建ち並ぶいつもの鎮守府とは大きく違って、南国の植物の木の葉で編まれた屋根を持つ風通しの良さそうな建物が多くなっています。
 また、集結してきた艦娘達は、よく見かける顔ぶれがたくさんいて、画面の中でにぎやかな雰囲気を出しています。皆は(モブ化する事なく?)あちこちでそれぞれに会話を楽しんだりしているのですが、ストーリーのメインに絡んでくる艦娘はやや絞り込まれているようです。キャラ達の特徴のある声やせりふがいろいろ聞こえてくるのに、艦娘によっては、吹雪達と意見を交わしたりする場面が少ないのがちょっと不思議な感じもします。
 それから、彼女達のいる場面とは別の、心象風景のような場面が描かれる事が割とあるみたいですね。テレビシリーズではあまりなかった描かれ方なので、それでちょっとふわふわした感じになっているのかもしれません。

 ストーリーとしては、艦娘とは何者なのか、が少し見えてくる展開になっています。吹雪達の体験した事が本当なら、艦娘達は皆、戦いよりももっと苦しい生き方をさせられているようにも思われます。そういった部分の語られ方も、テレビシリーズとの差となっているのかもです。

 描写としては、艦娘達の立たされている状況がいつもとはちょっと別だという事がよりわかるようになっていると良いように思ったりします。例えば、間宮の店の軒先にある「氷」の旗を大写しにして場面転換したり、ある艦娘の体に有情が発生する場面では肌の変化をアップで描いたりすると、物語のポイントになりそうな。

 後は、百合ですね。この辺りも、テレビシリーズからはちょっとトーンが抑えられている感じがします。特に、テレビシリーズでは何かあるごとに百合な雰囲気を振りまいていた大井、北上コンビのいちゃつきがほとんどなかったのはちょっと寂しいですね。他の艦娘達の仲の良さもそれほど出てきていないようです。

 女の子同士の関係としては、睦月達が一番深く取り上げられている感じでしょうか。特に、最後の場面は考えさせられてしまいそうです。
 今の睦月を含めた艦娘達は、逃れられない何かにとらわれながら、血で血を洗う戦いを続けなければなりません。たとえ大好きな人といられるとしても、この恐ろしいサイクルをくぐり続けなければならないのは、彼女達にとってとても重いかせになっている気がします。明るく笑う睦月の向こう側に、終わる事のない苦しみが透けて見える感じもします。

 でも、どんなにつらい生き方であったとしても、愛する人といつかは必ず巡り会える、とも言えそうです。過去や未来がどうなるかはわからない、けれどこの瞬間は、相手と自分が女の子同士で愛し合える、今はそれだけでいい、と、彼女達は強く感じているのかもしれません。

 なお、本作は、2/11から4DX版MX4D版上映始まるそうです。迫力のある戦いを、観客も一緒に感じられそうでしょうか(本作は海がメインの舞台になっていますから、鑑賞中はけっこう濡れてしまうかも?)。

|

« 響け! ユーフォニアム2 第1話~第10話 | トップページ | 百合コミックアンソロジー「ガレット」 創刊記念リーフレットのサンプル画像が限定公開されています他 »

作品 艦これ」カテゴリの記事

百合レビュー」カテゴリの記事

コメント

大井・北上のはテレビシリーズでも楽しみだったのですが、残念ですね。

投稿: ジョーンズ響 | 2017年1月27日 (金) 12時41分

そうなんですよね、、、。劇場の大画面で大井と北上の
いちゃつきがたっぷり見られると良かったのですけれど。

投稿: ギンガム | 2017年1月27日 (金) 22時54分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/25344/69374453

この記事へのトラックバック一覧です: 劇場版 艦これ:

« 響け! ユーフォニアム2 第1話~第10話 | トップページ | 百合コミックアンソロジー「ガレット」 創刊記念リーフレットのサンプル画像が限定公開されています他 »