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2013年7月16日 (火)

戦姫絶唱シンフォギアG 第1話

 テレビ放送が始まったアニメ「戦姫絶唱シンフォギアG」を見てみました。第1話のサブタイトルは「ガングニールの少女」です。

 響や翼、クリスといったギア装者達の人知れぬ活躍によって、フィーネの野望は消え去りました。けれどまだノイズは出現し続け、空には一部を砕かれた月が漂っています。
 それでも、人類は生き続けるのをあきらめてはいないのですよね。第1期の時もそうだったように、ノイズに襲われる可能性があっても、人々はライブに出かけて希望を与えてもらおうとしています。それに今度のライブでは、欠けてしまった月をそのままデザインしたマークがシンボルとしてあしらわれています。ノイズ発生前と比べて世界は変わり果ててしまっていますが、人々はその世界を受け入れて生きていこうとしているようです。

 そこへ新たな事件が起きてしまいます。ノイズを操り世界に宣戦布告をする者が現れます。その女性、マリア・カデンツァヴナ・イヴには、つらい思い出があるようです。妹のセレナに何かが起きているらしい事が冒頭の場面で描かれています。そこから彼女は、世界を敵に回しても成し遂げたい望みを抱くようになったのかもしれません。
 マリアも、人を脅すような真似をするのが正しいとは思っていないでしょう。でもそうしなければならないぎりぎりの選択を、彼女は誰にも知られない場所で苦しみながら選び取ったのかもです。考え方の違う装者達、2つのガングニール、その衝突の中で、響も自分の思いを確かにしていかなければならなくなるのでしょう。

 その響は、前半の場面でノイズとの戦いをくぐり抜けています。クリスとのコンビネーションもばっちりですし、思いもよらないような方法でノイズを撃退しています。装者として自信がついてきているのではと思えます。
 そのせいなのかどうかはわかりませんけれど、ちょっと軽い調子になっているようにも見えますね。首尾良く戦った事を評価されると、「もっとほめて」とねだってしまうほど。これまでの響だったらこういう言い方はしないようにも感じられます、、、。それに未来と一緒に暮らしているなら、部屋で2人きりになった時にでも彼女が響をほめてあげてるんじゃないの? とも予想できるのですけれど。今はそうなっていない事情があるのか、それとも他の人にもほめてほしいと思っているのか(あるいは月読調に「偽善」と言わせるための演出なのか)はわかりません。響がもう一度、装者としての自分の位置づけを考えて、ちゃんと答えを出せるようになると良いですね。

 作品としては、絵のクオリティがアップしていて迫力のある画面になっている感じですね(この品質がシリーズ中キープされるのを期待します、、、)。第1話にライブの模様が描かれるという第1期と同じ展開を押さえつつ、歌いながら戦う場面もたっぷり盛り込まれています。(響やクリスのギアのデザインが新しくなっていますが、ギアが変化した事を示すエピソードなどはここでは特に出ていないようです。)
 キャストも、ギア装者が増えた事で、歌とバトルの絡み合うストーリーも厚みを増してくるのではないでしょうか。この第1話では響役の悠木碧さんとクリス役の高垣彩陽さん、翼役の水樹奈々さんに加えて、マリア役の日笠陽子さん、それにセレナ役の堀江由衣さんの歌も流れています。この後も他の方達の歌が物語を盛り上げていくのでしょう。
 場面としては、バトルへの重点がより大きくなっているようにも感じられます。ノイズとの戦いでも、他の国の軍が関係してくる事で、組織化された戦いになっている印象もあります。今までは一般市民がノイズに狙われる場面が多く、誰もが命を奪われる可能性がある恐怖が描かれていたように思います。この第2期の第1話では、兵士達がノイズに襲われている場面が描かれていて、こうなると戦争のようなイメージが出てくるかもしれません。その中で響が、戦う事を義務づけられていく(または、誰かを救うためではなく、戦うための戦いになる)ようになったら、彼女自身はどう思うのでしょうね。

 そして、百合な部分ですが、、、この話数ではあまり見受けられないですね。前半ではバトルの場面で、響がクリスをお姫様だっこしたり、クリスが響の笑顔に思わず頬を染めてしまったりしています。同じギア装者として、また年頃の近い女の子同士として、彼女達がふれあう状況は、もしかしたらこれからもいろいろあるのかもです。
 気になるのは未来なのですが、、、(プロデューサーのインタビュー記事にもあるように)第1話での出番はあまり多くありません。彼女はしきりに響を心配していますが、2人はこの話数では顔を合わせてもいないのですよね。物語を紹介する上で重要な第1話でこういう状態だとすると、あまり想像したくはないのですが響と未来の関係は薄くなり、未来の出番も少なめ、なんて事になってしまうのでしょうか。
 響と未来は、お互いにとってとても大切な人のはず。彼女達の暖かく深いつながりが(そしてできればいちゃつきも)物語を動かす重要なポイントになるのを期待したいです。

・「戦姫絶唱シンフォギア」レビューリストレビューセンター

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