ご注文はうさぎですか？ 第１話

　テレビ放送が始まったアニメ「ご注文はうさぎですか？」を見てみました。サブタイトルは、第１羽「ひと目で、尋常でないもふもふだと見抜いたよ」です。（この作品では、うさぎがポイントになっている事もあって、「第１話」を「第１羽」と書くようです。）

　新しい街へと越してきたココアは、素敵な町並みや優しげな人々を見てすっかりこの場所が気に入ってしまいます。嬉しくて、荷物を持ったままあちこち歩き回っていくのですが、やがて迷子になってしまいます。ひとまず落ち着くために入ったのは、「ラビットハウス」という名前のカフェ。実はそこが、彼女がこの街でお世話になる家なのでした。

　ココアと、ラビットハウスの娘のチノ、２人の出会いのシチュエーションは、それなりにドラマティックだと思うのですが、その瞬間のココアの反応は今ひとつな感じでした。かわいらしいチノが目の前にいるというのに、彼女以外の店の中をきょろきょろ見回して、うさぎを探しています。
　ココアはチノに興味がないのかなとちょっと心配になってしまいました。けれど、後できっちり(?)チノをかわいがっていますね。
　一方のチノは、最初からココアに目を奪われていたようです（いきなり騒がしい人がお店に入ってきたから驚いた、わけではないと思いたいです、、、）。後で「この客」なんて冷めた反応をしていますが、相手が気になっているのは間違いないのでは。

　最初から開放的だったココアは、ラビットハウスが自分の住む事になる場所だと知ってさらに大喜びしています。チノに対しても、「妹みたい」、「お姉ちゃんって呼んで？」と積極的にお近づきになろうとしています。（さらにエスカレートして、作品のPVでは、「妹のチノちゃん」と何のためらいもなく言い切っちゃってますね。）

　ではチノの方はというと、どこか対応が冷たい感じで、煙たがっているようにさえ見えます。ココアが何かを手伝おうとしても、１人でできるから、と言って断っています。
　でも、彼女はココアが嫌いなわけじゃないんですね。こんな風に他の女の子と家族のように接するチャンスがこれまであまりなかったようで、戸惑っている、というのが本当の所らしいです。

　チノとしては、今まで自分の事は自分でやってきたし、誰かに頼らなければ生きていけないほど子供じゃない、と考えていたのでしょう。だからココアに対してはやや反発するような素振りを見せていたのかもです。
　だとしてもココアの方は、おかまいなしでどんどんチノに近づいていきます。こんな経験をした事がなかったのでしょうか、チノは焦ってしまったりもしているようです。けれど彼女はすぐに気づいたのではないでしょうか。ココアが自分を見ているのは、図々しさや形だけの優しさなんかじゃなく、本当に愛情を感じていてくれるからなんだ、と。それは、彼女にとってとても嬉しい事だったのではと思えます。

　後はココアの気持ちの方も少し気になります。彼女はこの街に１人で来ていますけれど、こんな風に１人であちこち行く事には慣れているのでしょうか、それとも実は初めての経験だったりするのでしょうか。
　１人旅に慣れているとしたら、明るく笑顔ではきはきとしゃべり、自分の人となりをわかってもらって人々の輪に溶け込もうとするやり方は、かなり手慣れたものなのかもしれません。もし初めてだとしたら、お世話になる家の人達に気に入ってもらうために一生懸命役に立とうとしているのかも。後はまあ、もともと天真爛漫で誰とでも仲良くなれる性格だった、という場合もあるでしょうか。

　こうして、ココアとチノの新しい生活が始まりました。一緒にお風呂に入ったり、同じベッドで寝たり、とてもどきどきするけれど決して嫌じゃない、そんな心地よい日々を過ごしていく事になりそうですね。

　この他、この話数ではラビットハウスのアルバイト、リゼも登場しています。親の影響で軍人っぽい身のこなしを見せていますが、乙女な所もたくさん持ち合わせているようです。彼女に憧れているシャロとのエピソードを見てみたい所ですけれど、それはもう少し先になりそうでしょうか。
　また、ここではチノの父親と（たぶん）祖父が出てきています。マスコットうさぎのティッピィがどうして生まれたのかが謎ですけれど、その辺りは解き明かされる、のかな？

　それから、千夜は第２話で登場するようです。彼女も個性的みたいですし、ココアと出会ったらどんなコミカルな展開になるのでしょうね。
　またチノの同級生のマヤとメグもいます。彼女達が加わるとさらににぎやかになっていくのでしょう。