ヴァルキリードライヴ マーメイド 第３話

　テレビアニメ「ヴァルキリードライヴ マーメイド」、第３話「ゼロ・アーム」です。

　戦いのさなか、まもりと魅零は島の端へと吹き飛ばされ、まもりは気を失ってしまいます。彼女が意識を取り戻した時、魅零は海で食料を調達して戻ってきた所でした。こうしてシャルロット達から逃れて野宿生活が始まるのか、という時に、彼女達の前に櫻美鳳（さくらめいふぉん）が現れます。

　まもりと魅零が美鳳に案内された場所には、風巳（かざみ）とりの「お姉ちゃん」（自称１７歳だそうで、これは声を担当されているキャストの方の特徴(?)を表しているのでしょうね）をはじめとした女の子達がたくさんいました。ここで、この人工島「マーメイド」の事情が語られていきます。

　島にある城（フェステ）には、移送されてきた女の子達の多くが住んでいます。そこの治安を維持するために、シャルロットや霞が所属するヴェルターが組織されているようです。さらに柊晶（ひいらぎあきら）という、島で唯一の男性が、指導者的な立場にいるみたいです。
（この人は一応男性とは言われていますけれど、見た目も声的にも女性っぽい雰囲気があります。そこには何か裏の事情があるのでしょうか、それとも単にストーリー上の演出なのでしょうか。どちらだとしても、こういった立場の男性要素は少ない方が百合度が上がるような気がします。）

　城にいる女の子達が、割と落ち着いていて、一般的な女子校生のように秩序的に生活しているのが前から少し気になっていたのですけれど、理由はこの体制にあるっぽいですね。彼女達は自分達がウイルス感染者であり武器化する可能性があるのを知っているはずですけれど、シャルロット達に従っていれば問題を避けられる、と教えられているのでしょう。また、晶に憧れて言いなりになっていたり、たとえそうでなくても、晶の言う通りにしていれば島から抜け出せるチャンスがあると言い聞かされているために、皆従順になっているみたいです。

　また、シャルロット達のやり方に従えなかった女の子達は、とりのとともに暮らしています。シャルロット達もその存在は知っていますが、かといってその場所を壊滅させたり、女の子達を無理に連れ戻そうとはしていません。何か力関係みたいなものが、２つの場所の間には働いているのかも。

　さらに、謎の２人組、「レディ・レディ」もいます。蓮実レインとレディー・Ｊのペアで、これまでにもいろいろな場所に姿を現す、正に神出鬼没のユニットです。しかも、彼女達が姿を見せる時はだいたいいちゃついている、という特徴もありますね。
　彼女達が何を目的に行動しているのかは、まだよくわかっていません。シャルロットや霞、美鳳、晶達にもまだ裏がありそうですし、その辺りについてはこれから少しずつ解き明かされていくのでしょう。

　この状況の中で、まもりと魅零がどんな選択をしていくのか、も重要になるのでしょう。彼女達の行動が、未来を大きく変えていく可能性があります。
　でも少なくとも、彼女達はお互いに、相手を見限るつもりは全くないようですね。魅零は、気絶していたまもりを置き去りになどしないで、安全な場所へ移し、食べ物を用意しようとしていたのでしょう。

に城の装甲車がやって来た時に、自分だけシャルロット達に捕まろうとしたのも、まもりを逃がすためだったのではないでしょうか。
　まもりも、魅零を心配しています。自分を省みないで無茶な行動ばかりする魅零をたしなめるような言い方をしているのも、彼女を思いやっているからなのでは。

　この島で初めて出会った彼女達が、こんなに相手の事を考えるのはなぜなのでしょう。２人で能力を発揮するのが気持ちいいから、というのもあるのかもしれません。けれどそれ以上に、お互いに相手への好意の強さがあり、それが日に日に膨らんでいるのだとしたら、彼女達は本当の意味での百合な関係になれるような気がします。
（時々魅零の頭をよぎる女の子が何者なのか、という所も、まもりと魅零の関係をよりはっきりとさせていくのかもです。）

　まもりが年上だと知ったとたん、敬語を使い始める魅零が、何だかかわいらしいですね。美鳳に対しては変わらず高圧的な言い方をするのも、魅零の中でまもりが特別な存在だという事をかえって示しているように思います。年齢の上下と身長差が逆転している２人は、実はけっこう良い取り合わせなのかもです。