ハピネスチャージプリキュア！ 第２１話

　テレビアニメ「ハピネスチャージプリキュア！」第２１話「ひめの過去の過ち！ 怒りのキュアフォーチュン！」です。

　前回第２０話で、ひめがめぐみ達に言えずにいた秘密が知られてしまいました。ブルースカイ王国にいた時、ひめがアクシアを開けたために、幻影帝国がこの世に現れてしまった事件の事です。
　仲良しの子に隠し事をするのは良くない、と、ひめもわかってはいました。けれど、この秘密を知ったら、めぐみは絶対に自分を嫌いになっちゃう、という思いもあったのでしょう。自分を憎んでいるキュアフォーチュン（＝いおな）という実例もありますし。
　しかも同じタイミングで、ひめをさらに絶望的にさせる出来事がありました。めぐみがいおなに、自分と一緒に戦ってほしいと言っている場面を、ひめは目撃してしまいます。しかも２人で仲良くリボンの鼻を「こちょこちょ」するという、めぐみが自分とは一度もしてくれなかった「共同作業」までしています。
　直前までネガティブ思考だったひめには、これは決定的な打撃だったようです。めぐみに嫌われたと確信した彼女は、めぐみにも、ゆうこにも会えず落ち込んでいます。

　この辺りで彼女達の気持ちに百合的なものが生まれるかなと思ったのですけれど、第２０話の時点ではそこまでではない感じでした。ひめも、めぐみの愛情が自分からいおなに移る事を悩むというよりは、自分がハピネスチャージプリキュアのチームからお払い箱になる事の方を特に気にしていた様子でしたので。
（それと、第１９話の後に流れた次回予告で、めぐみは「ひめがどんな大悪人でも、私はひめの友達だよ」みたいな言い方をしていました。この言葉の印象だと、めぐみはひめを悪人だと思っている、みたいになっちゃいそうです。）

　このシリーズでは、ここの所、女の子同士の関係を描く場面が少なくなっている雰囲気でした。それに加えて、ひめがめぐみと誠司をくっつけようとしたり、めぐみがブルーに抱きしめられた事を気にしていたり、また誠司の妹の真央が友達の男の子のそばにいようとしたりなど、男女の間のエピソードが多くなっているような。（ついでに作画が危うい感じの時も割とあったかも、、、。）一緒に戦うヒロイン達の間の絆の深さが、あまり取り上げられていなかったように思えます。

　そのイメージをぐっと変えるエピソードが、ここで現れてきている気がします。それは、逃げるひめ（忍者コス）をめぐみ（子犬コス）が追いかける場面です。
　走っている途中で、めぐみは泣き出し、立ち止まってしまいました。まるで小さい子供のように、道の真ん中で大声を上げて泣いています。

　めぐみが涙を流した理由は、ひめが逃げるから。ひめに避けられている気がして、寂しくなってしまったのですね。
　いつも明るく元気で、泣き顔なんて一度も見せた事がなかっためぐみがこうなってしまうほどですから、彼女からひめへの気持ちはとても強いのでしょう。ひめも、取り乱しためぐみの様子を見て、彼女が自分を嫌ってなどいない事に気づけたようです。

　その後も、彼女達の関係を深める展開があります。幻影帝国との戦いのさなか、めぐみはひめに、素直な愛の言葉を告げます。めぐみのピュアな涙を既に見ているひめは、彼女の言葉が本心からのものだとわかっています。だからかなりどきどきして、照れてしまっています。

　ひめのこの照れ方だと、めぐみの言葉を恋愛の告白として受け取っているように見えますね。ひめは「こんな時に、、、！」とも言っていますけれど、戦いの後、もっとムードのある場所でだったら何度でも聞きたい、と思っているのかな？

　ともかく、めぐみとひめの気持ちは、改めてつながる事ができたようです。彼女達は、プリキュアの伝統(?)ともいえる、手をつなぐ仕草を見せています。
　彼女達には、ここからさらに仲良くなっていってもらいたいですね。たとえ「プリキュアは女の子同士の恋愛も禁止」と言われたとしても、それをひっくり返して、「プリキュア同士であり恋人同士」の関係を築いていけると良さそうです。

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