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2013年11月 8日 (金)

のんのんびより 第4話

 テレビアニメ「のんのんびより」、第4話「夏休みがはじまった」です。

 旭丘分校にも夏休みがやってきました。終業式の後は、皆ですいかを食べてから休みに入るのが、この学校の伝統らしいですね。れんげと夏海が川で冷やしているすいかを取りに行っているのは、やはり2人とも早く食べたいという気持ちが強いからなのでしょう。特に1年生のれんげにとっては、「夏休みに入る」という経験は初めてでしょうから、(見た目ではわかりづらいかもですけれど)テンションが高めだったのかもしれません。はりきりすぎてすいかを割りそうになってましたが、、、一応中身は大丈夫だったみたいです。
 れんげは、学校から離れる時も、校舎に向かって敬礼をしていました。彼女が学校に通っていたのはまだ何ヶ月かだけですけれど、彼女の中では、そこは既に大切な場所になっているのでしょうね。新学期になってまた通い始めるようになる頃には、新しい自分になっているかもしれない、という予感もあったのかもです。

 そうしてサブタイトルにもあるように夏休みが始まるのですが、いざそうなってみると、れんげは特に何もする気になれずごろごろしています。学校に上がる前に彼女が幼稚園や保育所に通っていたのかどうかはわかりませんけれど、状況としてはその頃に近いと言えそうでしょうか。夏海や小鞠はかなり年が離れていますし、2人の姉の一穂とひかげもそれ以上に年上(前回第3話でメインになった小鞠と夏海の姉妹は年子です)ですから、ちょうどいい遊び相手は近所にいなかったのでしょう。(春に転校してきた蛍も、同じ小学生ではありますが4学年も上ですのでやはりちょっと遊びの感覚が別なのかもです。)

 そのためか、彼女は1人で遊ぶ事に慣れていたようです。川べりや野山をぶらぶらと散歩して、周りに生えている木々に触れたりしながら自然の中で過ごしています(第1話ではリコーダーを吹きながら歩いていたりしましたね)。
 そうやって遊ぶ事は、彼女にとって不満ではなかったのでしょう。笑い転げるほど楽しくはないかもしれないけれど、別に泣くほどつらいものでもない。新学期が始まって分校へまた通うようになるまでは、そうやって、去年の夏と同じようにゆるやかに過ごす事になるのだろう、と彼女は感じていたのかもしれません。

 そんな時、彼女はある女の子に出会いました。れんげと同じ小学1年生で、名前は石川ほのか。夏休みになったため石川さんのおばあちゃんの所に遊びに来ているのでした。

 れんげとほのかは、とても良い出会い方をしたように思えます。2人がお互いを見つけたのは本当に偶然でしたけれど、ほのかはれんげに向かってにこやかに微笑みかけています。
 ほのかからしたられんげは、単に同じ年頃というだけでなく、とてもかわいらしくて見ているだけで笑顔になってしまうような子なのでしょう。またれんげの方は、ほのかの愛らしい笑顔を見て、胸がときめいてしまったのではないでしょうか。れんげは普段からあまり表情を変えませんけれど、ほのかと話している時の興奮気味な様子からは、彼女の気持ちがわかってくる感じがします。

 その後彼女達は2人で遊ぶようになりました。最初はほのかの持っていたカメラできれいな景色を撮り歩いていましたが、やがてそれだけではなくいろいろな事を2人でやっています。
 ここでポイントなのが、れんげが分校の他の友達を呼んできていない事かなと思えます。人数が多ければそれなりに遊びのバリエーションも増えそうですけれど、れんげはそうしていません。ほのかと自分だけいれば、他に何も必要ないとまで彼女は考えていたのかもですね。
 ほのかの方も同じ思いだったのでしょう。彼女は自分の住む町に帰れば旭丘分校よりも大きな学校があってたくさん友達がいると考えられます。でも彼女はれんげといる時には、自分の故郷の事は何も話していなかったようです。ほのかも、れんげと2人だけでいる時間をとても大切にしているのではないでしょうか。

 れんげとほのかは、毎日毎日一緒に遊んでいました。夕方になったら、また明日ね、と言って家に帰る、そんな風に楽しい毎日を続けていました。
 ところが、という出来事が起きるのですね。突然の事実を知らされたれんげは、しばらく動けずにいましたが、やがて、、、。彼女がこんな顔をした事は今までありませんでした。

 それぐらい、この出来事は、れんげにとって大きなものだったのでしょう。あんなに楽しかったほのかとの日々が突然終わってしまう。ほのかにきちんと挨拶もできなかった、いえ、それどころかもう二度と一生会えないのでは、、、強い悲しみが、れんげの胸の中には渦巻いていたのではないでしょうか。

 大人からすれば、ちょっと都合が変わって旅行の日程を変えた、ぐらいの事です。けれど子供達にとっては、自分の意志ではどうする事もできない世界の決めごとであり、ただ黙ってこの絶望を受け入れるしかないのですよね。ほのかのいた家から去っていくれんげの後ろ姿が、彼女の内心を代弁している気がします。(それにしても石川さんのおばあちゃんの対応がちょっと淡泊だったような。孫娘の友達なのですからもう少しれんげの気持ちを察してあげて、ジュースでも飲ませてあげてほのかの様子など話してあげても良かったように思うのですけれど、、、まあそうならないのも、大人の都合に子供が左右される一つの形なのかもです。)

 それからしばらくの間、れんげは何もやる気が起きませんでした。このままではすっかり元通り、という所でしたが、彼女の気持ちを一気に変えるような事が起きています。
 ほのかだって、れんげと急に話せなくなってしまって、深く悲しんでいたでしょうし、また会いたいと強く願っていたのでしょう。彼女達の思いは、たとえ遠く離れていても同じなのでは、と思えます。次に会う時は、2人ともお互いが目の前にいる事を強く確かめ合い、どんなに会いたかったかを相手に伝え合うのかも、という気がします。

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