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2015年1月11日 (日)

コミック百合姫2015年1月号

 発行一迅社コミック百合姫の2015年1月号を見てみました。

 今号は、表紙の体裁がこれまでとはちょっと別になっていますね。大きいのはタイトルロゴでしょうか。前にも書きましたように、丸みのある太文字で「ゆりひめ」とひらがなで書かれています。なもりさん作「ゆるゆり」の、第11巻から使われているロゴに字体が似ている気がします。(ちなみに文字部分などはエンボス加工になっています。)
 表紙イラストの雰囲気とも共通するのかもですけれど、何か柔らかい雰囲気を醸し出そうとしているように感じられます。他にも「コミックゆりひめ、ことしはぷにっとへんしんだ!」というように書かれていて、そちらの方向性が打ち出されているのかも。掲載作品のラインアップも、前号や今号の新連載作品などで、かわいらしい絵柄のものが増えてきているっぽいですし、カラーを少し変えようとしているのでしょうか。
 でも、「中身はいつものコミック百合姫です」とも書かれていたりします。編集部としては、少なくとも表紙の雰囲気は「いつもの」じゃない、と考えているという事?

 表紙イラストは、今号からかんざきひろさんが担当されています。同じ制服を着た2人の女の子が触れあっている様子が大きく描かれています。左側の子は、軽くカールしたロングヘアに、花の形の髪飾りをつけています。右側の子は濃い黒のロングヘアで、眼鏡をかけています。2人に添えてある吹き出しによると、左側の子にはボーイフレンドでもいるらしく、右側の子はマニアックな趣味を持っているみたいです。
 右側の子は、朗らかな笑顔で左側の子の肩に手を載せ、もう片方の手を頬に添えて自分の方へ引き寄せようとしています。左側の子は一応嫌そうな顔を見せてはいますが、あまり突っぱねたりとかはしていません。相手の純粋さと迫力に押されてなすがままになっているのかも。
 この状態だと、右側の子が相手の美貌に目をつけた、みたいな印象でもあります。彼女達が百合な関係になっていくのかどうかは、この1月号では描かれていないようです。

 本誌内には、この表紙イラストをポスターにしたものが織り込まれています。四つ折りになっていて、広げるとかなり大きいですね。また、紙には1から6までの番号が打たれています。これは、、、これから1年間6号分で6枚のポスターをコレクションできるようになる、という意味?
 他には、ゆるゆりより「寝顔ブロマイド」が封入されています。4枚入っていて、あかり、ちなつ、結衣と、それからもう一つはシークレットの絵柄とされています。それぞれが、京子からもらった着ぐるみパジャマを着て寝ている様子が描かれています。あかりが半目開けているのは、本編でも以前からネタになってるものですね。

 巻頭カラーでは、OVA「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」の記事が掲載されています。前号ではキャラ紹介が中心になっていました。今号ではストーリーについてあれこれ紹介されています。今号の発売日はOVAの劇場上映の直前ですから、この記事を見てから劇場へ出かけた人も多いのではないでしょうか。

 後は、記事の新連載も幾つか始まっています。一つは、PARTICLEからリリースされている百合ドラマCDシリーズ「りりくる」より、イラストを担当されているみわべさくらさんのイラストコラム「りりくるぱ~てぃくる」です。今号では、ドラマCD第1作「恋心フレンズ」などでヒロインになっている若宮陽菜(わかみやひな)と瀬川彩愛(せがわあやめ)が描かれています。これからは、他のカップル達も含めていちゃいちゃなイラストが見 られるのかもです。
 次は、90年代のアニメ作品の中から、女の子同士のふれあいのエピソードをピックアップする、「それは百合だった」です。なぜこの年代なのかはわかりませんけれど、その頃にももしかしたら意外と百合があったりするでしょうか。この号では、「機動警察パトレイバー」より、泉野明(いずみのあ)と香貫花クランシー(かぬかクランシー)の関係が取り上げられています。
 もう一つは、本誌に作品を掲載されている作家の方達によるリレーイラストコラム「LILY LILY WHISPER」です。第1回はあおと響さんが担当されています。あおとさんは女の子の下着を描く事に力を入れていらっしゃるそうで、その成果(?)は掲載作品本編でも発揮されていくのでしょう。

 さて掲載コミックでは、今号では「トリプル新連載」として3作品が新しく始まっています。ラインアップはこのような感じです。

・立花館To Lieあんぐる(merryhachi)
・捏造トラップ(コダマナオコ)
・俺と百合-百合男子第2章-(倉田嘘)

 後ろの2つは男子も登場する作品になっています。百合作品の場合、登場人物が女性だけでも成り立ちますけれど、ジャンルの幅を広げるために男子も関わってくるストーリーが用意されたのかもです。「俺と百合」の方は、男女の恋愛の配分の方が大きくなりそうな予感もあり、どうなっていくでしょうか。
 さらに、次号3月号では4作品が一挙新連載となるとの事です。本格的に誌面のイメージを変えようとしているのかも? ラインアップは次のようになる予定です。

・ラストワルツ(片倉アコ)
・12分のエチュード(仲原椿)
・少女失格(河合朗)
・女ふたりで暮らしてみた話。(仮)(大沢やよい)

 では掲載作品を部分的にご紹介、、、。

(・作品名(作者名(敬称略)))

・立花館To Lieあんぐる(たちばなかんとらいあんぐる)(merryhachi)
1 夏乃はなびは、完全に包囲されているっ!
 高1になった夏乃はなび(なつのはなび)は、寮のある高校に入学するため、昔住んでいた町に戻ってきました。寮の名前は「橘館」でしたが、彼女は間違えて「立花館」に来てしまいます。しかもそこは、幼なじみの藤原このみ(ふじわらこのみ)と姉の依子(よりこ)が経営する場所でした。
 立花館には、他に月城優(つきしろゆう)や篁いおり(たかむらいおり)など、かなり個性的な住人がいるようです。またなぜかはなびは、住人達の裸を見てしまったり、大きな胸に顔から突っ込んでしまったり、という経験を次々にしています。これではなびが男子だったら、ありがちな展開とも言えそうです。何となく男性誌っぽいストーリーですけれど、百合的にはどういう風に展開していくのでしょう。

・かなえて! ゆりようせい(源久也)
 「百合婚」が法律で認められ、一迅テレビのお天気キャスター、松前かれんと、アナウンサーの石狩さやかも、女性同士で結ばれる事に。2人きりの部屋の中、ベッドの上でキスをしようとした彼女達の前(じゃなくて間?)に現れたのは、百合の悩みを解決してくれるという百合妖精でした。
 かれんとさやかって、2014年3月号に掲載された「世界は百合で満ちている。」に登場した2人ですよね。主役ではありませんでしたが、テレビでニュース番組の放送中に、さやかからかれんに大告白して結ばれていました。彼女達の関係はその後順調なようです。ではなぜ、彼女達の所に百合妖精がやって来たのか、というと、そこは後半で描かれていきま す。とにかく百合妖精が(そしてこの作品が)言いたかった事は、最後のページの上に書かれている事、なのでしょう。

・ゆるゆり(なもり)
93.HOLIDAY DA YO!!
94.ちっちゃくなっちゃった
95.全ての道はオチに通ず
 2番目のエピソードでは、あかりが指先程の背丈にまで小さくなってしまい、ちなつにお世話されています。まあちなつの夢オチではあるのですけれど、注目なのはどうやってあかりが元の大きさに戻ったか、ですね。ちなつが皆に言わなかったという事は、彼女はその夢の意味を何となく感じているのでは、という気がします。ここからどんどんあかりの存在が気になっていって、、、となったら、あかりとちなつの関係は一歩進んだものになるのかもしれません。

・ひみつのえりあし(べにしゃけ)
 高校の時、転校してきた花は、クラスでささちゃんに出会います。それから彼女達はずっと仲良しで、大学生になった今もいつも一緒にいます。ところがある日、ささちゃんは美しい黒髪のロングヘアをばっさり切ってきてしまいます。本人は気分転換だと言いますが、花は納得できず、相手の気持ちが気になって仕方がありません。
 花は、ささちゃんの魅力を深く知っていながら、自分自身は男性と恋愛したりしていたようです。ささちゃんに憧れる気持ちと、男性を慕う気持ちは、別のものだと彼女は考えていたのでしょう。でも、何だか男子っぽくなったささちゃんが周りの女子達にもてているのを見るたびに、複雑な思いに。この感情に答えが出るのかどうかが重要になってきます。

・猪里さんと相馬さん(くずしろ)
 猪里直(いのりなお)は、クラスメイトの相馬さくら(そうまさくら)が大嫌いでした。周りの女の子達を見てさらりと「かわいい」って言ってみせる彼女が、高慢に思えてしまうのでした。その化けの皮をはがそうと、直はある計画を立てます。
 この作品は、「犬神さんと猫山さん」のスピンオフ、みたいな作品でしょうか。でも八千代や鈴は出てきていませんね(今号では本作の他に「犬神さん~」が掲載されています)。直とさくらは虎生真梨(とらおまり)と同じクラスで、龍崎乙姫(りゅうざきおとめ)とも面識があるみたいです。八千代達に比べるとちょっと大人な分、そういう場面も出てきている感じでしょうか。ともかくこれで、彼女達もカップルになれる? しかもさくらと秋は何か関係があるようで、これからも何かと出番はあるのかも。
 「犬神さん~」では十二支の動物の名前が付いた女の子が多く登場しています。ここまでで名前が出てきていないのは、兎(卯)と羊(未)、でしょうか。彼女達が登場するとしたら、どういうキャラで、どんなエピソードを見せてくれるでしょう。

・「百合姫」レビューリストレビューセンター

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