ご注文はうさぎですか? 第8話
テレビアニメ「ご注文はうさぎですか?」、第8羽「プールに濡れて雨に濡れて涙に濡れて」です。
最初の場面ではいきなりシャロがコーヒーに酔った状態でラビットハウスに現れています。付き添ってきた千夜によると、前回自分が「慎ましやかな」家に住んでいるのがリゼにばれ、ショックでやけになってしまったようです。
シャロとしては別に嘘をつき通そうとみたいに思っていたわけではないのでしょう。成り行き上隠す事になってしまったのと、やはり本物のお嬢様のリゼに少しでも近づきたい気持ちがあって、今まで千夜以外の皆の前で取り繕っていたのかもしれません。
もっともリゼの方は、シャロがどういう家で暮らしているかについては別に気にしていないようです。反対にシャロのお嬢様らしい振る舞いを見習いたいと思っているほど。あまり気にしなくても良さそうですね。
(ところでシャロって、酔っていても意識はちゃんと持っているみたいです。第5話でも、酔いながらバレーでかっこいい所をリゼに見せようとしていました。という事は、この話数で3軒目にラビットハウスを選んだのは、リゼに自分の酔った姿をさらしてでも、彼女に何か言いたい事があったからなのでは、と思うのですけれど、実際はどうなのでしょう。)
コーヒーを飲んだシャロはとても上機嫌でテンションが高くなっています。ラビットハウスへ来た時は、ココアと楽しげに話し、2人で遊んでいます。シャロがこの状態になってやっとココアのテンションに追いつく、という事なのかな?
前半のエピソードでは、ココア、チノ、リゼ、シャロ、千夜が温泉プールへと遊びに行っています。大きなお屋敷だった建物を改装した施設だそうですが、この外観で中が全部プールになっているというのも面白い風景ですね。
この作品の世界観では、洋風の石畳や煉瓦造りの建物がある中に甘味処があったり、お金の数え方は日本風だったり、街にはうさぎがたくさんいたり、といった様子になっています。こういう印象が、作品をよりファンタジックなものにしているのかもですね。
プールでは、リゼとシャロが接近しています。リゼは深い場所では泳ぎなれていないそうで(軍人の親からは水中でのサバイバル的なものは教わらなかった?)、彼女はシャロに教えてもらっています。
(ココアに教わらなかったのは賢明な選択だったかも? ココアは「クロール」の泳ぎをして見せていましたけど、あれは、前に進んでいる事以外はあらゆる意味でクロールじゃないですよね。)
リゼはシャロと同じ学校で先輩という立場ですが、恥ずかしがったり偉そうにしたりせずに、素直にシャロの教えに従っています。こういう辺りは、リゼの純真な人柄と、彼女からシャロへの安心感みたいなものがあるからできる事なのでしょう。
リゼはシャロに手を引いて泳ぎを手伝ってくれるようにせがんだり、その後も手をつないでプールサイドを歩いたりと、スキンシップが多めになっています。シャロも、恥ずかしいけどとても嬉しかったのではないでしょうか。
チノは、温泉につかりながら千夜とチェス勝負をしています。罰ゲームは、チノが負けたらココアがチノを「お姉ちゃん」と呼ぶ、というものだそうで。
ココアは「巻き込まれた!」と言っていますが、実はこれはちょっとした親愛のサインなのかも、という気もします。チノがわざわざココアを巻き込むのは、自分に近い人として意識しているからでしょう。それにココアに自分を「お姉ちゃん」と呼ばせようとするのは、普段のココアからの要求を逆にしたもので、相手を自分の立場に立たせる事で自分がどれだけ照れているかをわからせようとしたのでは、とも思えます。
そしてチェスの結果は、、、。ココアはチノの気持ちがわかったかも?
後半のエピソードでは、ココア達が映画を見に行っています。タイトルは「うさぎになったバリスタ」で、これは以前マヤとメグが見てきたと言っていたものですね。
映画の原作は青山ブルーマウンテン先生で、ココア達は彼女からチケットをもらっていました。原作者からチケットをもらえるなんて、彼女とココア達は親しい関係、と言えそうです。
ココアとチノ、リゼ、シャロ、千夜は、放課後待ち合わせをして映画館へ行こうとしています。マヤとメグはもう見ているのでここでは遠慮しているのかも。放課後に寄り道して映画を見に行くのが校則違反とかにならないかどうか気になりますけど、まあ問題にはなっていないようですね。
当日になってみると、雨が降り出したりココア達が寝不足気味だったり、あまり良いコンディションとは言えません。それでもせっかくだし、と、皆で出かけています。
傘がなくて濡れるどころか転んでびしょ濡れになる人まで出て、映画館へ行くまでだけでもけっこうさんざんな目にあっている感じですけれど、それよりも皆で一緒に映画を見られるうれしさの方が強いみたいです。ココアも、自分の方が濡れているのに、チノの心配をしていて、「お姉ちゃん」らしさが出ているのではないでしょうか。
映画館では、リゼ、シャロ、千夜達はいかにも彼女達らしい反応を見せています。ココアとチノは、感動的な場面で泣きそうになっています。
2人はそれぞれの理由で、相手に涙を見せたくないと必死になっています。そんな風に努力する姿も、また同じ場面で泣いてしまうのも、彼女達の気持ちが近いから、なのでしょう。彼女達は出会った瞬間からそうだったのか、それとも一緒に暮らしている間に近づいていったのかはわかりません。けれどとにかく今は、同じものを見て同じように感動できる感性を持っているのでは。
その後の場面では、チノはココアに、バリスタになるための特訓を始めようとしています。これはたぶん、リゼとココアと自分の3人が、いつまでも一緒にいられるために必要だと思ったから、なのでしょうね。チノは、ココアとともにいられる時間をとても心地よく感じているのでしょう。
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