とある科学の超電磁砲S 第7話
テレビアニメ「とある科学の超電磁砲(レールガン)S」、第7話「お姉さまの力になりたいですの」です。
今夜も寮を抜け出す美琴。自分のDNAマップを勝手に使ってクローンを量産し、非人道的とも言える怪しげな実験が繰り返されるのを止めるため、実験に関与している施設をことごとく破壊して回っています。
そうする理由については、美琴としてはいろいろ思いがあるようです。自分をだました研究者達の思う通りにはさせない、とか、小さい頃だったとは言え研究者達に協力してしまった自分の過ちを償う、とか。けれどそれよりも、美琴は「妹達」を心配しているのでしょう。テスタメントで知識だけを植え付けられ、感情を持たないと言われる彼女達の、声にならない訴えが、美琴には聞こえているのかもしれません。今の行動が彼女の単なる自己満足なのか、それとも本当にミサカ達の救いになるのかは、これからわかってくる事になるでしょうか。
といった流れでこの所は美琴とミサカの関係が中心に描かれていました。そのためか黒子や飾利、涙子などの出番はほとんどなかったのですけれど、この話数では彼女達、特に黒子の気持ちが描かれていますね。
普段ならぴったりとお姉様に寄り添っていて、いつでもじゃれつく(襲う?)チャンスを狙っているような黒子ですが、ここではおとなしくしています。夜ごと外へ出て行く美琴を引き留めもしませんし、理由を問い詰めようともしません。
黒子が何も言わない(言えない)のは、美琴の今の表情を見て何かを感じたかららしいです。普通に話しているようでも美琴は思い詰めた雰囲気ですし、寝ている時にも苦しそうにしています。体調も良くなさそうなのに何かに突き動かされるように行動する美琴は、(男関係などではなく)重大で緊急の出来事に関わっている。いつも彼女を見ている黒子には痛いほどわかっているのでは。
そして同時に黒子は、美琴が今は干渉してほしくないと思っている事にも気づいているのですね。2人はちょっとした言葉のやりとりしかしていませんけれど、そこからでも黒子は相手の気持ちをくみ取れているようです。
この状態で、黒子にできる事といえば、相手を尊重して静かに待っているだけ、のようです。けど黒子自身は、それだけでは満たされません。どんな事でもお姉様の役に立ちたいという決意を抱いている彼女は、美琴と一緒に戦いたいし、悩み事を聞くだけでもしてあげたいと強く感じているのでしょう。
自分がこうしたいと願っていても、相手を思うとできない、そんな切なさが、黒子の胸にはあふれているのではないでしょうか。黒子がそう感じるのは、美琴を深く慕っているから、なのでしょうね。
美琴の背中を見送る黒子の気持ちを、美琴にも知ってほしい所です、、、が、その点は大丈夫みたいです。ミサカの事が気になって仕方がない彼女ですが、黒子がさりげなくサポートしてくれている事にはちゃんと気づいているし、感謝もしているようです。
そして飾利や涙子も、美琴と黒子に何かある事をわかっていて、2人のために一肌脱ぐ心づもりを持っているのですね。こういう苦しい時に発揮される連帯感は、彼女達ならではなのかなと思えます。
前回第6話のサブタイトルは「あたし、、、みんなのこと見えてるから」です。
この言葉は作中での美琴のせりふでもあります。 これって、第1期の第23話のサブタイトルで、作中では涙子が言っていた「いま、あなたの目には何が見えてますか?」に応えるものなのでしょうね。物語の中では2つのエピソードが起きた時期は近いですから、4人とも、この2つの言葉のつながりを感じているはず。4人の周りでどんな大変な事が起きても、お互いを見失わず、より強く結びついていけるようになると良いですね。
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