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2013年6月17日 (月)

コミック百合姫2013年3月号

 発行一迅社コミック百合姫の2013年3月号を見てみました。

 表紙イラストは浜弓場双さんが担当されています。冬らしく着込んだ2人の女の子が寄り添っている姿が描かれています。
 2人とも着物なのが良いですね、、、。左側の子の柄もかわいらしいですし、2人が頭につけているかんざしやリボンも可憐です。さらに1つのショールを2人ではおっている姿からも、彼女達の仲の良さがわかるのでは。ハート型の髪留めは、1月号のイラストでも使われていたモチーフですね。

 2人が顔を寄せてのぞき込んでいるのは、左側の子が手に持った氷です。厚みや大きさも結構あるようですが、透き通っていてきれいな様に、彼女達は見とれています。(表紙にも加工がされていて、氷の部分や解けた水の部分が浮き出しています。)

 さて表紙をめくると、この直後らし場面が見られます。右側の子が左側の子のおでこにキス、、、! 彼女達のお熱い様子に氷も溶け出しちゃっています。この甘い雰囲気が良いですね。

 それからこの号の付録は、なもりさん作の「ゆるゆり」より、ご自身によるスピンオフ作品「大室家」を収録した冊子です。これまでに発表されているエピソードから、「の8」、「の9」、「の3」が収録されています。この作品は今は「ニコニコ百合姫」で連載されていますので、興味を持った方はそちらを見てみるのもありかもです。(ちなみに6月号に掲載されている「の16」では、撫子と藍、美穂、めぐみの4人が一緒にどのかのお店へ出かけようとしています。これって、「の3」で彼女達が話題にしていた、撫子の見つけたお店、だったりするでしょうか。)

 では掲載作品を部分的にご紹介、、、。

(・作品名(作者名(敬称略)))

・犬神さんと猫山さん(くずしろ)
 巻頭カラーでの登場です。コミック第1巻は本誌と同日発売ですし、その記念という意味もあるのかも。
 作中では新キャラが登場しています。八千代のクラスメイトで委員長の猿飛空。名字からすると、「犬神」八千代とは「犬猿の仲」になるわけですが、実際の2人はそんな風に見えていて意外と空が八千代に思いを寄せているようでもあり、、、。ニコニコ百合姫2013年4月号の記事にも書きましたように、もてもて(っぽく見えるだけ?)の八千代を見て鈴がやきもきする、というパターンになってしまうようです。

・好きの海の底(大北紘子)
 主人公の女の子は、クラスに仲の良い友達がいるわけでもなく、浮いた存在らしいです。群れたがる心理を持つ女性が多い事を受け入れられないのが原因のようで。そこに、同じクラスの1人の女の子が関わってくるのですね。
 ですけれど、群れるのを嫌がる事が即百合とイコールかというとそうでもないように思えます。今の彼女には目の前の学校生活でいっぱいいっぱいかもしれませんけれど、その辺りを見誤らないようになれたら良いかもです。

・ゆるゆり
 67.七森中のいちばん長い日
 68.みんなですべろう!
 2年生の4人、京子、結衣、綾乃、千歳が体育の授業を受けた後、京子と千歳は用具係のため片付けをする事に。更衣室では結衣と綾乃が2人きりで着替えを始めます。このエピソードがクリスマスの「カップルごっこ」の前なのか後なのかはよくわかりませんけれど、まだこの2人の間にはぎこちなさがあるようです。
 でも、この2人には特別な関係があるのですよね。結衣は、ごらく部や生徒会の中では、綾乃の地名ダジャレで笑ってしまう唯一の女の子です。前にも書きましたように、結衣と綾乃の間でお互いを特別な存在と感じられるようになったら、百合的にも発展するかも。
 このエピソードでは、2人だけで着替えながら次々にダジャレを浴びせかけられて、結衣にもついに変化が? 綾乃の場合は素で話す言葉がダジャレになっているわけですが、結衣は綾乃を楽しませようとしてダジャレ(必ずしも地名が入るわけではありません)を作って言っています。結衣の場合、こういう行動って、京子やあかり、ちなつなどを相手にした時は決してしませんよね。やはり意識し始めていたりするでしょうか。この話数だけでは最終的には元通りになっている感じですけれど、これから先、何か変わっていくのかどうか気になる所です。

・少女惑星 第4話 少女惑星(柏原麻実)
 映像写真部の木蓮は明るく朗らかな女の子。部活の先輩の由美浜かおるが大好きで、人前であろうとかまわず愛の言葉を投げかけています。そんなある日、という感じでストーリーが展開していきますね。
 作中には百合なカップルも登場しますけれど、主人公の心理としてはあまりその意識は強くないように感じられます。(憧れの人が百合な女性だと知ってショックを受けた、といった雰囲気でしょうか。)その点では百合度は低いように思われます。
 木蓮が部室でプロジェクターを使う場面は感動的ですね。彼女の希望と憧れが強く表される瞬間なのではないでしょうか。オムニバス連載されてきたこの作品のタイトルとも合ってますね。

 ところでこのタイトルを見ていてちょっと思い出した事が。それは百合コミックの作品名です。次のようなものを見かけた気がします。

-少女惑星(柏原麻実 作、コミック百合姫収録、単行本全1巻、一迅社 発行)
-少女サテライト(はみ 作、つぼみ収録単行本全2巻、芳文社 発行)
-少女プラネタリウム(雨隠ギド 作、ひらり、 Vol.9収録、新書館 発行)

 「少女」と宇宙に関わる言葉を組み合わせると百合な作品へとつながっていくのかもしれませんね。

・ふ~ふ(源久也)
 喜菜々と寿美の結婚式、、、! 既に同棲していて「婦婦」でもある彼女達ですが、やはりこのイベントは外せないですよね。
 2人で暮らし始めてからいろいろな経験をしてきた喜菜々と寿美の周りには、百合な恋愛を貫く女性達が集まってきました。世界中からは祝福されないとしても、少なくとも彼女達は喜菜々と寿美を応援するでしょうし、力になってくれるのでしょう。また2人の様子を見て、この後他のカップルも挙式しちゃう、なんて事になったら素敵かもです。
 なお、今度の事は、本人達に走らせず急いで用意したためか、ベールとブーケを用意するぐらいしかできなかったようです。けれど単行本第2巻の表紙では、ちゃんと(?)ダブルウェディングドレス姿が描かれていて良いですね、、、。2人のいちゃいちゃエピソードをもっと見てみたい所ですけれど、この作品の連載はここまでとなります。

・雪バラ紅バラ(タカハシマコ)
 雪子と紅子は双子の姉妹で、妹の紅子は女の子を愛してしまう女の子。一方、そんな彼女を見る雪子は、という展開で、短いページ数の中で2人の半生が描かれていきます。この、時を重ねていく女性達の関係は、タカハシマコさんの作品では「タイガーリリー」(「乙女ケーキ」に収録されています)や「茶の間の花」などにも描かれている気がします。彼女達の愛情の強さは、時間がたとうとも決して変わらないのですね。それと本筋とは別なのですけれど、本誌では前後の作品と紙の質が別になっていて、表紙の「紅」の部分だけ赤い色がワンポイントで使われるなど、ぜいたくな造りになってます。

・百合男子 第14話 TURN2(倉田嘘)
 前からちょこちょこ姿を見せていた謎の女性の正体が明らかに、、、。髪型から何となく思い当たる節がありましたがやはりそうだったようです。でも彼女の場合は既に家庭がありますから、彼女自身が百合な恋愛をする可能性はちょっと考えづらいでしょうか。
 一方で、沙織が何かに目覚め始めた様子。彼女も百合な恋愛から一歩引いてしまうとしたらちょっと寂しいかもです。

・「百合姫」レビューリストレビューセンター

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