戦姫絶唱シンフォギアGX 第3話
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テレビアニメ「戦姫絶唱シンフォギアGX」、第3話「装者たちの黄昏」です。
キャロルが差し向けた自動人形(オートスコアラー)達が放ったノイズは、シンフォギアを浸食し、ユニットを破壊してしまいます。コアとなる聖遺物は無事だったものの、ノイズを打ち破る力を持っていたはずのギアが壊されてしまい、翼やクリスは愕然としています。
キャロルが使ったのは、「アルカノイズ」、錬金術(アルケミー)で生み出したノイズだったようです。彼女が手にしているらしい「世界を壊す力」は、ギアにも同じように効力があったみたいです。
(この展開は、、、特別な能力を身につけた主人公達が、続編になるとその能力をしのぐ敵に遭遇して窮地に陥れられる、というパターンでしょうか? よくあるタイプだと、この展開は第2期で描かれる場合が多いかもですけど、ここでは第3期で出てきていますね。)
この事実は直接、ギア装者達が危険にさらされる事を意味します。「世界を壊す」と宣言しているキャロルを相手に戦うのであれば、装者達は、他の人々を救うだけでなく、自分達の身の安全も考えなければならないのでしょう。
ですが響は、戦わずに話し合いで、キャロルに思い直させようとしています。響がそうするのは、ギアは人を救うための力だ、と考えているかららしいです。人々を災厄から救うはずの力で人間を打ち倒すのは良くない、と、彼女は言いたいようです。
その響の考えを、猛然と非難したのは、マリアでした。戦おうとしない響を、彼女はどうしても許せなかったようです。
シンフォギアは、風鳴機関の中で長年研究され、櫻井理論によって確立した、聖遺物を使うシステムです。響は最初、奏が使っていたギアの破片が胸に打ち込まれた影響で「第一号融合症例」となりましたが、その後マリアが持っていた「黒いガングニール」(F.I.S.が模造したものです)を彼女からもらい受けました。
つまり今響が使っているギアは、元はマリアがまとっていたものなのですよね。マリアとしては、もし自分が今も黒いガングニールを持っていたとしたら、迷
わずその力を使って自動人形達と戦い、翼を救おうとしたのではないでしょうか。だからこそ、ギアを持っているのに戦わないと響が言うのを、彼女は認められ
なかったのかもしれません。
アルカノイズの襲撃の後、翼とクリスのギアは傷ついてしまいました。マリアが持っている妹セレナのギアも機能していませんし、マリアを含め調と切
歌はギアとの適合係数が低いために、LiNKERがないと能力を十分に発揮できません。(未来がまとっていたギア、「シェンショウジン」がどうなっている
のか気になります。完全に破壊されてしまったのでしょうか、それとも翼やクリスと同じようにコアの聖遺物は大丈夫なのでしょうか。)この状況で、まともに
ギアをまとえるのは響だけ。周りの考えと、響自身の思いの差が、よけいにクローズアップされてくる事になりそうです。
また、攻撃してくる相手も問題になるかもです。響は、人々を苦しめるノイズと戦う事については疑問を持っていないようです。でも、人間と戦って相手を傷つけるような事はしたくないのですね。
では今度の相手はというと、キャロルは人間ですが、翼やクリスを攻撃したレイアやファラ達自動人形は、人の形をしていますが人間ではありません。さらに、響達に情報をもたらしたエルフナインも、ホムンクルスという人工生命体らしく、人間であるとは言いづらい感じです。こんな風に、人間とそれ以外の境目があやふやになる存在が多く現れた事で、響の判断はより鈍らされてしまうのでは、という気もします。
と、そんな厳しい状況でもあるのですが、ひとたび学校の場面になると、何だかコミカルな雰囲気になっていますね。それにしてもなぜビーフストロガノフ? 歌まで作ってしまう辺りは、さすがリディアン音楽院の生徒、という所でしょうか。こういう日常の様子を挟む事で、高校生ぐらいの等身大の彼女達らしさがよくわかるかもです。
でも彼女達が生きているのは、砕けた月が天を巡り、少し前までノイズが人々を襲っていた世界です。平和な日々を取り戻すのは、そう簡単にはできないみたいです。この話数でも、学校帰りの響達は、歩きなれた通学路で、凄惨な光景を目の当たりにします。これは、第1期の第1話にも通じるものがあるように思えます。彼女達が本当に穏やかに暮らせるようになるには、まだ解決しなければならない問題があるのでしょう。響は、間違わずに、答えにたどり着く事ができるでしょうか。
さて百合的には、響と未来の関係がクローズアップされてきている雰囲気です。響は、自分が抱えている悩みをあまり未来に打ち明けようとしません。第1期よりも前の時間軸ではそんな事はなかったのではないかと思えるのですが、第1期でも第2期でも、響は、未来の前で無理に明るく振る舞おうとする場合が多かった気がします。彼女としては、自分に降りかかる出来事が重すぎて、未来に苦労をかけたくないと考えたのでしょう。
けれど未来からすれば、そんなのはいらない遠慮なのでしょうね。どんなにつらい事でも、響と分け合って、響の負担を少しでも楽にしてあげたい、未来はそ
う願っているのではないでしょうか。その思いを、未来と響が確かめ合えれば、彼女達はとても強い絆で結ばれたペアになれるように思います。
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