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2014年2月20日 (木)

桜Trick 第6話

 テレビアニメ「桜Trick」、第6話「Trick6-A 文化祭だよ☆お泊まりです♡」、「Trick6-B 文化祭だよ☆本番です!」です。

 前回第5話で言われていたように、春香達は文化祭で「白雪姫」の朗読劇をする事にしています。けどこれは彼女達が自分達だけでやるものらしいですね。クラスでは「Horrible Room」(Horrorじゃなくて?)というお化け屋敷をするみたいです。
 自分達の出し物とクラスの出し物のために作業量が多い上に、朗読劇だけど衣装を自作して舞台に立つため、春香達の準備はなかなか終わりません。その内教室の設営が始まり、彼女達は空き教室へと追い出される事に。
 これは学校に泊まり覚悟かな、と皆で話し合っている時、しずくは何か自分から先にあれこれ準備しています。それぐらい「学校にお泊まり」に興味がある、という事なのでしょうか。

 しずくが通っていた中学校でも、文化祭の時は泊まりがけで準備してもかまわなかったそうです。が、彼女はそうはしませんでした。皆でわいわいやるのがちょっと苦手だったようです。
 状況で言えば今度も同じのはずですけど、しずくの態度はその時とは違っています。理由は、コトネがいるから。コトネが、皆と過ごす日々は楽しいと教えてくれたかららしいです。

 2人は昔からの知り合いで、その頃からコトネはしずくをよくかまっていたそうです。その関係は、高校生になった今も、あまり変わっていないみたいです(前に第1話で は、同じクラスになった春香達に、「南しずく」なんて名前の持ち主は美少女に違いない、なんてハードルを上げつつ、皆にしずくをさりげなく紹介してました ね。また別の話数で、皆が話している脇でコトネがしずくの髪を引っ張って遊んだりしていました)。しずくは、自分がコトネにいじられているという自覚と、 かわいがられているという期待をずっと持ち続けて成長してきたのかもですね。だから、春香や優達と遊ぶのは確かに楽しいけれど、この場にいる本当の理由 は、やはりコトネがそこにいるからなのでは、と思えます。

 そんな彼女達は、第2話、転んでしまった階段の下で、キスをしました。それまでのエピソードの感じからすると、彼女達が唇を重ねたのはあれが最初のようです。高校生になって、2人の関係が新しいステップに進んだ、という事なのですね。
 この関係は、どういうものなのでしょう。どちらか1人だけが一方的に、かまってあげたい、とか、かまってほしい、と思っているだけなのでしょうか。い え、違うのでしょう。小さい頃、そばに感じられたうれしさや、ゆずや楓といった友達に対して感じているような友情とは別のもの。やはり彼女達がお互いに抱 いているのは、間違いなく恋心なのでは。3年たったら学校とともにはかなく消えてしまうような淡いものではなく、もっと強くお互いを支え合おうとする気持 ちが、彼女達の中で育っていくと良いですね。
 この作品は春香と優が主人公なため、しずくとコトネのエピソードはそれほど多く描かれないのかもですけれど、彼女達の感情の動きも詳しく語られていくようになると素敵です。春香達とはまた少し別のいちゃいちゃが、そこにあるのではないでしょうか。

 というわけで久しぶりに(?)しずくとコトネの「ちゅっちゅ」が描かれています。夜の学校の屋上なんて、ちょっとムードがあるような。次のキスがあるとしたらアニメでどう描かれるか気になります。

 それで春香と優の方は、前半はしずくとコトネにキスを譲ってしまうのかというと、そうではありません。ちゃんと(!)彼女達も深く触れあっています。
 ゆずと楓が外に出かけ、しずくとコトネも屋上へ行ってしまい、空き教室には春香と優の2人きり。ここで気持ちが盛り上がる、、、前に、舞台衣装を完成させなければ文化祭に間に合いません。春香は一生懸命縫い物をするのですが、隣では優が居眠りを始めてしまいます。

 「起きないとちゅーしちゃうよ」と春香が脅かしても、優は目を覚ます様子を見せません。ついに春香は優に唇を近づけて、という所から後の展開が良 い感じですね。起きてるか起きてないかなんて言っていたのは最初の内で、触れてしまったら後はもう夢中になってしまうようです。

 後半のエピソードでは、文化祭本番の様子が描かれています。「白雪姫」の朗読劇をやったのは本当に春香、優、しずく、コトネ、ゆず、楓、それに美 月だけだったようです。1年生6人と、3年生の生徒会長が1人という構成は珍しい気もしますが、本人達の間では特に違和感もなかったのかもしれません。美 月と春香達は、既にそれぐらい親しい間柄になっているのでしょう。

 美月は、やはり春香のそばにいるとときめいてしまいますが、その気持ちが何なのかを自覚するまでにはまだ至っていないみたいです。それよりも今は、「妹と一緒に過ごす最初で最後の文化祭」を味わっておかなければ、という所に考えが行っているようです。
 それは妹の優にとっても同じで、彼女は春香に自分のプランを説明する前に、姉と2人で出かけてしまいます。こうなると残された春香はショックです。なぐさめてくれるゆずや楓の言葉はありがたいですが、どうしても優の事が気になってしまいます。

 やがて優は自分のミスに気づきます。が、春香に唇を許したのは、埋め合わせしようという気持ちからではない、と思いたいですね。姉と文化祭を巡るのも確かに楽しい。けれど、ふと我に返ってみると、隣に春香がいない寂しさを感じてしまったのでは。
 優は春香にわびるように自分を捧げていますけれど、これは高度な「誘い」なのかも? 前半のエピソードでもそうでしたけれど、この話数では優がけっこう誘ってますね。

 最後の体育館の場面では、春香がカーテンを引いて優と自分の姿を隠しています。他のアニメ作品だと、この後はご想像にお任せします、みたいに場面が転換しちゃう場合が多い気がしますけど、この作品ではそうじゃない、というのが素敵です。カーテンの中で彼女達が何をしていたのかがきちんと描かれています。
 周りでは文化祭のステージがどんどん進んでいく中、2人が他の事に夢中になっている、というのが良い雰囲気です。時間を忘れてしまうほど、彼女達はお互いを求めているのでしょう。

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