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2013年7月22日 (月)

戦姫絶唱シンフォギアG 第2話

 テレビアニメ「戦姫絶唱シンフォギアG」、第2話「胸に力と偽りと」です。

 大観衆が見守る中、歌手として翼と一緒に歌っていたマリアは、突然大胆な行動に出ました。ノイズを操って観客を人質にし、全世界に向かって無謀な要求を突きつけます。それは、「フィーネ」と名乗る武装集団のために国土を用意しろ、というもの。期日があまりにも短すぎる、現実離れした内容でした。それに結果的に、彼女はこの要求を押し通してはいませんね。そこから考えると別に目的があったのでは、とも思えます。現に、マリアと連絡を取っていたナスターシャは、この騒ぎの中で何かを手に入れた様子です。彼女達が何を成し遂げようとしているのか、わかるのはまだ先の事なのかもです。(それと、行方不明になっているウェル博士らしい人影もちょっと見えたような。この人も重要な役割を持っているのでしょう。)

 この話数では、新キャラの月読調と暁切歌が登場しています。調は普段は表情があまり変わらずおとなしい印象、切歌は明るくておしゃべりな雰囲気があり、語尾には「です」(「デス」?)が付きます。何となく名コンビな雰囲気ですね。切歌は「調を守るのが役目」とも言っていますから、これからも2人が一緒に行動する場面は多く描かれるのでしょう。百合的には、、、今の所はまだそれほどでもない?
(戦っている最中に、翼がマリアに向かって「話はベッドで聞かせてもらおう」と言っていたのがちょっと笑えました。何だかマリアをベッドに誘っているような、、、? 翼は当然そのつもりではないのでしょうけれど。)

 ギア装者がたくさん出てきた事で、技も様々なものが繰り出されています。翼の「蒼ノ一閃」、「逆羅刹」辺りは、音楽ともぴったりシンクロしていますね。さらに「風輪火斬」も出ています。
 クリスは、前回第1話の「GIGA ZEPPELIN」や「MEGADETH PARTY」に加えて、今度は「BILLION MAIDEN」も繰り出しています。何となくバンドの名前に似ている気がするのは、やはり音楽を題材にしているからなのでしょう。
 これに対してマリアは「黒いガングニール」から生み出した槍をレールガンのように使って「HORIZON†SPEAR」を放っています。調はのこぎりの歯のようなものを使った「百輪廻α式」や「卍火車γ式」を、切歌は「切・呪リeッTぉ」(「キル・ジュリエット」?)を出しています。これがすべてではないでしょうから、これからも奇想天外な名前と能力を持つ技が出てくるのではないでしょうか。
(後は技の名前ではないのですが、ナスターシャが見ていたモニターに表示された言葉、「Si Vis Pacem, Para Bellum」は昔から使われているもののようです。この後の物語で、この言葉の本当の意味が見えてきたりするのかもです。)

(作中の戦闘時の曲の他に、この第2話ではオープニングとエンディングの曲も流されるようになっています)

 なお、マリアのギアについては、「もう一つのガングニール」という言い方もされています。けれど翼の目には、彼女は「3人目のガングニールの装者」として見えているように思います。 翼は、ずっと奏と背中を預け合って戦ってきました。奏が、戦う力を手に入れるために薬物を使い血を吐きながら無理矢理ガングニールと融合した瞬間も見ています。翼の中では、奏こそがガングニールの装者なんだという気持ちが、今でも強いのではないかという気がします。
 響は、危なっかしい所はありましたが、彼女なりに懸命に人々を救おうとしていました。その思いが伝わったから、翼は響と手を取り合いともに戦う気持ちになれたのだと感じられます。ですがマリアは、人々を脅すためにガングニールを使っています。翼としては、奏の一部ともいえるこのギアをそんな事に使おうとするマリアを、許せないのではないでしょうか。マリアの本当の狙いがどこにあるのか、それを知った上で翼がどう行動するのかは見逃せない部分になるのでは。

 そして、響、翼、クリスによる「絶唱」も使われています。3人の力を合わせて莫大なエネルギーを作り出すためのものらしいですね。これまでの絶唱では1人が歌う事で発動させていました。が、ここでは3人が同時に歌っています(これは第1期でも描かれていないように思います)。合唱ではなくユニゾンですが、やはり3人の歌声が重なるのを聞くだけでも強いパワーを感じられそうです。

 この絶唱では、響が鍵になっているようです。響のギアは、手で触れたものの力をまとめられる能力を持つらしく、これを使って3人の力を響1人に集中させ、一気に解放しているのですね。

 この「触れる」という所がポイントになりそうにも思えます。技を出すためだけではなく、相手との親密さを感じるために、響はこれから他の人達とふれあいを重ねていくのでは、という気もします。相手になる人達は様々な考えを持っている事でしょう。響の行動を否定しようとする人もいるかもしれません。それでも、言葉や態度だけではなく実際にふれあう事で、お互いを理解していけるようになれれば、それは素晴らしい事なのではないでしょうか。(また、女の子同士のふれあいは百合な雰囲気を醸し出したりもしそうです、、、。)

 今問題になりそうなのは、調ですね。彼女は響の行動を「偽善」と言っていて、響の言葉には耳を傾けようとしません。彼女達が相手をわかり合えるようになるかどうかは、物語の重要な展開になってきそうです。

 それと、最後の場面で響は何か自分の過去を思い出しているようです。何かとてもつらい出来事があったみたいなのですけれど、それはいったい何なのでしょうか。
 今までを思い返してみると、例えば第1期の第1話では、未来が家族の急用で出かける場面が描かれています。彼女の親などが登場していますが、響の家族ってこれまで描かれてきていない気がしますね。彼女の生い立ちや、今のような人柄になるまでのいきさつ、そしてリディアン音楽院で未来と暮らし始めるまでの間に何があったのか、響にとっては厳しい経験になるかもしれませんが、今までの自分を振り返らなければならなくなるのかもです。

 その時にこそ、未来には響を支えていってもらいたい所ですよね。彼女達の間に確かにある愛情が、響を癒せるようになってもらいたいものです。 けれどこの第2話でも未来の出番は少なく、また響とも直接会っていません。さらには、響が「観客」という言葉を聞いて未来達を思い出す場面では、未来は完全に「友達の中の1人」みたいな描かれ方になっているような、、、。未来も、まだ会えない相手を思って「響、、、」と口にするばかりです。

 響と未来の関係はもっと強いはず、ですよね。これから彼女達がどんどん固く結びついて(さらにいちゃついて)、迷っている人達を愛の力で救っていってもらいたいものです。

・「戦姫絶唱シンフォギア」レビューリストレビューセンター

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