のんのんびより 第１０話

　テレビアニメ「のんのんびより」、第１０話「初日の出を見た」です。

　季節は進み、年末年始のエピソードが描かれています。冬休みに入って、旭丘分校の生徒達は家でそれぞれ過ごしています。
　蛍の「こまぐるみ」は順調に(?)増えているようで、今度はお正月バージョンも完成させています。晴れ着を着た小鞠のぬいぐるみなのですが、なかなか細やかに作られていますね。蛍の裁縫の腕は着実に上がっているのかもです。蛍から小鞠への愛情のなせる技？

　さてこの話数では、れんげと楓の関係がメインに取り上げられていますね。２人の出会いの頃の出来事も描かれています。
　これまでの話数では、楓が時折、れんげを優しいまなざしで眺める場面が出てきます。その理由もここで見えてくるのではないでしょうか。

　「駄菓子屋」こと楓は、周りからはちょっと不良っぽく見られているのでしょうか、ひかげから「お礼参り？」なんて言われたりしています。でも本人としてはそういうつもりもないのでしょうね。彼女の表情が硬くて話し方がぶっきらぼうなのは、ピュアで恥ずかしがり屋だからなのでは、と思えます。

　何年も前の事ですが、ある時、楓はれんげのお守りをひかげから頼まれます。楓から見れば、宮内家は先輩の一穂の家ですから、そこにれんげという名前の赤ちゃんがいる事は知っていたでしょう。
　けど１歳ぐらいの子供を急に押しつけられても、慣れていないらしい楓にはどう扱ったら良いのかわからないようです。ひかげが置いていったメモを見ながら、苦労してお世話をしています（ミルクを人肌にするなど本編で描かれていない所でも大変だったみたいです）。
　それに、れんげの場合は独特な感性を持っていますね。もしそれがこの頃から発揮されているとしたら、家族でも手こずっているかもしれません。

　それを考えれば、実は楓はかなりうまくやっている方なのかもです。れんげを預かった１日だけで、かなり仲良くなっていますし。
　２人は感性が同じ、、、というわけではないのでしょう。彼女達はお互いに信頼し合っていて、そばにいると心地よさを感じるのかもしれません。

　れんげがミルクを飲む場所として楓の膝の上を選んだのは、楓が本当は優しい人なんだとわかったからなのでしょう。この人と一緒にいれば安心だ、と直感したのでは。
　楓も、れんげの態度に最初は振り回されていましたが、れんげを知るたびに愛しさが強まっていったのではないでしょうか。とことんまで面倒を見てあげたい、という気持ちになったのかもです。

　それからは楓が、積極的にれんげの世話をするようになったみたいです。今のれんげがいつも着けているリボンのエピソードも語られています。
　姉のひかげのお下がりを、妹のれんげが使う、というのは、まあ当たり前とも言えるでしょう。でもこのリボンについては、楓がいなければ成り立たなかったかもしれません。そんな風に、楓はれんげに深く関わり、れんげも楓を特別な存在だと感じているようです。

　彼女達の関係は、今も昔と変わらずに続いています。そしてこれからも、彼女達の絆はより強まっていくのでしょうね。

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