ご注文はうさぎですか？ 第１０話

　テレビアニメ「ご注文はうさぎですか？」、第１０羽「対お姉ちゃん用決戦部隊、通称チマメ隊」です。

　ココアはテスト勉強のため、クラスメイトでもある千夜の家へお泊まりする事に。そこから、ラビットハウスと甘兎庵それぞれが、いつもとはちょっと別の雰囲気になっています。

　甘兎庵では、ココアがお店の手伝いをしています。千夜との呼吸はぴったり合っていて、ラビットハウスでのバイトよりハッスルしちゃってるんじゃないかと思えるほど。千夜の方もかなりノっていて、お店の真ん中で２人で手を重ねて踊り始めてしまっています。もう彼女達を止められるものはない、って感じですね。
　お店の仕事の後、もともとの目的だったお勉強会でも、２人の勢いは止まりません。ほとんどの英語の発音がぎこちないのに、「coffee」と「green tea」だけが異様にうまいなど、波長が合いまくっています。勉強を手伝いに来たシャロは、「集中力が切れたらハリセンで叩く」という役目をもらっていましたが、２人がどんなにボケをかましていても、集中力が切れているわけではないので、叩こうにも叩けないでいるようです（まあもともとシャロも２人にそう いう事をするつもりはないのでしょうけれど）。

　ラビットハウスには、マヤとメグが来ています。２人もお泊まりをする予定で、喫茶店のお手伝いもしています。仕事中は、リゼがチノとマヤとメグをまとめて「チマメ」と呼んだり、リゼやメグを見習って(?)皆で髪を結んで「ツインテデー」をしてみたり、マヤとメグの「以心伝心」が披露されたり、いろいろな事が起きています。
　それから、以前ココアやチノ達が行った温泉プールへも行ってますね。チノはまたティッピーとチェスをしようとしていましたが、マヤとメグが、リゼに買ってもらった水鉄砲で遊ぼうと誘っています。チノは、ココア達の時とはまた別の楽しい経験ができているようです。
　さらにこれだけではありません。夜には、チノの父親の粋な計らいで「暗黒街のうさぎ」というボードゲームを３人で遊んでいます。マヤもメグも、チノの家には初めてのお泊まりですから、嬉しかったのではないでしょうか。

　こんな風に、ココアも、チノも、お互いとは別の女の子達ととても楽しい時間を過ごしています。マヤやメグ、リゼ、千夜、シャロ（それに青山ブルーマウンテン先生も？）は、２人にとって大切な友達ですから、皆と遊ぶのは自然な事です。

　でも、、、ココアとチノは、何かにつけて相手を思い出しています。今目の前にいる友達よりも、彼女達はお互いが気になっているようです。
　ここでは特にチノが、ココアへの思いを募らせているように感じます。一番のきっかけは、ラビットハウスでコーヒーを入れている時。
　お客さんからのオーダーはカプチーノだったのに、チノが作ったのは「ミルクココア」でした。しかもぼうっとしている間に、山のようにココアを入れてしまっています。

　この出来事で、チノは、これまであまり意識してこなかった事を、はっきり考えるようになったのではないでしょうか。カウンターにずらりと並んだココアのカップが、動かぬ証拠です。自分はこんなにも、ココアがそばにいない事を寂しがっているんだ、と、チノは思い知らされたのでは。
　その後、皆は手分けしてココアを飲み干しました。チノは、自分のおなかにたっぷりたまった飲み物の分だけ、いえ、それ以上に、自分からココアへの気持ちを実感したはずです。

　感じてしまったなら、後は行動するしかありません。けれどもともと引っ込み思案なチノは、こんな時にどうしたらいいのか、悩んでしまうようです。
　それを助けてくれるのは、マヤやメグのような友達であり、そしてココアなのでしょう。普段は自分の主張をしがちなココアも、チノの思いはちゃんとくみ取る事ができているのでは、と思えます。

　チノがココアへの気持ちを認めたのなら、彼女達の関係は進展していきそうな気もします。彼女達には「姉妹」以上の深い絆で結ばれてもらいたいですね。

　最後の場面では、マヤの提案でラビットハウスの新しいサービスが試されています。彼女がこのアイディアを思いついたのは、たぶん、チノがココアにかわいがられたり、メグがココアに憧れたりするのを見てきたからなのかな、とも思えます。
　さらに注目なのは、彼女のアイディアにチノが乗っている事、ですね。今までだと、ココアから「お姉ちゃん、って呼んで？」と言われても拒み続けてきたチノでしたが、ここでは「妹」になりきっています。
　チノはやっと、ココアの望む女の子になろうと決意したのかも？　でも単なる「妹達の中の１人」では嫌でしょうから、チノらしい誘惑で、ココアを振り向かせてもらいたいものです。

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