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2013年9月13日 (金)

戦姫絶唱シンフォギアG 第10話

 テレビアニメ「戦姫絶唱シンフォギアG」、第10話「喪失までのカウントダウン」です。

 「神獣鏡(シェンショウジン)」のギアをまとって響達の前に現れたのは、未来、、、。東京スカイタワーの事件に巻き込まれた未来はマリアに助け出されましたが、ウェル博士によってギアをまとわせられてしまいました。
 顔を囲む装甲板からのぞく彼女の目は生気を失い、他人に操られているかのようです。クリスと戦っている時も、戦闘パターンに従った攻撃を繰り返していたらしいです。
 が、完全に正気を失っているわけでもないのですね。響と向き合った時に未来が言っていた言葉は、彼女がいつも願っていた事柄だったのでは、と思えます。

 でもその願いは、利用されてしまいました。未来という女の子の存在が、相手方にとっては利用価値があったようです。
 未来や響の通うリディアン音楽院は、ギアの装者候補を集める場でもあった、とナスターシャは言っています。またウェル博士は、未来が響の級友だとも言っています。(こんな細かな情報まで仕入れちゃうF.I.S.の情報網ってどんななんでしょうね。)

 さらにそれだけではなく、未来が響に対して抱いている「」についてまで、言葉に出して説明されています。「なぜそこで愛!?」と、ナスターシャでなくても耳を疑いそうになりますね(ナスターシャのこのせりふについては、脚本制作やアフレコの現場でも物議を醸していたそうです)。

 ナスターシャは「教授」、ウェルは「博士」で2人とも学者ですから、理論的な考え方が身についている事でしょう。それにF.I.S.自体も、聖遺物を起動するのに、「歌」という個性に依存するものを極力避けようとしていたほどですから、ましてや「愛」という個人的な感情を利用するなんて考えつきそうにない気もします。

 ではそれを実行に移したウェル博士は、「愛」について深く理解している人なのかというと、、、どうなのでしょう。マリアが未来を連れてきたのもほとんど偶然だったぐらいですから、特別な処置なしで神獣鏡との適合係数を高めた未来という被験者について、後付けで理由を考えただけだったりするのかもしれません。それに、周りの人は、未来と響の関係を類推する事はできても、彼女達の間にある本当の感情を理解できるとは言えないのではないでしょうか。彼女達の愛は、彼女達だけが育てていけるもののように思えます。

 クリスは、響や翼よりも先に、ギアをまとった未来と直接戦闘しました。当然未来を倒すつもりはなく、何とかして無力化し保護するつもりだったようです。クリスといえばぶっ壊したりぶっ放したりするのが得意ではありますが、未来を相手にそうするわけにはいきませんから、かなり注意したのでしょうね。 クリスは未来の事を「恩人」と言っています。フィーネの言いなりになっていた頃、けがをして倒れていた彼女を未来は助け、看病してくれました。クリスにとっての居場所を初めてくれた人が、未来なのですね。その人が、昔の自分のように戦わせられているとしたら、放っておけない。クリスは何が何でも彼女を助け出そうと胸に誓ったのでは、という気がします。

 翼は、アンチLiNKERのおかげでギアが解除されてしまった調を保護しようとしています。調はノイズではなく人間。たとえ主義が違うとしても同じ人間が兵器によって命を奪われる事があってはならない。その信念が、今の翼を行動させているようです。(ところで翼から調を託された慎次が、海の上を走ってます、、、。用語解説によると、この人の家柄って代々忍者だったそうで(それにしても海の上を走って逃げるというのはどうかと思いますが)。二課の人達っていろいろな隠し球を持ってますね。)
 切歌(断殺・邪刃ウォttKKK(「だんさつ・ジャバウォック」と読む?))との戦い、剣を盾にした神獣鏡からの防御、空母のカタパルトを使った出撃(!)など、アクションのバリエーションが多いです。そういえば以前は、乗っていたバイクの周りにギアを展開させたりもしていましたね。実は翼はかなりの技巧派なのかもです。

 そして、響は、、、。彼女は、未来がギアをまとって目の前に現れた時、どう感じたでしょう。一番見たくない光景を目の当たりにして、胸が張り裂ける思いだったのではないでしょうか。

 響はこれまで、未来に対して、「未来も装者になったら、一緒にいられる時間がもっと増えるね」なんて事は、間違っても口にしませんでした。それは、装者になる事がこの上ない苦しみだと、彼女自身感じていたからなのかなという気がします。未来にだけはこの苦しみを背負わせたくない、と強く思っていたのでしょう。(これでもし、「自分が未来にとっての英雄でいたい」という理由でギアをまとい、未来にそうさせないのだとしたら、それはそれで(偏った形かもしれませんが)未来への愛情を表していたりする?)

 ところが、こんな形で、悪夢が現実になってしまいました。未来を助け出そうと思っていた矢先だっただけに、ショックも大きいのでは。
 でももし、未来が生きているとわかった瞬間に響達が捜索に乗り出していたら、こんな事にはならなかった、とは言えないでしょうか。前回第9話のように、「英雄故事」を歌いながらランニングをしたり、アクション映画のワンシーンのような特訓をしたりする前に、素早く仮設本部を駆り出していれば、未来が無用な苦しみを背負わされる事はなかった、と。変わってしまった姿の未来と再会した響がどう思っていたのか、気になる所です。

 1対1で向き合った響と未来は、言葉を交わしています。未来は、響が戦わずに済む世界、戦いのない世界を作る、と言っています。確かに最初、彼女は防戦するだけでしたが、後になって技を繰り出して相手を圧倒しています。これは、戦いをやめさせるために戦う、という矛盾ですね。
 この事は、彼女だけでなくどの装者についても言える気がします。ギアをまとう限り続くこの悩みを癒せるのは、ギアとは切り離された場所にいて、でも装者達とはとても近い関係にある未来だけなのかなと思っていたのですけれど、、、。(未来が使う技の一つ、「流星」は、彼女と響の様々な思い出を感じさせて、何だか切ないです。)未来も装者の1人になってしまった今、彼女達を捕らえる鎖を断ち切れるのは誰なのでしょうね。

 一方、響は、自分の望む世界の姿を未来に伝えています。それは、暖かい陽だまりで、未来がそばにいてくれる世界。
 ですがこれは、言ってみれば響の希望が映し出されているだけなのでは、と思えます。「陽だまり」のために、響が血を吐きながら命を捨てて戦わなければならない世界なんて、未来は望んでいません。

 響も未来も、お互いに相手を一番愛していますし、相手を大切にしたいと願っています。なのに、それぞれが実現しようとしている世界の姿はあまりにも食い違っています。
 なぜこんな差が生まれてしまったのでしょう。昔から仲良しで、特にリディアンに入学してからは、授業中も放課後も寄り添い合い、寮では一緒にお風呂に入り、同じベッドで眠るほどの彼女達。一心同体とも言える2人には、どちらかが相手を一方的に守るなんて役割はあり得ないと思うのですけれど、、、。もし仮に、響が、「皆から英雄と呼ばれたい」みたいな下心を持っているのだとしたら、そんなものはすぐに捨ててしまった方が良いのでは、という気がします。でなければ、本当に大切にしなければならないものを、彼女は失ってしまうかもしれません。

・「戦姫絶唱シンフォギア」レビューリストレビューセンター

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