ご注文はうさぎですか？？ 第４話

　テレビアニメ「ご注文はうさぎですか？？」、第４羽「ココア先輩の優雅なお茶会チュートリアル」です。

　春が近づき、街は暖かくなってきているようです。卒業式を迎えたお姉さん達の姿も見える中、チノ、マヤ、メグ達の前に現れたココアは、大粒の涙をこぼして泣いています。チノ達は、彼女が進級できなかったのでは、なんて思ってしまったようですが、そうではないのですね。

　ココアは、自分がこの街に越してきてからもうすぐ１年になるんだと思って、ちょっと感動してしまったようです。たぶん彼女は、この１年に経験したいろいろな出来事を思い出したのでしょうね。楽しい事も苦しい事もあったでしょうけれど、この街で出会ったリゼやシャロ、千夜、マヤ、メグ、そして何よりチノのおかげで、暖かな気持ちで過ごす事ができたのでは、と思われます。

　それと、ココア本人は気づいていないかもしれませんけど、彼女がこの街に来た事で、他の皆にも良い影響が出ているように感じます。この場面でも、ココアの涙の理由を聞いたチノは、周りに気づかれないほどほんのかすかに、ではありますが、とても穏やかな様子で笑顔を浮かべていますね。人見知りしがちで、自分の気持ちをあまり表に出さなかったチノが、こんな素敵な表情を見せられるようになったのは、やはりココアのおかげなのでしょう。チノの中では、ココア「お姉ちゃん」の存在はとても愛しいものになっているのでは。

　でも前半のエピソードでは、ココアは、お姉ちゃんとしてチノ達に憧れられたい一心で、必死にお姉さんらしい振る舞いを見せようとしています。ところがそれがちょっとわざとらしいというか、ご機嫌取りをしているみたいだったり、「相対性理論」まで持ち出してインテリぶったりしているんですよね。こういうやり方では妹達は振り向いてくれなさそう。ココアはもっとありのままの自分でチノ達に愛情を注げばいいように思うのですけれど、彼女はその事にすぐには気づけないのかもです。

（ところで「お茶会」の場面で、ココア達高校生組の様子をうかがっているチノ達中学生組の反応が何だか笑えます。チノ、マヤ、メグが一斉に「ホットドッグ食べてるー」と言う所が、声のトーンが３人で全然違うのに、なぜか妙にシンクロしていて面白いです。）

　後半では、ココアはなぜか緊張しています。ラビットハウスに彼女の姉が遊びに来るのだそうで、自分がちゃんと働いている所を姉に見てもらいたくてやたらきりっとしているらしいです。

　チノやリゼは、ココアの姉がどんな人なのか気になっているようです。ココアによれば優しいお姉ちゃんだという事なのですが、一方ではココアの２人の兄を「しつけて」いるらしいく。厳しいのかそうでないのか、ちょっとよくわかりませんね。

　ココアがチノに対して愛情いっぱいに振る舞い、「お姉ちゃん」と呼ばれたがるのは、姉とは妹を愛するものであるという考えが彼女の中にあるから、のように思えます。それはつまり、妹であるココア自身が、姉からたっぷり愛を受けて育った、という事なのでしょう。
　なのですが、姉が来る日のココアのあの緊張の仕方ははんぱじゃないですよね。姉の前で一つでもミスしようものなら何が起きるかわからない、ぐらいの緊迫感があります。

　ココアと姉の関係も百合な雰囲気であってもらえると良いのですけれど、どうなのでしょうか。その辺りがわかるのは、次回？

・「ご注文はうさぎですか？」レビューリスト