Fate/kaleid liner プリズマイリヤ ツヴァイ ヘルツ! 第1話
テレビアニメ「Fate/kaleid liner プリズマイリヤ ツヴァイ ヘルツ!」を見てみました。第1話のサブタイトルは「鏡にしてるみたいでイヤなんだけど」です。
イリヤ(イリヤスフィール・フォン・アインツベルン)は、魔法のステッキ、マジカルルビーにだまされて(?)魔法少女になってしまった小5の女の子。「クラスカード」を集める任務の中で彼女は、同じ魔法少女の美遊(美遊・エーデルフェルト)や、自分から生まれた分身のような存在、クロ(クロエ・フォン・アインツベルン)との絆を深めていく、というのが、これまでの第1期「~プリズマイリヤ」と第2期「~プリズマイリヤ ツヴァイ!」の物語の流れのようです。
今度の作品では、その後、「8枚目のクラスカード」を巡って何か動きがあるみたいです。が、イリヤ達としては、夏休みを思いっきり楽しみたい気持ちもあるのですね。イリヤ、美遊、クロだけでなく、獄間沢龍子、森山那奈亀、栗原雀花、桂美々といった友達とともに、にぎやかにしているのが彼女達の過ごし方のようです。
それならイリヤ達女の子同士の関係が大きくフィーチャーされるのかというと、何だかそうでもない雰囲気です。前半は確かにそうだったのですけど、後半になると、同居している衛宮士郎の存在が急に取り上げられてきています。
イリヤもクロも、美遊でさえ士郎に憧れているらしく、「大好きなお兄ちゃん」的なモチーフが前面に出てきています。これだと、いくらイリヤ達が親密に触れあっても、結局は皆士郎の方を向いているみたいな状況になって、百合的な発展はなさそうな。
イリヤ達3人、特に普段表情を変えない美遊に恥ずかしそうな表情をさせるための演出として士郎という人物がいる、という考え方もあるのかもですけど、後半の場面のように、「お兄ちゃん」というせりふが連発されると、どうも存在感が高まってきてしまう感じです。次回はイリヤ達の海水浴について行くみたいですし、ますます出番が増えそう?
百合なビジュアルとしては、イリヤとクロのキスシーンがありますね。しかも年齢の割にはかなり濃厚な様子です。
でもこれは、クラスカードとイリヤの作用で生まれた彼女が、自分を維持していくためにイリヤから魔力をもらう行為なのですね。ですから、キスする事自体には恋愛感情が込められているわけではないようです。
そういうわけで女の子同士の絡みではあっても、女の子同士の恋愛がそこにあるとは言えなさそうです。その点では百合度が低くなってしまう気がします。
でもだからといって、イリヤとクロ、美遊の間に、親しい感情が全くないとは思いたくないですね。キスをする場面で、クロはイリヤを茶化すような言い方をしたりしています。けれどこの場面の最初でキスを求めた時は、恥ずかしそうな、しおらしい表情を見せています。
キスをするのは、自分の命をつなぐための避けられない行為だという思いが、クロの中にはあるのでしょう。でも本当は、命とキスは分けておきたい、と、彼女は感じているのではないでしょうか。その行為が必要だからといって、誰とでも何度でもしたっていい、とは、彼女は考えていないのでは。口ではいろいろ言っていても、キスをするならイリヤとがいい、というのが、クロの本音なのかも、とも思えます。
(ところでクロって、どれぐらいの割合で「魔力の補給」をしなければならないのでしょうか。毎話キスシーンが描かれるためには、それなりのペース(?)で補給する必要がありそうです。)
それから、彼女達と美遊との関係も気になります。美遊はクロが生まれたいきさつを知っているため、2人がキスをする事について、驚いたり疑ったりはしていません。だから美々の前でもあんなにクールな態度がとれたのだと思われます。
ですがもし、イリヤとクロがそれ以上の意味でキスをし始めたら、美遊はどう感じるでしょう。2人の間にそんな感情が生まれるはずがない、と今の美遊が決めつけているだけなのだとしたら、2人の愛情のこもったキスを仮に見てしまったら、美々に近い反応を示すかも。そして、自分を振り返ってみて、自分が同じように女の子同士でキスをする事を想像し、それを実際にしてみようとする、なんて展開になったら面白そうですけれど、まあなかなかそうはならないのかもですね。
美々は、イリヤとクロがキスしている現場を見てとても驚いています。彼女達が恋愛関係にあると思ってしまったようです(というか魔法少女やクラスカードについて知らない人がこの場面を見たら、そう考えるのも無理はないですよね)。その瞬間から、美々の頭の中にはいろいろな考えが駆け巡っています。
その後彼女は美遊に会うのですが、そこで話していた感じでは、美々は女の子同士の恋愛に興味があるっぽいですね。彼女がイリヤとクロの秘密を(一部だけですけど)知ってしまったからには、これからはイリヤ達とのつきあいの中で常に百合な恋愛の想像をしていくようになるのでは、という気もします。美々の妄想が場面として描かれていったり、美々本人が誰か気になる女の子と特別な関係になっていく、みたいな流れになったりすると、百合度が高まりそうです。
| 固定リンク
« 工画堂スタジオの「GirlsLoveFestival15」出展情報が公開されています | トップページ | 今週と来週の百合関係情報(コミックアンソロジー「ガールズ&パンツァー コミックアンソロジー SIDE:プラウダ高校」発行、映画「ワンダフルワールドエンド」期間限定で上映開始など) »
「百合レビュー」カテゴリの記事
- 星屑テレパス 第2話(2023.11.17)
- 16bitセンセーション ANOTHER LAYER 第1話(2023.11.15)
- 星屑テレパス 第1話(2023.11.09)
- アサルトリリィ BOUQUET 第5話(2023.10.30)
- アサルトリリィ BOUQUET 第4話(2023.10.23)
コメント