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2015年4月18日 (土)

艦隊これくしょん -艦これ- 第10話

 テレビアニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」、第10話「頑張っていきましょー!」です。

 吹雪に対して長門が伝えた提督の言葉、「『カイ』になれ!」が、前回から引き継がれています。、、、実は最初にこれを聞いた時、「貝になれ」と言っているのかと思っちゃいました。確かテレビドラマか何かで、戦時中の振る舞いをとがめられた主人公が戦後に罰を受ける事になるという作品の名前が、「貝になりたい」とかだったような。戦争というつながりでこういう言葉が出てきたのかな、なんて考えてしまったのですけれど、そうではなくて、「『改』になれ」だったのですね。

 それはそれとして、ここでは、大規模改装を目指す吹雪を中心に、様々な出来事があります。その中で、彼女は他の艦娘達と触れあっていきます。

 が、途中でちょっと見慣れない場面が描かれています。白いドレスを着てベールをかぶり、手にブーケを持った吹雪が、ビルの建ち並ぶ都会の風景を見下ろしている、というものです。
 しかも彼女のせりふからすると、司令官と結婚しようとしている? これは司令官が見た夢の場面らしいですけれど、原作ゲームにはこういうイベントも用意されているのでしょうか。

 吹雪が睦月に話していた所では、司令官はこの夢を見たのをきっかけに、吹雪を鎮守府に呼んだのだとか。それって、吹雪と結婚したくなったから呼んだ、という事?
 吹雪は、実戦経験の全くない自分が、いきなり前線に連れてこられて実戦に投入される事について、戸惑ったり悩んだりしていました。鎮守府にいるのは戦果を上げるのを期待されているから、そう思ったから、吹雪は、自分にそんな事ができるのだろうかと考え込んでしまっていたのでしょう。
 でも本当の理由がそうでないのだとしたら、彼女的にはちょっと寂しいのでは、という気もします。この司令官は、艦娘としての自分の力を見込んでくれたわけではなかった、とも言えそうですし。
 司令官が夢を見た事については、吹雪は第1話の最後で既に知らされていたみたいです。その上で、それでもいいと思ったのなら、まあ別に問題はないのかもしれませんけれど。でも夢の詳しい内容や、夢について司令官がどう思っているかについては、何となく、聞かされていないのでは、とも思えてしまいます。

 といった感じで、この場面は何だかちょっと衝撃的な気がしました。そのため、他の場面では割と百合な雰囲気があったと思うのですけれど、あまり頭に入ってきてないような。何とか思い出してみます。

 司令官が行方不明になり、しかも鎮守府がまだ完全に元通りに復旧していない状態にあって、秘書艦の長門は指揮をつとめる事になります。たくさんの艦娘達を統率し、なおかつ反攻作戦を実行、いえ、成功させなければならないのは、1人の艦娘でしかない彼女にとって重い責任でしょう。表面ではきびきびと振る舞うものの、実は長門はかなり苦しんでいるのではないでしょうか。
 そんな彼女の胸の中を察してあげられているのは、陸奥なのですね。長門の気持ちをわかっているから、陸奥はいつも彼女のそばにいて、できる限りのサポートを、本人にも気づかれないほどさりげなくしてあげられるのでは。
 でもここでは、陸奥は、自分の思いをいつになく語っています。提督に対する皮肉めいた言葉を言うのは、提督が狙ったわけではないとはいえ結果的に長門がつらい思いをしているから、なのでしょう。
 そのおかげもあってでしょうか、陸奥が長門を思う気持ちは、彼女に伝わっているようです。生真面目で、恋愛関係には疎そうな長門もさすがに顔を赤らめています。
 これからこの2人がどうなるかはちょっと気になります。長門が陸奥を意識し始めたり、とか、自分の思いに気づいてもらえた陸奥が長門に積極的にアタックし始める、とか? そういう流れがあると面白いかもです。

 大井と北上は、寄り添って夜道を歩いています。月が雲に隠れて暗くなったおかげで、北上から大井にちょっとしたお誘いが。大井は大喜びしますが、すぐに事情が変わってしまいます。
 ここのエピソードはそれだけなのですけれど、もう少し何かがあっても良さそうに思います。例えば、この場面の後、悔しがっている大井に、北上が「月がきれいですね」と言う、とか。この言葉は古風な愛の告白とされていますが、大井は何の事か気づかない、みたいな展開だと、百合的に良い感じになるような。

 「改」になる事にこだわりすぎて、深海棲艦との戦闘で吹雪はけがを負ってしまいます。実はかなり危険な戦いで、後1発当てられていたら轟沈していたほどだったそうです。
 それでも彼女の意志は変わらないのでしょう。練度を上げるためなら、どんな危ない状況にでも彼女は飛び込んでいくつもりなのでは。
 ですが、それを決して許したくない娘がいます。それは睦月です。大好きな如月を轟沈で失ってしまった経験のある彼女は、大切な仲間を失う事をとても恐れているのですね。
 吹雪にも、睦月の気持ちはわからないはずがないでしょう。(前にも書きましたように)彼女達は、命の危険のある最前線で戦い続ける艦娘同士ですから、いつ自分が相手と同じ立場になってもおかしくありません。彼女達は、悲しむ方にも、悲しませる方にも、どちらにもなる可能性があります。
 睦月を不安にさせたくない、けれど戦うのをやめるわけにはいかない。今の立場で何ができるのか、吹雪は考えたのではないでしょうか。その結果が、あの言葉だったのかもです。
 それは、根拠のない約束だったかもしれません。でも何とかして睦月に自分の考えを認めてもらいたい、という精一杯の気持ちから生まれたものなのでしょう。
 吹雪の強い決意は、睦月にもちゃんと伝わった事でしょう。睦月の中では、認めたくない思いは変わらないのかもしれません。けれど、仲違いをしたまま吹雪を送り出したらそれこそ後悔してしまう、と考えて、ぎりぎりの答えを出したのでは。そういう2人の気持ちが、彼女達の小指と小指を重ね合わせる仕草に表れているようにも感じられます。

 吹雪と赤城のエピソードもなかなかですね。随伴艦になってほしいと申し出るシステムが原作ゲーム版にもあるのかどうかはよくわかりません(プレイしていないため、、、)けれど、ここでは女の子同士で特別な関係になる約束みたいな感じになっていて良い雰囲気ですね。
 前回赤城は、努力している吹雪の頭をなでてあげていました。その様子は、先輩が、たくさんいる後輩の1人を偶然ほめただけ、のようにも見えました。が、本当はそうではなく、赤城は吹雪を、自分にとって特別な女の子だと思っているようにも見えます。
 他の場面で、赤城が、加賀と一緒に吹雪を特訓する時にも、赤城から吹雪への思いが見え隠れしているような気がします。赤城と加賀は、訓練用の艦載機を吹雪に向かって正に矢継ぎ早に射出します。耐えきれずに吹雪が倒れると、厳しい言葉を浴びせかけています。
 赤城だって、本当は、かわいらしい後輩を苦しませるような事はしたくないのでしょう。でも、吹雪が本当に納得して前に進めるようになるには、こうするしかない、と決心して、この訓練を始めたのではないでしょうか。
(ここで例えば、吹雪に厳しい事を言う赤城の弓を持つ手がかすかに震えている、みたいな描き方になっていたりすると、彼女の感情がより表されるかもですね。また、赤城の手が震えているのに気づいたのは、すぐそばにいた加賀だけだった、という状況だとなお盛り上がりそうでしょうか。)
 この時の吹雪は、赤城の内面までは気づけていないかもしれません。彼女達が「暁の水平線に勝利を刻む」時、2人が思いを通じ合わせ、より深く結ばれるようになると素敵かもです。

・「艦隊これくしょん -艦これ-」レビューリスト

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