きんいろモザイク 第8話
テレビアニメ「きんいろモザイク」、第8話「きょうはなんの日?」です。
秋になり、忍達の学校祭「紅葉祭」が近づいてきます。アリスにとっては日本で初めての学校祭、忍達にしても高校では初めての経験になります。そのためか皆けっこうテンションは高めですね(アリスは最初、お祭りをやや勘違いしていたみたいですけれど)。
カレンのクラスは劇をやる事になりましたが、忍達のクラスでは甘味処かメイド喫茶かで意見が分かれています。それでやはり、忍はメイド喫茶、アリスは甘味処をやりたがるのですね。
いくら相手が大好きでもこればかりは譲れない、と、にわかに争いのムードに。ですが言い合っている内に、つらくなり2人とも泣き出してしまいます。こうなるのは、彼女達にとってお互いがもうなくてはならない存在だから、なのでしょう。けんかなんかしても悲しくなるだけ、という事が、今度の経験で身にしみてわかったのではないでしょうか。
忍とアリスは、生まれた国も育った環境も別ですし、趣味の方向も正反対と言えそうです。そんな彼女達を結んでいるのは、相手への愛情でしょう。彼女達はこれからもいろいろな経験をすると思いますが、それを通してもっと愛情を育てていってもらいたいですね。
結局、クラスの出し物は和洋折衷で、服装はメイド服と茶店風の和服の二手に分けられました。お店に出すメニューの方は、和菓子に洋菓子のテイストが入ったり、またはその逆だったりしています。
和風と洋風が混じり合った様子を見て、忍とアリスはまるで自分達みたいだとはしゃいでいます。陽子に言わせると「カオス」だそうですが、忍とアリスは2人の一体感を感じ取っているのかもですね。
買い出しでスーパーに来た綾は陽子と2人で買い物をするのですが、前を歩いている夫婦の姿と自分達のイメージが重なってしまい、何か想像してしまったようです。第7話の時もそうでしたけれど、綾は周りでラブい人達がいるとつい自分に当てはめて考えてしまうみたいです。その時の相手は必ず陽子。綾の中では、ラブラブするなら陽子以外は考えられないのでしょう。
学校祭では、忍のクラスに姉の勇もお客さんとして来ました。よく一緒にいる友達と2人連れです。彼女は勇の「シスコン」ぶりにちょっと呆れたりもしていますが、休みの日もつるんでいる所を見ると、2人は仲がいいのでしょう。
メイド服の綾と着物姿の陽子を見て、勇は「自分のイメージだと逆」と言っています。彼女のこの意見には、賛成する人もそうでない人もいるようです。でもこんな風に皆がいろいろな意見を持っているのも良いように思います。これが、以前忍が言っていた、「皆違って、皆いいんです」の、一つの形とも言えそうでしょうか。
忍といえば、憧れの烏丸さくら先生に出したお団子が妙に辛いという事件(?)が。誰がこんな事をしたのか責任者を捜そうとする忍でしたが、本当は自分がやったんですよね。
忍の説明によると「うっかり」お団子にわさびを入れた風になってますが、普通甘味処でわさびは使わないでしょう。その「当たり」が烏丸先生に渡ってしまったのは偶然かもしれませんが、仕掛けをした事についてはもう確信犯としか言いようがなさそうな。忍って実は意外とやんちゃな(?)女の子なのかもです。もしくは、学校祭で妙なテンションになってしまったとも言える?
その学校祭の日は、アリスにとって大事な「記念日」と重なっていました。彼女は、当然忍も憶えている、と思っていましたが、忍にはわからなかったようで。おかげでアリスはむっとしてしまいます。
そのまま次の日になり、学校へ行っても、アリスの機嫌は直りません。忍だってアリスを怒らせたくはないと思っていますから一生懸命考えるのですが思い浮かばず、、、。忍の必死な姿を見て、アリスは、たとえ今日が何の日か憶えていなくても、忍は自分をとても大事に思ってくれているんだとわかったのではないでしょうか。
忍が気づかなかったのは、自分が記念日の元になっているとは思わなかったからなんでしょうね。アリスの家では毎年ごちそうを作ってパーティをしてると聞かされて、忍は照れてしまいます。(陽子は、毎年やっていたら話す事がないんじゃないかと考えています。忍がホームステイしてから4、5年はたっているでしょうから確かに回数は多いかも。でもたとえ同じ思い出を毎年話し合っていても、忍という素敵な女の子の話題ですから、アリス達はとても楽しいのでしょうね。それに、第1話の感じからすると、ホームステイの短い間であっても、忍とアリスはいろいろな経験をして仲良くなり、あちこちへ出かけていましたから、思い出はたくさんあるのでは、と思えます。)
たぶん忍は、アリスの両親にも愛されているのでしょう。もし彼女がまたイギリスに行く事があったら、もう一度楽しい思い出を作れるような気がします。
これまでアリスと彼女の家族が何年も続けてきた忍の記念日ですが、今年はちょっとだけ違っていました。それは、アリスが忍と一緒にいる、という事です。アリスは、この特別な日に何か思い出に残る事をしたいと考えたのでしょう。彼女はプレゼントを準備をしていました。
けれど、当日になってもなかなか言い出せません。忍の記念日については言えても、このプレゼントはすぐに渡す事ができませんでした。
それぐらい、アリスにとっては重要なものだったんでしょうね。渡す時も、顔を真っ赤にしておずおずと差し出しています。これまでにないぐらいの彼女の愛情が、そこには詰まっているのかなと思えます。
忍は、アリスが袋を持っていたのを見て、ごみと勘違いしそうになっています。まあごみを捨てに行く途中だったため仕方ないのかも? それに、記念日の事と同じように、周りから自分に注がれる愛情に対して謙遜する気持ちがあるのかもしれません。でもアリスからの愛についてだけは、真正面から全身で受け止めても良いですよね。アリスからのプレゼントは他の皆には評判が良くなかったですけれど、忍とアリス本人達がかわいらしいと思えているのなら問題はないでしょう。
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