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2014年1月 2日 (木)

ひらり、 Vol.11

 発行新書館による、年3回刊の「ピュア百合アンソロジー」こと「ひらり、」のVol.11を見てみました。

 表紙イラストは平尾アウリさんが描かれています。高校生ぐらいの2人の女の子が、青空の真ん中でジャンプしているような場面になっています。手前の子は楽しそうな笑顔を見せていますが、後ろの子はちょっとおそるおそる、といった顔をしています。でも彼女達は強く手を握り合っていますし、2人でなら何でもできちゃうのかも。帯の文句にも、「ふたりでいれば 空もとべるはず。」と書いてあります。女の子同士の恋愛へ踏み出すのも、一緒なら怖くはないのでしょう。なお、平尾さんは今号でコミック作品「あのこのしてくれなかったこと」も掲載されています。

 カラーピンナップは、水あさとさんが描かれています。放課後の教室のような場所で、女の子が女の子に抱きしめられています。上を向いた彼女の両目にはいっぱいの涙、そして足下にあるちりとりの中に、くしゃくしゃにされたラブレターが入っています。何かドラマを感じさせる構成ですね。この場面になるまでにどんな事があったのか、この後彼女達はどうなるのかなど気になりますが、、、コミック作品化とかはされていないようです。

 では収録作品を部分的にご紹介、、、。

(・作品名(作者名(敬称略)))

・聖純少女パラダイム(森島明子)
 皐月葵(さつきあおい)の通う聖パラダイム女学院では、生徒達は基本的に「清楚」で通していますが、遊ぶ所ではとことん遊んでいるみたいです。こういう切り替えのはっきりしている所が、彼女達を生き生きさせているのかもです。
 千城(せんじょう)リリも、「裏更衣室」で切り替えをしている1人です。リリの女の子好きは、更衣室仲間からは「ビョーキ」とも言われていますけど、別に毛嫌いはされていないようです。とはいっても理解もされていないのですよね。今の所理解者は葵だけ、でしょうか。
 自分は恋をしないから友達としてリリと一緒にいられる、と言う葵ですが、リリに対して抱く気持ちは果たして何なのか、というのがポイントですね。うぶな彼女が(女の子同士の)恋に目覚めたらどうなるでしょうね。

・お姫さまのうそ(森永みるく)
 Vol.9に掲載された「お姫様の鏡」の続きです。美羽は、先輩の凪が花瓶を割ってしまったのを隠す代わりに「お試し」で彼女と交際する事になりました。ボーイフレンドができた時のための練習、ぐらいのつもりだと、美羽本人も頭では考えていたはずですが、凪とのデートを喜んだり、当日はおめかししたり。凪自身を気にかけているとしか思えません。さらに、友達の香の言葉を聞いて、美羽の胸の奥にある気持ちが目覚めてしまうのかもです。そうなった時、彼女はどうするでしょうか。
(この作品のタイトルは、もくじには「お嬢さまのうそ」と書かれていますけれど、「お姫さまの~」の方が正解でしょうか。)

・OUT OF THE BLUE!(くみちょう)
 頭が良く、そこそこ美人でちょっと運動が苦手な眼鏡っ娘、高岡理沙。そんな境遇の自分が転校先でどうなるのか、本人はとても冷静に観察し判断しているようです。クラスで孤立しても特に寂しさなど感じずに過ごせていたらしい理沙ですが、そこに新庄かずみが現れるのですね。やんちゃで問題児だけど純真なかずみに触れて、理沙は失いたくない何かを見つけるのでしょう。最後のページでも、彼女の強さが表れている気がします。

・きらり、(紺野キタ)
 海へ来て波打ち際で戯れているしほりととまちゃんの様子が短いページ数で描かれています。やたらにとまちゃんの家族を気にするしほりですが、その言葉の向こうには、とまちゃん本人への思いが潜んでいるのでしょうね。(ところでこの作品のタイトルって、やっぱり「ひらり、」にかけてある、のかな? そういえば以前本誌の公式Twitterアカウントで、「はらり、」という増刊号を作りたい、なんてメッセージが書き込まれたりしてました。)

・Restart(藤こよみ)
 締め切り間近の新人漫画家、歩美の所に助っ人として紹介されたのは、昔同じ部活で漫画を描いていた千里(せんちゃん)でした。今はもう漫画を描いていないという千里は、歩美が制作中の百合漫画を見て、何かに気づきます。
 漫画家の方が作品のネタとして身近な人をモデルにする事はあるのかもです。このストーリーでは正に歩美がそういう状態だったようです。ネームのボツが続いてしまったあげくにやっとこの百合ネームが通ったみたいですが、そのタイミングで千里と久しぶりの再会、というのが面白いですね。その後の歩美の慌てぶりや千里の反応も初々しいかもです。

・「ひらり、」レビューリストレビューセンター

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