アイカツ! 第32話
テレビアニメ「アイカツ!」、第32話「いちごパニック」を見てみました。
新人アイドルが集合するライブイベントに出場する事になり、いちご達は大はりきり。ところがそこへ、エンジェリーシュガーの新商品のCMオファーがいちごの所に舞い込んできます。スケジュールが重なっていてかなりハードな仕事になるのはわかっていましたが、いちごはどちらもやりたい、と申し出るのでした。
このエピソードについて記事を書いているのはなぜかというと、サブタイトルが目を引いたからだったり、、、。この題名で「いちご」を英語で読み替えると別の百合作品になりますよね。まあそうはいっても別に、主人公が丘の上に立つ3つの女子校の一つに編入して、同級生やお姉様、妹達とのめくるめく百合を経験する、というわけではないのですけれど。
この作品では、他にも第11話「おとめは誰かに恋してる」や、第26話「さくらの季節(とき)」など、何となく他の(百合にも関係する)作品を連想させるサブタイトルがあるような気がします。そういう所を注意して見てみても面白いかもですね。
「アイカツ!」は、主人公の星宮いちごが、親友の霧矢あおいに誘われて、アイドルを養成する学校、スターライト学園に編入する所から始まります。自分にアイドルなんてできるんだろうかという戸惑いもありましたが、学園の先輩でトップアイドルの神崎美月への憧れを胸に、持ち前のバイタリティで努力を重ねていきます。
明るくて人なつこいいちごの周りには、あおいの他にも、クールで大人っぽい紫吹蘭、天然だけど努力家の有栖川おとめ、高飛車に見せていても本当は優しい藤堂ユリカといった女の子達が1人ずつ集まってきます。また、進級して2年生になったいちご達には、北大路さくらという後輩もできます。
彼女達は、アイドルを目指しているという点では、仲間でもありライバルでもあると言えます。けれど、他の子を陥れてでも、みたいな敵対心などは全くなく、いつも一緒にいて楽しくおしゃべりしたり悩みを相談しあえる仲なのですね。
このエピソードでも、CMに大抜擢され急に忙しくなったいちごをサポートするために、あおい達はあれこれ手を尽くしています。(それから、ユリカはお気に入りのブランド「ロリゴシック」以外の服を着ると心臓が破裂する、とまで言っていましたが、ライブイベントでは皆でおそろいのエンジェリーシュガーのコーデを決めています。)大好きな女の子といつでも喜びを分け合いたい、そのためなら何だってできる、という気持ちが、彼女達を前向きにさせているのですね。
さて百合的には、、、メインの登場人物は女の子が多いのですが、時折男子も関係してきて、そちらとの恋愛をにおわせるエピソードもあったりします。大事な所で女の子同士の親密さより男子との関係を選ぶ、みたいになってしまうとちょっと寂しいかもですね。
それ以外の部分では、女の子達の間に起きる出来事を描く部分が多くなっています。例えば第19話「月夜のあの娘は秘密の香り」では、600年を生きてきた吸血鬼(というキャラ作りをしている)、ユリカが、いちごをはじめとして学園の女の子達を誘惑し、「血を吸うわよ」の決めぜりふとともに彼女達を魅了しています。女の子達はユリカがキャラを作っている事は何となく知っていても、ミステリアスな彼女の雰囲気にうっとりしているのですね。また(前にも書いたかもしれませんけれど)吸血鬼と百合という伝統的な(?)取り合わせが、ここで取り上げられているのもポイントかもです。(彼女の名前も「ユリ」カだったりしますし、、、。)
それと、おとめからいちごへの愛情も強いですね。おとめは、かわいらしいものについて見聞きすると、嬉しそうに「らぶらぶ」や「らぶゆ~」と言います。これは口癖ではあるのでしょう。けれど特にいちごに対してはこの言葉をよく使うのですよね。彼女は、いちごには特に強い「ラブ」を感じているのでしょう。
この第32話でも、いちごのCM録りが忙しくてライブの練習になかなか参加できなくなってしまうと、おとめはとたんに寂しくなって落ち込んでしまいます。そこでいちごがおとめに贈ったのは、エンジェリーシュガーのぬいぐるみ。それを自分だと思ってね、という意味なのですね。おとめは、100%ではないですけれど気持ちを取り直して練習に励みます。いちごもおとめも、お互いを求め合う思いは同じで、相手の気持ちには全力で応えようとしているのでしょう。
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