きんいろモザイク 第2話
テレビアニメ「きんいろモザイク」、第2話「ちっちゃくたって」です。
日本へ来て何週間か経って、アリスも日本式の生活にすっかり慣れた、、、みたいですが、夏じゃないのに打ち水をしたりするなど、微妙にずれてる感じもありますね。アリスは、自分の国にはないこの国の習慣にとても興味があって、それを誰にも遠慮せず実践できるから、日本にいるのが嬉しいのかもです。
彼女は忍がホームステイに来る前から日本に興味があったようで(それとも忍が来るから興味を持ったのかな?)、第1話でも花札や福笑いなど(こけしも、、、)を持っていました。寝る時も床に布団を敷き、朝ご飯もご飯に味噌汁、焼き魚や納豆など純日本風です。
一方の忍はというと、イギリスやフランスなどの国々(つまりはヨーロッパなのですが、本人は今ひとつわかっていない様子です)が大好きです。暇さえあれば情報を集めたり(原作では海外旅行のパンフレットを収集しています)、英字新聞を見たり(決して読めてはいませんけど、、、)、いつも海外のものに触れていたいようです。
彼女の場合はアリスよりもさらに度合いが進んでいるらしく、卒業したら髪を金髪にしたいと言ったりとか、「外国人」の服装を真似してみたりとか、自分そのものが外国の人間になりたいという気持ちがあるみたいです。第1話の最後にあった次回予告でも描かれていたように、忍の家はほとんど洋風になっています。
といったように、2人ともお互いに相手の国が大好きなのですね。実際、忍は、1週間だけではありますがイギリスにホームステイに行きましたし、アリスも今日本での生活を満喫しています。 では彼女達はお互いをどう思っているのでしょう。忍はアリスを自分より年下だと思いがちで、クラスメイトなのに年齢を確かめたりしています。アリスの方は、髪を金色に染めたいと言う忍の淡い望みを真っ向から否定しています。
言っている事も、生活習慣も、なかなかかみ合わなそうな彼女達ですが、でも本当は、お互いを一番大切に思っているのですよね。アリスなんて「忍と同じ学校に行きたい」という気持ちがとても強くて、だから日本語を一生懸命勉強し、たった1人でも日本に留学してきました。忍だって、必ずまたイギリスへ行ってアリスに会いたいという夢をずっと持っていました。相手の国に憧れる気持ちはそれはそれであるとして、忍とアリスはお互いを思う気持ちもとても強いように思えます。
クラスでは、忍とアリスは一番前の席に隣同士で座っています。よく見ると、アリスが忍の方にかなり机を寄せていますね。これが、彼女達の気持ちの近さの表れなのでは、と思えます。
忍が烏丸さくら先生に憧れていると聞けば、アリスは先生をライバル視し始めます。何かというと張り合って、自分の方が忍にはふさわしいとアピールしています。 忍も、後半の場面では、アリスの必死な言葉を聞いてそれをアリスから自分への「告白」と受け取ります。彼女は、アリスとの間にもそういう関係があり得る、と感じていたのかもです。(そういえば結局、この言葉は、アリスが告白のつもりで言ったんじゃないという事は忍には伝わっていないような。忍は今も、アリスが自分に恋愛感情を抱いていると思っているとも考えられますね。そこからお互いの感情が高まって本当に恋愛に、なんて事になると素敵かもです。)
朝一緒に起きて、ご飯を食べて、学校では同じクラスの隣り合わせの席で授業を受け、休みには皆と一緒に遊びに出かけて、同じ部屋で寝る、、、。忍とアリスは、どんな時でも一緒にいたいと思うぐらいお互いを求め合っているのでしょう。
他には、綾と陽子の関係も少しずつ進展しているようです。進路希望について話していたのにいつの間にかプロポーズの話題になってしまい、綾がうっとりする様子を見て陽子は呆れていました。が、意外とノってきて、至近距離で綾を見つめながらプロポーズ、、、。彼女的には真似のつもりだったのかもですけれど、綾にはてきめんに効いてますね。
この辺りから綾は陽子への意識を強めていったのかなとも思えるのですが、その前に、皆でショッピングに出かけた時に文房具のコーナーでも、ちょっとしたふれあいに彼女は顔を赤らめています。彼女達の長いつきあいの中で、この気持ちは気づかない間に綾の気持ちをとらえていったのかも。でも決して一方通行ではなく、陽子の方も、いつしか綾が一番大切な人になっているのでは、と思えます。その辺りはこれからのエピソードで語られていくのでは、という気がします。
後は、コミカルな展開もたくさんちりばめられていて笑える部分が多いですね。「萌」という字を説明しようとして綾が黒板に書いた字が「萠」になったり、「葫(にんにく)」の誤字とか「韮(にら)」に似ている「菲」とか、なぜかやたらにおいのある野菜関係になっちゃってます。
また、いかにもわかってる風に英字新聞を眺めながらうなずいている忍の表情が。綾が言うように、あの顔は絶対中身をわかってないですね。
進路希望の紙に何を書こうか迷っているアリスに、忍は的確なアドバイスをします。感動するアリスから彼女の希望を聞いて代わりに用紙に書き込む忍でしたが、結果は、、、何か重要なものを忘れてしまったようです。
原作が4コマ漫画な事もあってエピソードはアイキャッチを挟んで細かく区切られている場合もあります。けれどうまくつなげられている場面も多く、その間のつなぎ方が、情緒豊かな雰囲気になっていたりしますね。コミカルなテンポの良さと、ゆったりした様子の組み合わせが良い感じのように思えます。
この話数では、忍の姉の勇(いさみ)がせりふ付きで登場しています。ここでの出番はほんの少しでしたけれど、これからも物語に多く関わってくるようになると良いですね。彼女は妹が大好きで、さらにアリスが来た事で、妹が2人になったみたい、と喜んでいます。この妹への愛情がたっぷり描かれるエピソードなどあると素敵かもです。
勇が出た代わりに、というわけではないのでしょうけれど、ここではカレンは登場していません。第1話でも小さい頃の回想場面の中だけに出てきていました。
ですが、第3話ではついに忍達の前に登場する予感です。彼女が加わる事でよりにぎやかで楽しい日々になるのではないでしょうか。
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