桜Trick 第４話

　テレビアニメ「桜Trick」、第４話「Trick4-A すっぱい大作戦？」、「Trick4-B もしかして肝試し！？」です。

　優の姉の美月は、前回辺りから春香の存在がよりいっそう気になってきているようです。学校の委員会で友達（優です）思いな一面を見たから、というのもありますが、まあやはり妹の部屋で妹と密着している場面に出くわしてしまうと、それがハプニングだと説明されても気になっちゃいますよね。

　美月としては、妹をたぶらかす危険な女、という見方で春香を見ていた、はずでした。でも、楓とみかん、、、じゃなくてゆずに調べてもらったり、直接本人と話してみても、そこまでの危うさは感じられなかったようです。
　それよりも美月は、春香の事を考えたり彼女のそばにいると、なぜか彼女と自分が親密にしている場面を想像しちゃうんですよね。美月自身は、どうしてそんな事になるのか考えつかない、というか落ち着いて考える余裕もないほどときめいてしまっています。
　美月は春香が気になっている、のは明らかだとして、彼女はそれ以上を春香に求めているのでは、と思えます。春香が自分の妹にしている（と勝手に想像している）あんな事やこんな事を、自分にもしてほしい、と本能的に感じているのでしょう。

　表面にいる理知的な自分は懸命に否定しようとしているのに、意識の底では全く別の事を考えている、というのが奥深いですね。美月は、生徒会長という責任のある立場にいますが、１人の女の子として、恋愛感情（女の子への）を抑えきれないのでしょう。

　このエピソードでは、美月は春香の人となりを知る事ができました。肝試し（じゃないですけど）の最中、暗闇の中で、春香は怖がる美月に手を差し伸べました。自分も怖いのに、他の人が困っているのを放っておけない春香の姿を見て、美月は「優しい方」と感じています。これまでの春香に対する良くないイメージは、これできれいに打ち消されたと言えそうです。（とはいっても彼女が優をたぶらかしているというのは、実はある意味本当なのかも？　でも春香と優の場合は、お互いに相手におぼれている、みたいな所なのかもですね。）
　こうなると、春香に対する美月の態度は大きく変わってくるのでは、と思えます。もともと胸の奥では恋愛的な意味で気になっていた相手が、優しい女の子だとわかったら、もう美月がためらう理由はないように感じられます。この後、美月はどういう行動をとるでしょうか。

（ところで本筋とは関係ないのですけれど、作中に「Hamily Mart」という名前のコンビニが出てきていました。お店からは店内放送らしい歌声が聞こえてきています。この歌は美月役の藤田咲さんが歌っているようです。「○amily Mart」で咲さんの歌、というと、あのバーチャルシンガーとかそのコラボ企画とかを思い出してしまいます、、、。）

　さてそんな風に美月の気持ちが変わり始めている中でも、春香と優のキスは熱いですね。前半のエピソードでは優が積極的。うたた寝していた春香の唇 が隠れていたから、という理由で体のあちこちにキスしまくっています。また、春香の膝の上に乗る場面では、優はなぜか春香の方を向いて膝にまたがるように 座っています。でもこれは間違いとかじゃないんですね。春香ともっと触れあいたいと思う優の気持ちが表れている雰囲気があります。それと、優との「目線」 の違いについて感じている春香のモノローグも、何かリリカルで素敵ですね。

　後半では、夜の茂みの中で２人は接近しています。「『キスしてくれたら怖くなくなるかも』って言ってほしい！」と願う春香でしたが、果たしてその通りになるのかどうか、という所が描かれています。
　その後いろいろあるわけですけれど、こういう結果になったのは、やはり彼女達の気持ちが重なっているから、なのでしょう。春香が考えたのは都合のいい願いだったかもしれませんけれど、優には春香の思いが、何も言わなくても伝わっているのでは、と思えます。

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