のんのんびより 第12話
テレビアニメ「のんのんびより」、第12話「また春が来た」です。
蛍がれんげ達の村に引っ越してきて、1年がたとうとしています。季節はまた春になり、あちこちで花が咲き始めています。
ある日、冬の天候のおかげで道路や側溝が荒れてしまっていないか確かめて直す「道普請」をする事に。といっても仕事をするのは大人達だけで、子供達は近くで遊び始めます。
(ところで、この場面では蛍の両親が一穂と話し合っていました。このアニメ版って考えてみると男性の声が登場するのはこれが初めてのような、、、。第12話でするぐらいだったらいっそ女性の声だけにしても良かったようにも思いますけれど、何かそうもいかない事情があるのでしょうか。)
集まったのは、蛍、れんげ、夏海、小鞠、卓の5人。旭丘分校の生徒全員が集合しています。やはり「子供達」というと、このメンバーになってしまうのでしょう。
この日は皆で山菜採りをしています。東京から引っ越してきて1年近くになるとはいえ、蛍には初めての経験らしく、どれが食べられるものなのかわからないみたいです。
雑草を引っこ抜いてじっと眺めている彼女を見て、近くにいた小鞠が手助けをしています。いつもはお姉さんぶって失敗ばかりしてしまう小鞠ですが、ここでは蛍に頼りがいのある所を見せられていますね。それに、気がつけばさりげなく2人きりで山菜採りをしている彼女達は、この1年を一緒に過ごした分校の生徒達の中でも、特に親しい関係になれたのかもです。
前半のエピソードで、2人だけでピクニックに行ったのも、その表れと言えそうな。どういういきさつでそうなったのかまでは語られていませんけれど、とにかく彼女達は一緒にお出かけするのを喜んでいますし、ピクニックの間中、他の女の子達の話題は一切出ていませんでした。2人だけでいる時はとても楽しくて他に何もいらない、と考えているのかもしれません。(そういえば第8話の時も、蛍と小鞠は2人きりで部屋にいましたね。)
特に蛍は、第2話の頃から小鞠のかわいらしさにハートをわしづかみにされていますから、小鞠のかわいらしい笑顔が見られるなら何だってしたいと思っているようです。けど、問題なのは、小鞠の料理の腕、でしょうか。彼女が持ってきたタッパーの中は、全体的に黒ずんでいて、何だか危険そうです。蛍としては、小鞠の手料理が食べたい、でも食べるとダメージを受けちゃいそう、でも断って小鞠に切ない思いをさせたくない、みたいに、一瞬にしていろいろな考えが頭の中を駆け巡っていたのでしょう。その結果は、、、彼女としてはよくやった方?
この場面の蛍を見ていると、真面目で嘘のつけない女の子なんだなと思えますね。思ってもいない事を言ってはいけない、と、自分に厳しく当たっているように感じられます。でも相手を傷つけたくないとも考えていて、その板挟みにあって悩んでしまう場合も多いようです。それでも彼女のように、自分に厳しく人に優しくできる子は、それだけ報われるのではないでしょうか。この場面でも苦労はしましたけれど、その分小鞠の笑顔が見られましたし、彼女達の距離はさらに縮まったのではないかと思われます。
蛍は、他の場面でれんげに対しても優しくできていますね。(またれんげは蛍のおかげで、自分が住んでいる村の良さに気づけたようです。)周りの子達は、蛍がいつも一生懸命で、自分達の事も考えてくれているんだというのを、この1年の間に何となく感じているのではないでしょうか。東京と違って自然が豊かなこの村に愛着を抱いている蛍に、小鞠やれんげ、夏海達も、親しみを覚え、彼女のために何かしてあげたいと思っているのでは。彼女達のふれあいは、これからもっと深まっていくのでしょう。
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