戦姫絶唱シンフォギアGX 第4話
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テレビアニメ「戦姫絶唱シンフォギアGX」、第4話「ガングニール、再び」です。
響達は、ガリィとアルカノイズの軍団に取り囲まれてしまいます。響はとっさにガングニールを握るのですが、彼女の口から聖詠の言葉は出てきませんでした。
ガングニールが響に応えてくれない、とも言われていますけれど、この出来事には響自身の精神的なものも影響している気がします。ギアをまとわなければこのピンチを切り抜けられない、という気持ちと、自分の力で誰かが傷つくならギアをまといたくない、という思いが、彼女の中で衝突し、不協和音を奏でたのではないでしょうか。
この場は、駆けつけたマリアのおかげで何とか皆無事でした。LiNKERのない状態だったため彼女の体には相当の負荷がかかっていたものの、マリアはガングニールをまとい、アルカノイズを打ち倒しました。
言ってみれば、マリアは「戦う」事で響達を「救う」という行動をとったわけです。けれど、助けられたはずの響は、マリアが自分のガングニール(といっても今あるものは以前マリアから譲り受けたギアなのですけれど)を使って戦った事に、憤りさえ表しています。
ここでマリアは気づいたのでは、と思われます。響が戦わないと言っていたのは、怖いからとか危険だからといった後ろ向きな理由ではなく、本当に、誰かが傷つくのを嫌っているからなのだ、と。
誰も傷つけずに、その上で力を振るって人々を救えるなら、それは素晴らしい事なのでしょう。でもたぶんこの時の響は、傷つけずに救うという至難の業をやってのける力量が、自分には備わっていないと感じていたのかもしれません。
響はもうガングニールをまとう事ができないのでしょうか、もしまとう事ができるなら、そのきっかけは何なのでしょうか。その辺りが、後半に描かれていきます。
ところで、響が恐れているのは、人を傷つけてしまう事なのではと思えます。相手がノイズだけなら、彼女には何もためらいはないようです。フィーネの事件の時はクリスを、フロンティア事変の時はマリアと調、切歌、それに未来を相手にしなければならず、それが彼女を苦しめていたものと考えられます。
今度の場合は、攻撃してくるのは基本的にガリィ達自動人形(オートスコアラー)か、アルカノイズだけです。響は、人間のキャロルと最初に一度会って襲われているために、人を傷つけてしまうのではないかという恐れが頭から離れないのかもしれません。最終的には、彼女達はキャロルと向き合わなければならないのでしょうけれど、それまでは、困っている人々を救う事に集中した方が良いかもとも思えます。
(でも今の所、キャロル側が一般の人間を襲うのは、ガリィが人のエネルギー(でしょうか?)を集める時ぐらいみたいです。後はほとんど装者への攻撃が中心になっていますから、響達としては、他の人を助ける前に自分達の身の安全を確保しなければならないようです。)
この話数では、響や未来と一緒にいた詩織、創世、弓美もアルカノイズに襲われそうになっています。ところが彼女達は、怖がって泣き叫んだりなどはせず、機転を利かせて、皆で逃げおおせるチャンスを作り出そうとしています。
詩織達はギア装者でも何でもないですが、だからといって一方的に守られるだけの存在ではないのでしょう。「生きるのをあきらめない」気持ち、それと誰かを助けたいと思う気持ちは、響以外の人達の胸にも、ちゃんと息づいているのではないでしょうか。
詩織達は、響達が普段の生活をしている時に一緒にいる場面が多くなっています。けれどだからといって、コミックリリーフ的な役割だけを持っているわけじゃないのですね。
コミックリリーフといえば、この回では、マリア達がナスターシャ教授のお墓参りをしている場面にも少しあったような。雨模様で少ししんみりした雰囲気ではあるのですけれど、教授の好みだった味として切歌が持ってきたのは、しょうゆの入った大きなボトルでした。ラベルに書いてある名前は、「キクコーマンしょうゆ」だそうで。これは教授の声を担当したキャストの方を意識している?
それと、前からちょっと気になっていたのは、S.O.N.G.の基地にあるモニターの高性能ぶりだったりします。このモニターには、現場の映像や声が、どんな時でもまるで映画でも見ているようにきちんとシーン割りされて流れてくるのですよね。どこにどういう形でカメラやマイクを仕掛けているのでしょう? もしかしたらそこはツッコんじゃいけないポイントだったりするかな。
さて百合的には、やはり響と未来のベッドシーン、でしょうか。2人はリディアン音楽院の寮のルームメイトで、第1期の頃はもう当たり前のように一緒にお風呂に入ったり、同じベッドで寝ていて体を抱き寄せたりする場面が描かれていました。ところが第2期では、寮での場面はほとんど出てこなくなって、彼女達の生活がどうなってしまったのか心配に(?)なっていました。
でも彼女達は変わらずにちゃんと、1つのベッドを分け合い、大事な事を2人だけで話し合えているようです。こういう姿を見ると、彼女達の親密さやスキンシップは、響を支える重要な要素であり、物語の基礎になっているのでは、という気がします。
未来は、響が「融合症例」になるずっと前から、彼女とともに生きてきました。だから何でも知っているというわけではないですけれど、響の行動を一番に理解してあげられる女の子なのではないでしょうか。
彼女達は、お互いを癒やし、お互いを励ます事ができる存在のように思えます。この先も彼女達は様々な苦難を経験する事になるでしょうけれど、お互いに寄り添っていれば怖いものはないのかもしれません。つまりとにかく、彼女達には女の子同士でいちゃついていってもらいたいものです。
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