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2015年10月 1日 (木)

11年目の神無月

 テレビアニメ「神無月の巫女」は、2004年に放送が開始されました。今年はそれから11年目という事になります。(神無月=10月なので、この時期に記事を書いてみます。)

 この作品は、自然豊かな里にある高校、私立乙橘学園に通う2人の女の子、来栖川姫子(くるすがわひめこ)と姫宮千歌音(ひめみやちかね)がヒロインです。姫子は引っ込み思案でクラスでも目立たない存在ですが、一方の千歌音は文武両道に秀でた美少女で大金持ちの娘、男女問わず多くの人達から慕われて います。どこにも接点のなさそうな2人ですが、実はふとしたきっかけで仲良くなり、今は2人だけでお茶会をしたりしています。

 同じ誕生日の彼女達がそろって16歳になった朝、空に黒い太陽が昇ります。そこから、世界の行方に関わる大きな激しい物語が始まるのですね。

 作品に関わってくる人物がもう1人います。それは、大神ソウマ(おおがみそうま)という同級生の男子です。スポーツ万能で美男子のソウマは、学園では「ジン様」と呼ばれ、女子は皆、ソウマを見かけただけで色めき立っています。

 姫子は、2人の「剣の巫女」の内の1人、「陽の巫女」(もう1人は「月の巫女」と呼ばれています)として、世界を滅ぼそうとする「オロチ衆」との戦いを要求されます。ソウマはそのオロチ衆の1人として覚醒するのですが、姫子のために仲間や兄を裏切り、世界を救おうとします。

 伝奇+ロボットアクションという熱い設定と、苦しみながらも未来のために戦おうとするヒーロー、けなげに支えようとする美少女ヒロイン、という構図は、ヒーローものの王道とも言えそうです。実際に序盤ではその通りの流れになっていって、ソウマと姫子の関係は急速に近づいていきます。
(ここでも思わず全12話+ドラマCDについて短期集中レビューなどしてしまいました。)

 ですが、そのままではないのがこの作品のポイントですね。女の子同士の関係も、最初から見え隠れしつつ、後になるにつれてどんどん深まっていきます。この展開が、強い百合テイストを生み出しているように思います。

 本作は、放送から5年目の2009年にDVD-BOXが発売されました。10年目に当たる2014年にはBD-BOX化とか、なんて期待したのですけれど、特に発表はなかったようです。11年目の今年も何もなさそう?
(ちなみに、以前、2004年の百合なアニメ作品について少し調べたりしました。雰囲気のある作品がけっこうあります。)

 姫子と千歌音は、別のアニメやコミック作品に、名前や関係性を変えながら登場しています。例えば、「京四郎と永遠の空」(ひみことかおん)、「姫神の巫女~千ノ華万華鏡~」(媛子と千華音)、「絶対少女聖域アムネシアン」(来栖守姫子と千歌音)など。何度生まれ変わっても必ず巡り会う姫子と千歌音の関係が、作品を超えて息づいているのが感じられます。

 素敵な作品でもありますし、何か新しい企画とかあると良いですね。BD-BOX化とかでもされたら楽しいかもです。

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